若い人材採用促進のため!町工場のイケメンを探す「ゲンバ男子」が斬新。
今回は、川崎市産業振興財団にお邪魔させていただきました!!
「産業振興財団」って聞くと、なんだか難しそうなことをしているイメージだったのですが、ここでとても面白い取り組みが始まるのです。
その企画とは…「ゲンバ男子」です!
※ゲンバ男子とは?
若い世代に向けた製造業のイメージアップ及び中小製造業の若年層の採用促進を目的に、町工場で働く若手社員をプロのカメラマンが撮影した写真を一堂に集めた特設サイトです。
https://bplatz.sansokan.jp/archives/category/genba
実はこの企画、大阪で始まったもので「全国に広げていこう!」という動きになっていて。2つ目の拠点として手を挙げられたのがここ、川崎市なのです。
アポイントを取らせていただいた川崎市のご担当、長島さんのご厚意で
大阪での発起人、山野さん(大阪産業創造館)にもスカイプでの取材をさせていただきました!
「ゲンバ男子」が生まれた経緯や、参加されている企業様のお話などを伺い、知れば知るほど素敵な企画だと感じました。どんどん全国に広がってほしいです!
左が川崎市の長島さん。PCに映るのが大阪担当のみなさま。手前の女性が山野さんです。
―山野さん、大阪でゲンバ男子をはじめられたきっかけって何だったのですか?
私たちも地元の中小企業を支援する団体なので、製造業のサポートを開業以来ずっとやっていて。特に数年、若い人材が採用できないという声を経営者から聞くことが多かったんです。私が所属しているのは情報誌の編集部隊なんですけど、企画のなかで何かできることがあるんじゃないかと思って始めました。
―もともとは若い人を採用したい、という目的で始められたんですね。
これまでも大人の目線で製造業の技術力や会社の魅力は発信してきたんですけど、若い人には面白くない情報は届かないな、と感じました。
そのままのやり方でやっても目標は達成できないだろうということで多少、卑怯な手を使おうということで。「町工場のイケメンを探せ!」というわかりやすいキャッチで、若い人にとにかく関心をもってもらうことにしたんです。
―「イケメン」って切り口、すごく面白いですよね!!!
最初のつかみって何でもよくて、結果的に製造業で働くカッコ良さみたいなのを伝えられたらいいなと思って始めたんです。それにも関わらず、ものすごい反響があって!最初、怒られると思って始めたんですけど、誰からも怒られなかったです(笑)
多くの製造業の社長さんが共感、賛同してくれて、よっぽど若い人材がとれないことが深刻になっているんだなと痛感しています。
―若い人の採用に関して、それだけたくさんの社長さんが困られているんですね…
ゲンバ男子に参画されるのは、ほとんどが若い社長さんなんです。今から20年、30年、会社をやっていこうとしているのに自社の職人さんが高齢化して、自分の仲間になる若い社員が入社しないというのは会社としてすごく深刻な問題なのです。
背景にはそんな現実があります。
撮影中に1番嬉しそうなのは社長さんだったりします
―実際に取材した企業様に、その後何か変化があったなどの報告ってありますか?
若い人がクローズアップされることで、その会社のモチベーションにもつながっているようですね。だいたい取材って社長がされること多いですけど、若い人にスポットライトがあたるってことはあまりないのですごく喜んでくださって。撮影中も1番嬉しそうなのは社長さんだったりします。
あとは、生産性が上がったとか急に勉強会がはじまったとかいう報告も聞きますね。
撮影される人だけがモチベーションが上がるんじゃなくて、同僚達も「自分たちは世間が注目してくれるような仕事をしているんだ!」というような誇りを持つようになったとか。
―めちゃくちゃ素敵です!!!若い人の雇用に繋げる、という点で今の時点での反響はどうですか?
直接採用に繋がりましたという報告はまだ数件なんですけれども、ゲンバ男子の取材のことを自分の会社のWEBや採用ページに使ったりなどして、求人活動に生かされていることも多いですね。
若い女性が入ってきたという声も、ちらほら聞いています。製造業の現場っておじさんばっかりで、若い女の子が働くってなかなかないんですけど、若い女性が急に入ってきたら、男子が頑張るっていうか(笑)
そういう面でも会社全体が活気づいてきたってそういう声はたくさん聞きますね。
山野さんへのスカイプ取材はこんな感じでしていました。
―長島さん、ゲンバ男子を川崎でやることになったきっかけって何だったのですか?
きっかけは別の仕事のつながりで、大阪さんから「ゲンバ男子」の企画の話を聞いたんですよ。それにうちが面白いね!って、乗ったんです。
大阪さんは、他の地域にも一緒にやらないか声をかけていたそうなんですが、反応がいまいちだったみたいで。うちはやる気満々で「一緒にやりましょう」とやりはじめたのが、ついこの間で12月くらい。
―12月からですか!2か月でリリースなんてとても早いですね!!準備って、やっぱり大変でしたか?
川崎さんすばやいですね!って、大阪さんもビックリしてたね(笑)
実際、うちが構築するのにお金がかかったのは制作会社に頼んでWEBをつくってもらった費用くらいかな。データは全部大阪さんから頂いて、大阪さんと同じような作りにしてるし。
4月1日(水)から正式に川崎市内の中小企業製造業で「ゲンバ男子」及び「ゲンバ女子」を募集します。※右の女性は山野さんです^^
http://www.kawasaki-net.ne.jp/genbadanshi/
―川崎での反響はいかがですか?
ちょっと知り合いの企業さんに聞いてみたところあまり応募がなさそうなんだよね…。
大阪は地域柄、どんどん出てくるわけですよ。
だけど実際、川崎では社長が乗り気で「おまえ出ろよ」って言ったところで若い人が「嫌ですよ、恥ずかしいですもん」ってあまり出てこないのが現状。だからちょっと川崎と大阪だと感じが違うのかな。でもうちは産業振興財団なので、いろんな企業様を知ってるから無理やり、押し売りのごとく行っちゃおうかなって思ってます(笑)
―せっかくの機会なのに、なんだか勿体ないですね。川崎市は今後どういう風に展開していかれる予定ですか?
大阪の方はたくさんの企業様のリンクがあるんですよ。うちも今後は、いろんな企業様と協力して活動の幅を広げていきたいな。
大阪ゲンバ男子のリンク集
―企業様とのコラボレーションって面白そうですね!
うちはまだこれからだから大阪さんの話だけど、作業服をつくっている企業様とゲンバ女子と男子をあつめて、どういう服がかっこいいか検討してつくるらしい。女の子だったら制服に憧れるじゃん。それと同じように、男も制服に憧れて入る人いるんじゃないの?って女の子からのアイディアがでて、それいいね、って。
そういうところから入る人もいるんじゃないかなと思って始めた。そういうコラボ企画をやっていきたいね!
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お話を伺っていて、長島さんも山野さんも、非常に楽しんで活動していらっしゃるのが印象的でした。メディアに出て、じわじわと注目度が増しているゲンバ男子。
製造業が盛り上がっていくための起爆剤になるのではないかと思いました。
今後も目が離せません!!
川崎市のゲンバ男子は4月1日から正式に、川崎市の中小製造業で募集しています!
募集はこちらから
川崎ゲンバ男子:http://www.kawasaki-net.ne.jp/genbadanshi/
大阪ゲンバ男子:http://bplatz.sansokan.jp/archives/category/genba
公式facebookページ:https://www.facebook.com/genbadanshi