デザイン会社×伝統技術職人【セメントプロデュースデザイン様】
こんにちは!先日マッサージに行ったら、高校生でしょっておじさんに笑われた、たかのです。
30歳に見えたり高校生に見えたり、そろそろ年相応になりたいものです。
今回は、前回メガネ素材でブローチをつくるワークショップを企画された、セメントプロデュースデザイン様取材編です!
お話をうかがったのは、コトモノミチat TOKYO店長の縫様です。
こちらのお店はセメントプロデュースデザイン様が運営するギャラリーショップで、手がけた商品や全国のものづくり産地の技術や思いを届けています。
取材ではいろいろな御苦労話もあり、ものづくり~販売に携わる方の気持ちを共有できたらと思います。
目次
・セメントプロデュースデザイン様ってどんな会社?
・ものづくり職人との関わりと、目指すところ
・商品開発の苦労
・コトモノミチat TOKYOは出会いの場だった
この記事の目次
セメントプロデュースデザイン様ってどんな会社?
グラフィックやWEBやプロダクトのデザイン、飲食業や地域産業協業活動などクリエイティブなコトを展開する会社です。プロダクトデザインでは産地に根付いた技術×デザインを製品化し発信しています。主に日用品や贈答品が取扱われています。
今回はそのプロダクトデザインについてお話をきいてきました!
ものづくり職人との関わりと、目指すところ
ープロダクトデザインをはじめたきっかけは何だったんですか?
縫様(コトモノミチat TOKYO店長):デザインはもともと請負業なので、依頼があってはじめてお仕事が発生致しますが、それだと売上の波がコントロール出来ないので、自分たちでプロダクトを作り、その波をコントロール出来るようにしていこうとプロダクト作りを始めました。
―客先の状況に左右されるのは、製造業でもよく聞く話ですね・・・
縫様:8年前に、ものづくりをしている方々と一緒に協力して商品をつくることになったんです。そこから「こういう技術はあるんだけど、どうしたらいいか分からないんです」のご相談を頂くようになりました。
私たちは商品開発はもちろん、製造ロットのコントロールから、販路開拓も合わせて協力することで、ゆくゆくは事業者さんたちがノウハウを伝え合い、自販型になるのを目標にしています。
ー「自販型」で成功された例を教えてください。
縫様:sabae mimikakiを一緒につくった協業先のKISSOさんがありますね。パッケージやブースデザインなどは弊社が手伝うこともございますが、今はどんどん自分たちで商品をつくって営業をしたり、自分たちでポップアップストア(期間限定ショップ)をひらいて活動し、年商は5年で8倍になったんですよ!
*KISSO様: 樹脂の輸入、加工、販売業をされています。
―いい商品ができると、さらに活動的になれますね!
縫様:いい循環が生まれることが嬉しいんです。自販型になると、例えばものをつくるとパッケージが必要になったり、広告をうつことになったりしますよね。そんなときに、うちを頼りにしてくれて、そうするとお互いにwin winになって、いい関係ができるのも一つのポイントです。
―全くの最初は、お客さんのところに行くところからはじまったのですか?
縫様:最初はプロダクト制作の知識がなかったので、タウンページとかで調べて手当たり次第電話して・・・必要以上の金額をかけてしまったこともありました。
知り合いの職人さんを紹介してもらったりしながら、やっとクリップ1個ができたんです。
セメントプロデュースデザイン様を代表するHappy Face Clip
そこから徐々に横の繋がりや紹介を通じてやってきました。現在は県や区などの行政からのお問い合わせも頂けるようになって、ほんとうにありがたいです。
―最近、テレビでもものづくりを特集する番組も多いですよね。
縫様:そうですね、代表の金谷も全国でセミナーをひらいたりしています。そこに参加されて、事業者さん通しの繋がりがはじまったりもするんです。
商品開発の苦労
ー商品開発をしているとき、どんな苦労がありますか。
縫様:職人のなかには頑固な人もいるんですよね。例えば、新しい型を作らないと難しくても、様々な事情があり、なかなか前に進まなかったり、今までやってきた販路で売れないと諦めちゃう人、我々に丸投げしてしまう事業者さんもいらっしゃいます。売る前の段階でつまづいてしまうことが多く、そこは大変なときもあります。
あと、うちは職人さんがもっている技術や思いや背景を使ってつくるので、(商品が)意外と女の子っぽいものがあったり、男性目線のものがあったり、統一感をだせないのは、デメリットでありメリットであるところですね。
―同じフロアに並べる商品となると大変なところですね・・・。
コトモノミチat TOKYOは出会いの場だった
ーセメントプロデュースデザイン様の運営するコトモノミチat TOKYOの役割を教えてください。
縫様:以前までさまざまな職人さんとのプロダクトを皆さまに紹介するために、百貨店でポップアップストアをやっていましたが、「誰かがつくってる」などがなかなか伝わりづらく、そこでここ(コトモノミチat TOKYO)を「産地に特化した伝えていく場」として設けることにしました。その最初が産地ゴト展vol.1鯖江市だったんです!
ーここでは数々の日本の技術や作品に出合えるんですね!
ー産地ゴト展vol.1はなぜ鯖江市からだったのですか?
縫様:それは鯖江市と弊社はゆかりが深いことがあります。先ほどの耳かきでは、KISSOさんとのコラボでグッドデザイン賞を頂きました。
プロダクトデザインでは、もちろん失敗も多々あって、製品ができても売れなかったり、まず商品にならなかったり、色々な経験を経ての産地ゴト展なんです。
―これからのコトモノミチat TOKYOの動きは
縫様:どこ産の何っていうのを伝える上で、事業者さんに新たな商品を生むようなきっかけをここからできればなと考えています。又、卸売りのほうでは、バイヤーさんやお店の方に「是非うちでも扱いたい」と思ってもらえるような、「次に繋がる」ことをしたいですね。わたしも勉強頑張ります!
縫様、ありがとうございました!
セメントプロデュースデザイン コトモノミチat TOKYO様では、職人さんコラボの商品、ワークショップなどニュースが活発に更新されています。ここでは日本人の知らない日本の技術を知るきっかけが沢山あります。
普段の情報収集では、関係する分野に偏ってしまいがちです。しかし、思いがけないところで自分との共通点を見つけたりすることも!ぜひ皆さんもお店に足を運んで、知らない日本に出会うのはいかがでしょうか?
セメントプロデュースデザイン様:http://www.cementdesign.com/
コトモノミチat TOKYO様:http://store.coto-mono-michi.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/cementonlinestore
余談:先日のワークショップ後には、弊社徳山へのお土産に靴べらを買いました^^