中小製造業の「ブランド戦略」を失敗例から学ぶ

こんにちは、株式会社日本クロス圧延の岡です。

海外展示会攻略のノウハウを発信します。

 

私も経験しましたが「海外に進出するぞ!」と気合を入れて海外の展示会に出展しても、思ったより成果がなくガッカリした経験がありませんか?

だけどお客様との最初の接点である展示ポスターとプロモーションの方法しだいで反響が全く違うものになります。

ガッチリと来場者のハートをキャッチする海外展示会のノウハウを考えていきましょう。

 

今回は「ブランディング」というテーマを考えていきます。

ブランド戦略っていうと最終製品を製造している会社にしか必要ないと思うかもしれません。しかし、視点を変えることで、中間製品や製造技術などもブランディングすることが可能です。

そして、ブランディングすることで、びっくりするくらいスムーズに海外展開できるようになります。とても重要なことなので、これから数回にわたって考えていきますので、どうぞお付き合いください。

 

ブランディングのキッカケ 

私は初めて海外の展示会に出展したときに、会社のカタログを単純に翻訳して展示しました。

株式会社日本クロス圧延という社名をNIPPON CROSS ROLLING CORPORATIONと直訳しての展示です。

展示会の開催中に気づきましたね、NIPPON CROSS ROLLING CORPORATIONを前面に押し出してはダメということが、ROLLINGという単語から金属材料メーカーであることはわかりますが、ポスターは会社案内、展示物も展示台に製品を並べるだけというありさまで、弊社のブースを客観的に見てみると、「私だったら興味をひかれないかも…」という寂しい感じでした。

 

材料メーカーと展示しても、そりゃ材料メーカーなんてどこの国にもあるし、同じような物なら日本のメーカーがでる幕なんてありません。

戦略の無い展示では、いうまでもなく成功するわけありませんよね。

 

その展示会がキッカケとなり、どうしたらもっと興味を持ってもらえる展示ができるか、真剣に考えるようになりました。

そしてたどり着いたのがブランド戦略です。

しかしブランド戦略っていっても中身はまったく分からず、手探り状態でトライ&エラーの繰り返しでした。

 

自社ブランド「POWER ALLOYS

ブランディングって言っても弊社の製造する金属の材料なんて、ピカピカで鉄もステンレスもニッケルも色や形など見た目は全く同じです、技術だって規格化が進んでいるため、国内だったらJIS規格、海外だったらASME規格の要求公差で製造できていればそれ以上はあまり求められず、オリジナリティーがないのです。

だから「チタン10.5×200×coil 50kg」など色気のない商品名になります。

 

すべてが手探り状態でブランディングって言っても、何をすればいいのか分からなく、とりあえずカッコイイブランド名をつけようと考えました。

力強いブランド名にしたかったので、「POWER ALLOYS」と名づけました。

 

それから2年位POWER ALLOYSシリーズで、展示会などで宣伝していきましたが、浸透しませんでした...

そして残念ながらPOWER ALLOYSブランドは消滅しました(笑)

 

いまならブランドの名前を考えただけで、ブランド展開なんて出来るわけが無いことくらい分かりますが、当時はブランド戦略なんて言葉を、聞くようになりはじめた時代でしたから、ブランド戦略の中身なんてよくわかっていませんでした。

 

ブランドの名称を考えただけでは意味がなく「戦略」が重要ですよね!

というわけで、ブランド戦略についてこれから考えていきましょう!

  

さいごに

弊社が海外との取引が加速した背景にはブランド戦略があります。これがなければ、間違いなく失敗していました。

ブランディングは難しくはないのですがとても奥が深いです。ブランディングに終わりはなくPDCAを回していくことが成功の近道!

Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)

そして最高!の自社ブランドに成長させて下さい。

現在はネットが発達しているため、ブランドの浸透スピードは確実に早くなったと思います。これらも利用することもオススメいたします。

 

ということで次回からブランディングについて、具体的に考えていきましょう!

日本の中小製造業の海外販路開拓に少しでもお役に立てればと思いブログを書かせていただきました。何かの参考になれば幸いです。

次回もまたよろしくお願いいたします。

この記事の執筆者
岡 正俊

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