解析だけでは意味がない製造業Webサイトの改善手法
最近ではWebサイトの解析データを自社でも簡単に見られるようになっています。ただ、アクセス状況を見るだけで終わってしまうことが多いのが実際のところです。みなさまの中にも「これだけのアクセスがあるんだ」で満足していまい、どのような改善をすれば良いのかなかなかアイディアが出てこないことはないでしょうか??
今回はWebサイトを改善するために必要不可欠な「Google Analytics」と「Search Console」を中心に使った改善手法についてご紹介します。
最近は、「Google Analytics」だけではうまくデータが取れないケースが出てきています。ユーザーのプライバシー強化の関係でキーワードが(not provided)という項目がほとんどを占め、見れないのが現状です。「Search Console」を併用して解析に繋げていくことが必要です。
様々な指標からデータを取得できる非常に便利なツールですが、機能が多すぎて何をしたら良いのか分らない、といった声もよく聞きます。このツールをシンプルに活用し、必要最低限抑えておくべきデータの見方とそこから考えられる改善すべきポイントを解説します。
この記事の目次
キーワード分析方法
一番オーソドックスな分析手法としてキーワード分析があります。下記の2つの観点で分析していくことが必要です。
①SEO対策キーワードでのアクセスがあるか
SEO対策キーワードでのアクセスが少ない場合、考えられる原因は上位表示ができていないことが考えられます。まずはGRCなどのツールを使って、自社の順位を確認してみましょう。順位が低い場合はコンテンツの見直しを再度行います。上位表示できているのにアクセス数が少ない場合、考えられるのは「Title(タイトル)とDescription(説明文)が悪い」か「キーワードの表示回数(検索需要) が少ない」の2つです。キーワードの表示回数を定期的に調べるには「Search Console」に登録しておくのが効率的です。
②予測していなかったキーワードがないか
予測していなかったキーワードからのアクセスが多い場合は、気になるキーワードをピックアップし、キーワード評価を行ってみて下さい。評価の高いキーワードが見つかった場合は、そのキーワードからのアクセスが増えるようなコンテンツを作成し、更なるアクセス増加を狙っていきましょう。
では具体的に「Search Console」を利用して、何をどのように見ると現状分析から改善の糸口が見えてくるかをご説明します。色々調べられるものはあるのですが、キーワードの解析を主とするならば検索アナリティクスという項目だけで問題ないと思います。
上記の項目でクリック数・表示回数・CTR・掲載順位をチェックし表示させます。すると下記のようなデータが出ます。各項目についての説明は水色の枠内の通りです。
これで何がわかるかというと自社の現状と今後の改善すべき指標が見えてきます。
現状分析
自社が対策をしたキーワードに対して現状何位なのか、どれぐらいクリックされたか、そもそもそのキーワードで検索をされたときに、どれくらい表示をされているかがわかります。
今後の対策
対策をしているキーワードがTOP10以内に入っていないようであれば、まだ継続してキーワード対策を行う必要があります。また、表示回数が多くて対策をしていいないようなキーワードがあるならば、それは新たにキーワード対策を打つ候補となります。
検索アナリティクスはキーワードごとの市場の需要がどれぐらいあり、競合の存在する中で自社がどれぐらいの順位にいるのかを知ることができます。Web上での簡単な3C分析を行いながら改善できるため非常に便利です。
コンテンツ分析方法
コンテンツ分析ではGoogle Analyticsを使ってページごとのアクセス分析を行います。ここでは下記のような観点で分析を行います。
①著しく直帰率の高いページがないか
直帰率が高いということはアクセスしてきたユーザに対し、満足なコンテンツを提供できていないということです。他のページと比べ著しく直帰率が高いページ、直帰率が50%を超えてしまっているページなどは要注意です。特に、メイン対策キーワードでのアクセスが多いページの直帰率が高い場合は、早急に対策が必要です。
※直帰率・・・閲覧を始めたページから他のページに移動することなくサイトを離脱した割合
具体的に直帰する可能性のあるものと対処法を考えます。
タイトルとサイト文章やキャッチが違う内容だった
検索されているキーワードとコンテンツ内容が違う場合に直帰する可能性が考えられます。求めているコンテンツ内容ではない可能性がありますので、コンテンツもしくはキーワードの見直しが必要です。
読み込み速度が遅いサイトだった
みなさんもご経験あるかと思いますが、読み込み時間が長いサイトはそれだけで直帰する可能性が高まります。
興味のある次のものがなかった
読者が次に何を知りたいかを考え、該当する次のコンテンツページに誘導をかけることで直帰を防ぎます。一般的には起承転結で考え、最終的にはお問い合わせに導くまでの流れを考えます。
テキストや内容が読みづらかった
記事のチェックを他の人に依頼し感想を聞くのが良いと思います。読みづらいとわかりづらいと感じるだけでも直帰する確率は高まります。
②SEOを意識して作ったページにアクセスがあるか
「Google Analytics」では、最初にアクセスしてきたいわゆるランディングページがどこだったのかというデータを見ることができます。。サイトマップを考案する際に、SEOを意識して集客を目的としたページを作成しているかと思いますが、その戦略通り集客ができているかどうかが最大の観点となります。もし戦略通りいっていない場合は、コンテンツの見直しを行うと共に、場合によっては対策するキーワードそのものの見直しも行う必要がでてきます。
冒頭にお話したように「Google Analytics」ではうまくキーワードが拾えないため、その場合は「Search Console」の検索アナリティクスでページごとのキーワード解析が可能です。ページ部分のフィルタをかければ見れますのでそちらで代用できます。
大切なのは積極的に変化を起こす姿勢
アクセス分析を行う上で重要なのが「変化を見逃さないこと」です。そのためには「変化を起こすための施策を行うこと」が必要となります。
Webマーケティングは仮説検証を繰り返すことが重要なので、積極的に変化を起こしていく姿勢が必要となります。ただ何となく更新を行っているだけでは何の意味もありません。変化が起きる更新を行って下さい。しかし、すべての施策が正しい訳ではないので、施策を行った後にそれを評価することが重要になります。
Webマーケティングに限らず行動しなければ結果も生まれなければ、それを評価する対象もありません。積極的に変化を起こし、仮説検証をスピーディに行っていきましょう。モノカク内にWebマーケティング手法をまとめた記事もございますので、こちらもご参照下さい。