「グローバルSEM」の現況

ブログサービスやウェブサイト作成ツールの普及によって、現代では、簡単に情報をインターネットに掲載できるようになりました。

そのような環境で自社のウェブサイトが検索されるようにするためには、どのような取り組みをすれば良いのでしょうか?今回は、その手段として「グローバルSEM」をご紹介します。

 

そもそもSEMとは?

「グローバルSEM」の説明に入る前に、まずSEMについてご説明します。SEMとは「Search Engine Marketing」の略称で、日本語に直すと「検索エンジンマーケティング」と言います。SEMには下記3種類の取り組みがあります。

・ウェブサイト作成

・SEO

・リスティング広告

 

1つ目は、「ウェブサイト作成」です。これは、自社サービスや自社プロダクトが検索エンジンから検索できるように、自社サービスや自社プロダクトの情報をインターネットに掲載する取り組みです。

2つ目は、「SEO」です。「SEO」とは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略称です。これは、検索エンジンの検索結果ページ上位に自社ウェブサイトが表示されるようにするための取り組みです。具体的には、サイトコンテンツを充実化させたり、サイト構成を分かりやすくする作業が必要になります。

3つ目は、「リスティング広告」です。これは、設定した検索キーワードが検索エンジンで検索された場合に、検索結果ページに表示することができる広告のことです。広告表示自体は無料になっており、検索ユーザーがクリックすると課金される仕組みになります。

 

 

また、検索エンジンの検索結果ページでの自社ウェブサイト掲載順位の向上について、「SEO」ではサイトのコンテンツを充実させ、構成自体を変更していく必要があるため、手間や時間がかかります。それに対して、「リスティング広告」ではコストをかければ検索結果の上位にすぐ広告表示させることができます。

 

 

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なぜ、グローバルSEM?

そして、今グローバルSEMの実践をオススメする理由は、ズバリ「市場が大きい」からです。
総務省の調査によると、平成25年度末の段階でのインターネット利用者は、日本では1億44万人、世界では29億2千万人にも上ります。

そのため、日本語のウェブサイトで自社の顧客を集めるよりも、世界で多く話されている「英語」や「中国語」などの言語でウェブサイトを構築して世界を相手に商売をする方が、チャンスが大きいことは明らかです。

実際に海外メーカー等では、複数言語対応のウェブサイトを構築することはごく一般的となっています。

しかし、「どこで」「どれくらい」商品が売れるのか分からない状況で、完成度の高い完璧なウェブサイトを構築することは費用や時間の面でコストになります。

そのため、まずは最低限のコンテンツを英語化してウェブサイトを構築し広告を打つことで、サイト訪問者の地域や反応を見ながら徐々にサイトコンテンツや広告の改善を計る進め方が、グローバルSEMではオススメです。

英語でウェブサイトを公開し広告を打ってみることで、公開前は北米で売れると思っていた商品が、予想外に東南アジアで売れたということもしばしば起こります。

どこの地域で自社商品が売れるのかを判断できれば、あとはその地域に特化していけば良いので、それを効率よく判断するためにも、最初から完璧を目指さずに小さく始める”スモールスタート”という考え方がとても大切です。

 

 

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グローバルSEM、どう始めれば良い?

“スモールスタート”が大切とはいえど、実際に外国語のウェブサイトを構築し広告まで打つのは大変だと感じるかもしれません。

そこで私がオススメするのが、社内にウェブ担当者を配置して、代理店やコンサルタント等のパートナーと二人三脚で海外展開を進めていくやり方です。

代理店に全て丸投げしてしまうのも一つの手ですが、長期的な視点で考えると社内にノウハウがたまりません。そのため、海外展開をしていく中で少しずつ代理店の業務を自社で行えるようにしていくことが理想的です。

 

 

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まとめ

この回をまとめると、主に下記3点になります。

・海外展開には「グローバルSEM」が必要

・最初から完璧を目指さずに小さく始める”スモールスタート”が大切

・社内にウェブ担当者を配置して代理店と二人三脚で進めていくことが理想

 

本記事を読まれた方の中には、「海外展開ってやっぱり大変そう・・・」「社内でウェブ担当者を配置するなんて厳しい・・・」等と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、サイト構築に関しては、今では簡単にデザイン性の高いウェブサイトを作成できるツールもあります。そのため、翻訳部分を外部にお願いすれば、外国語のウェブサイトを構築することは実はそこまで難しいことではありません。

ウェブの担当者についても、自社の商品に詳しくインターネットや海外展開に興味のある方であれば、最初の段階で知識が無くともかまいません。代理店の担当者とグローバルSEMを進めていき勉強していく中で、大まかな運用方法は学んでいくことができます。

基礎を理解することができれば、その後はスポット的に代理店の担当者にコンサルティングを受けながら、徐々に社内で運用していくことができるようになります。

 

自社の売り上げに直結する海外展開だからこそ、長期的な視点をもって、社内でしっかりと土台から準備をしていくことが大切です。

この記事の執筆者
テクノポート

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