DMM.make AKIBA視察ツアー報告

ものづくり経革広場の徳山です。

本日はものづくり企業の若手経営者の皆様と共に、話題の「DMM.make AKIBA」の視察へ行って参りました。
案内人は、実家が大阪で町工場を経営しており、自身はものづくり系起業家、現在DMM.make AKIBAの技術スタッフとして働いている、という当企画にピッタリの松山さんです。

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エントランスでは、施設内で製造された様々な製品が出迎えてくれます。

金属3Dプリンタで作られた製品も多く展示されていました。まだまだ装置と材料の価格高いので、写真に写っている「make」の「e」だけで20万円くらいするそうです。

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皆さんが一番テンションの上がったのが、小サイズの工作機械が並べてあるスペースです。馴染みの旋盤やマシニングセンタ、ボール盤などが置いてあります。

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自社の設備より一回り小さい加工設備に興味津津です。

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プリント基板の実装装置、各種試験装置など、スペックの高い機材が多くありました。

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樹脂や金属だけでなく布を加工するための縫製系の設備も。

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なぜか巨大な防音室も。ここでみる映画は最高だそうです(笑)

視察した印象

想像していたより閉ざされた空間でした。
他のコワーキングスペースと比べると、セキュリティが厳しく、部屋ごとに種類の違う機材が設置されていたりするので、開放的な印象ではありませんでした。
しかし、設備の総投資額をはじめ、内装の作りこみなど、とにかくお金が掛かっている(チープ感は全くない)印象です。
静かな空間で集中してものづくりに打ち込みたいという方にはとても良い環境ではないかと感じました。

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最後に、当施設を中小製造業としてどのように利用すべきか、意見交換を行いました。

中小製造業はどういったスタンスで関わればよいのか

中小製造業が当施設と関わる方法として、
・この施設を一人の利用者として利用する
・この施設から生まれるものづくり系ベンチャー企業とコラボする
この2つの可能性があると思います。

参加者の方々の反応から見ると、前者としての関わり方はよほど具体的な目的がないと難しいように感じました。
施設の内容が新製品をゼロから完成まで仕上げるためのものとなっているので、ちょっと3Dプリンタを使って試作品を作りたいなどといった使い方であればもっと安く利用できる施設が他にあるからです。

後者に関しては、とても大きな可能性があるように感じました。
ここから生まれるものづくり系ベンチャー企業の製品が世の中に出る際の製造支援を行うという関わり方です。
実際に入居者の多くがものづくりの未経験者が多く、アドバイスを強く欲しています。それに対し、入居者の中にものづくりのプロフェッショナルがいない状況だそうです。
もちろん松山さんのような技術的なアドバイザーはいらっしゃるのですが、あくまで当施設内でものづくりを行うためのアドバイスとなるので、製品展開後の量産時に製造業とのコラボレーションは必須となるはずです。
なので、ものづくり企業が入居したらモテる(重宝される)のではないかと思います。

個人的には両者がコミュニケーションできるゆるめのプラットフォームがあれば面白いと感じました。

DMMは何を狙っているのか

異業種であるDMMがものづくり、インキュベーション系のビジネスを始めたのは大きな違和感がある方も多かったと思います。
施設の中身を見てみると、3Dプリンタといった所謂「外側」を作るための機材だけでなく、基板の実装装置や試験装置といった機材も豊富で、製品の中身を作るためのスペースであるという目的を感じました。
デジタル工作機械が普及する流れを汲みとっているというよりは、IoTの流れに大きく影響を受けているんだと思います。
ITとものづくりが融合することにより生まれる巨大な市場を見越してDMMは巨額を投資を決断したのだろうと。アダルトのイメージを払拭したいのでは、という意見も飛び出しましたが(笑)

この手の動きは富士通なども取り組み始めているため、大きな資本を持つもの同士のぶつかり合いになりそうです。

大手広告代理店もものづくりに参入

少し脱線しますが、松山さんのお話の中で、博報堂や電通といった広告代理店もメーカー的な動きを始めている、という話題がありました。
消費者分析を得意とする彼らですから、多くの消費者ニーズを掴んでおり、その情報を武器にファブレスメーカーになろうという動きです。

そういえば以前に上述した広告代理店の子会社が弊社の関連会社であるNCネットワークにコンタクトを取ってきたことがありました。
消費者ニーズをしっかりと掴んでいる彼らですから、最近の消費者ニーズが細分化し大手メーカーでは対応できなくなってきていることに気づいているはずです。
小・中ロットで生産のできる中小製造業との相性は良いはずなので、今後のコラボレーション先として大いにあり得るのではないかと思います。

様々な可能性を見越して今後も取材&レポートを行いたいと思いました。今回のような企画もまた開催しますので、お楽しみに~(^_^)/

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