海外Webマーケティングの現況

海外Webマーケティングは複雑で深く、一筋縄にはいかないものの、使いこなすことができれば、安価にかつ低リスクに海外市場でビジネスを拡大することができると、前回お伝えしました。

今回はその海外Webマーケティングの現況を見ていきましょう。

 

1.世界のインターネット普及率

海外Webマーケティングを実施するためには、当然ながらターゲットとなる国・市場においてインターネットが普及していなければなりません。
日本のインターネット普及率は2013年時点で86.25%です。インターネットがあって当たり前という方も多く、この数字にさほど違和感はないのではないでしょうか。

 

では、世界ではどうでしょうか。
国連専門機関の国際電気通信連合(ITU)は、全世界でのインターネット普及率は38.13%、インターネット人口は約30億人と公表しています。
つまり、海外Webマーケティングによるリーチ数は最大30億人、既に世界人口の約40%にリーチ可能ということなのです。

 

国別に見てみますと、最も普及率が高いのがアイスランドで96.55%です。
アメリカは84.25%、イギリスで89.84%、お隣の韓国は84.77%と日本と同程度以上の水準です。先進国はインターネット普及率が高く、平均すると78.4%です。
つまり、先進国においてはインターネットによって80%近い消費者へアプローチでき、Webマーケティングは非常な有効的な手段であると言えます。

 

一方、先進国以外についてはどうでしょうか。
下図は世界のインターネット普及率の分布を示しています。

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はっきりとした濃淡が付いていることが分かります。
北米、欧州、豪州は非常に濃く色が付いているのに対し、東南アジア、アフリカ、中東、南米といった地域は色が薄いですね。
2012年末のデータにはなりますが、アジアで27.5%、アフリカ15.6%とインターネット普及率はまだまだ低く、シンガポール等一部の国を除いたこれらの地域では、インターネットだけでのマーケティングはリーチ数が乏しいと現状は言わざるをえません。

 

しかし今、先進国での普及時とは異なる形で、これらの地域においてインターネットが爆発的に普及してきているのです。

 

 

2.モバイルインターネットの爆発

アジアやアフリカといったインターネット普及率が低い地域では、先進国での固定回線でのインターネット普及とは異なり、インフラ整備の問題と導入コストの安さという理由から、モバイルでのインターネット普及が急速に進んでいます。その成長率はアフリカで40%、アジアでも30%弱に達します。

 

このことから言えるのは、アフリカやアジアといった地域でのWebマーケティング活用においては「モバイルを最優先に意識する」ことが重要ということです。これらの地域においてPCでのWeb露出を行っても、多くの人々にはリーチできないということです。

 

先進国においてはモバイルに比べてPCでのインターネット利用が現在は多いですが、米調査会社のIDCの推計によると、2015年にアメリカにおいてモバイルでのインターネット利用がPCを上回るとされており、モバイルインターネットの爆発は時間の問題です。
つまり、海外Webマーケティングにおいて「モバイルを最優先に意識する」ことは避けては通れない道なのです。

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3.モバイルインターネット時代のWebマーケティング

Webマーケティングにおいて「モバイルを最優先に意識する」ためにはどうすればよいのでしょうか。

 

モバイルはPCと比較し画面サイズが小さいため、表示する情報を最低限に絞り、画面スクロールも上下の一方向にしなければなりません。ユーザーにとって不要な情報を表示すれば、すぐに離脱されてしまいます。
そのため、自社サイトや検索広告文表示のスマホ最適化は必須となります。
最近では、まるで紙のページをめくっているような立体的なページめくりや、スライドスピードによって操作内容が変わるようなモバイルならではの操作も進化しており、これらもユーザーの回遊性を高める上で非常に効果があります。

 

また、モバイルはPCと比較し入力が面倒という特徴も持ちます。入力が面倒であれば、手入力は音声入力や脳波入力に変わっていくでしょうし、そもそも検索ではなく友人からの口コミやレコメンドでの情報取得が多くなっていくでしょう。
そのため、PC時代の全盛であった検索エンジンによる情報配信だけではなく、FacebookLINEといったソーシャルメディアによる情報配信、自社サイトや自社アプリで求められている情報を的確に配信するレコメンド機能が事業者側には必要となってくるのです。

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4.まとめ

海外Webマーケティングとモバイルインターネットは切り離すことができません。
次回以降、海外での検索エンジンマーケティング(SEM)、ソーシャルメディアマーケティング(SMM)、レコメンド機能をはじめとした最新アドテクノロジーの現況を見ていきます。

 

次回以降も、是非ご期待ください!

この記事の執筆者
テクノポート

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