墨田区の町工場から世界へ 如雨露メーカー根岸産業様を取材

こんちには、ものづくり経革広場の井上です。

今回は如雨露(じょうろ)を製作する根岸産業様を取材させて頂きました。如雨露といっても大半の方はあまりピンと来ないかも知れません。しかし、盆栽をされている方々にとっては如雨露は無くてはならないものなのです。

如雨露(じょうろ)を作っている根岸産業有限会社とは

根岸産業様の如雨露は国内だけでなく、イギリス、アメリカ、フランス、イタリア、ドイツ、オランダなど世界各地に輸出され、世界の盆栽愛好家に愛されている如雨露です。日本の中小製造業が製作した製品が世界から注目を集めているのです。どのような会社のどのような製品なのかご紹介します。

根岸産業様は約70年程前に設立した会社です。今は3代目、根岸洋一様が代表、お母様の絹江様が役員としてお二人で切り盛りしております。会社は墨田区、東向島駅から徒歩10分ほどの所にあり、辺りには町工場と呼ばれるものづくりの会社が点在しています。実は日本に残る唯一の盆栽如雨露メーカーでもあります。歩いて訪問する途中には本格革製シューズブランドのヒロカワ製靴様(スコッチグレイン)もあり、私もその革靴を先日購入したばかりなので、発見した際には気分がテンションが上がりました。

根岸産業の如雨露は

さて、通常の如雨露と違うのでしょうか??

また、町工場と呼ばれる中小製造業からどのようにして、世界に注目される如雨露メーカーになったのでしょうか??

代表取締役の根岸洋一様と、お母様の根岸絹江様にお話を伺いました。

図1絹江様

「この如雨露はね、大事に使えば30年たってもまだ使えるの。プラスチック製とかは割れたりしたら使えなくなったり、他の金属だと錆びたりしてしまうのだけど、銅製のものは腐らずずっと使えるの。パーツを一個ずつ組み立てどこかだめになっても交換出来るような作りになっているのも特徴ね。そして何よりも水の出方が違うのよ。使ってみるとわかるはずだけど、優しい水が出るでしょ??水を出す角度、柄の部分の長さ、そして、先端部分の非常に細かい編み目を入れることで自然の雨水と同じような優しい水を作り出しているのよ。それが他では出来ない独自の製品になっているの。」

図9

確かに、お借りして水を出してみると、本当に優しい水という表現がぴったりの水が出てきました。なんと言うのでしょうか、本当に柔らかい水あたりなんです。これは盆栽もきっと喜ぶと思います。

また、根岸産業様には、何十年も使用されてきた如雨露の修理依頼が頻繁に来るそうなのです。本当に愛用されている証拠ですね。

図6

とことん使う人のためにデザインされた如雨露

洋一様

「うちの如雨露には図面が無いんです。銅板一枚から型で切り抜いて、そこからは全部、感覚で作っています。ただ、シンプルにお客様にとって使いやすく、見た目がきれいかどうかという点だけを突き詰めています。お客様が使いやすく気に入ってくれるのが一番の正解なんです。だから、精度とか寸法にこだわってはいません。喜んでもらえる製品を提供し続けるために、定期的に、プロの盆栽家の先生に使ってもらって感想をもらいます。その他にも、ネットの評判も逐一チェックして悪い評価も積極的に集めるようにしています。まだまだ、完成はしていないと思ってますからね。だからうちの製品にはロゴがないんです。ロゴを入れるとそこで完成してしまう気がするので(笑)」

図1
図3

ストイック、そして非常にシンプルでぶれない軸を持っていらっしゃいます。モノづくりに対するまっすぐな信念を感じました。ちなみに、製造の過程で納得できなくなりNG品になるものが約3割ほどもあるそうです。妥協せずこだわり抜いている証拠ですね。

洋一様は以前銀行系のシステムエンジニアを14年ほどされていたそうです。お父様の病気をきっかけに、継ぐことを意識し、実家に戻られたそうです。SEの管理職の仕事はある程度しくみが機能するようになると、自分でなくても良いと感じるようになり、自分じゃなきゃ出来ない仕事としてこの仕事を選んだそうです。

今後の展望は

洋一様

「一人でも多くの方に使ってもらえるように、世界に売り出していきたいです。そのためには海外の現地で修理を行ってくれる協力会社を増やしていきたいと考えています。当社でも修理を受けているのですが輸送費等を考えたら買いなおした方が安かったり、輸送の途中でぶつけてしまったりと、色々障害があります。それでもご依頼いただくケースは多いのですが、出来れば修理や部品交換は現地に出来る業者があった方がもっと多くの方に使ってもらえるようになると考えています。」

「世界各地に修理工場をもつ日本の如雨露メーカーへ」

まだまだ挑戦は続きそうですね、これからも根岸産業様から目が話せません。

根岸洋一様,絹江様お忙しい中にもかかわらず取材受けて頂きありがとうございました。

 

根岸産業様 HPはこちら

http://www.negishi-joro.co.jp/

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