海外向けGoogleリスティング(検索)広告運用のポイント10選

【執筆者紹介】稲垣 達也
この記事の執筆者
稲垣 達也
【経歴】
テクノポート株式会社「海外Webマーケティング」サービスの責任者
名古屋工業大学大学院 電気機械工学専攻 博士前期課程卒業
同大学 機械工学科卒業

【保有資格】
TOEIC L&R:990/990、英検一級:合格、TOEFL iBT:108/120
稲垣 達也 が執筆した他の記事をみる

テクノポート株式会社の稲垣です。
BtoB企業向けの「海外向けWebマーケティング」サービスの責任者を務めています。

この記事では、海外向けのGoogleリスティング広告の運用時に気をつけるべきことについて、解説します。

AD operation_banner

海外向けGoogleリスティング(検索)広告配信のポイント10選

これまでの運用経験を基に、海外向けにGoogleリスティング広告を利用し集客を行う際のポイントを10個紹介します。

ポイント1. キーワードの精査に最も時間をかける

これはSEO対策のキーワードの選定の記事でも解説しましたが、キーワードの選定に最も時間をかけることをおすすめします。

具体的な手順はその記事で既に解説しているため、ここではキーワードの選定時によくある失敗パターンを紹介します。(なお英語キーワードについての話です)

パターン1:BtoCキーワードを誤って選定

BtoB向けの製品・サービスを扱っている場合、自社製品の英語直訳がBtoC向けの別の製品を表すパターンです。

例えば、日本語「ストレーナー」という単語は、一般的に「プラント業界における配管の中に流れる異物を除去するための濾過装置」としての意味で使用されます。そのため、当該のキーワードを日本のGoogleで検索すると、以下のように、BtoB向けの配管の画像が検索結果として多く表示されます。

引用:ストレーナー – Google 検索

一方、ストレーナーの直訳にあたる英語「Strainer(s)」を、アメリカのGoogleで検索した結果が以下です。

引用:strainer – Google Search

検索結果からわかるように、「Strainer(s)」は家庭用の「こし器」に近い意味で一般的に使われている言葉だと推測できます。日本語の「ストレーナー」にもこのような意味で使用される場合もありますが、単語が持つニュアンスとしては、両者に違いがあることが分かります。

すなわち、日本語キーワードの「ストレーナー」をそのまま英訳し「Strainer(s)」というキーワードで広告出稿を行なってしまった場合、全く意図していない一般家庭のユーザーによって広告がクリックされてしまう可能性が生じます。これは特にカタカナ英語を直訳した際に生じやすいミスだと言えます。

パターン2:日本語にはない別の意味が存在

別のパターンとして、1つの単語が複数の意味を持つ場合にも注意が必要です。

例えば、”ag film”という英語には、以下の2つの解釈が存在します。

  1. Anti Glare Film(アンチグレア(=防眩)フィルム)
  2. Agricutural Film(生分解性プラスチックを使用した農業用フィルム)

一般的に日本語で「AGフィルム」という製品は、前者の「アンチグレアフィルム」という意味で使用されます。したがって後者の「農業用フィルム」という、意味は日本語にはない英語独自の解釈だと言えます。

この場合、仮に”ag film”というキーワードで広告出稿を行うと、日本語の「AGフィルム」を探すユーザーに加えて「農業用フィルム」を探すユーザーからもクリックが発生してしまう可能性が生じます。このようなケースは、今回の例のような略語が製品名に使用される場合、よく起こります。

これらの例で解説したように、英語キーワードの選定は安易な直訳に頼ってしまうと、ターゲット以外のユーザーにも広告がクリックされてしまい広告の費用対効果が悪化する可能性があります。

対策

対策方法は至ってシンプルで「徹底的にニュアンスを調べる」ことに尽きます。

私がよく使用する情報収集の方法は以下です。

  • Google検索:当該のキーワードで上位に表示されるサイトの内容、検索者が求める情報を調べる
  • 画像検索:当該のキーワードで画像検索を行い、上位に表示される画像から単語がもつ一般的なニュアンスを推測する
  • キーワード調査ツール:Ubersuggestなどの、キーワード調査ツールを使用し、特定のWebページが集客しているキーワードの情報を集める
  • Q&Aサイト:redditなどのQ&Aサイトにて、現地の技術者が回答している情報を参照
  • ChatGPT:キーワードのニュアンスの違いをダイレクトに質問

今回紹介した中でも、前者のような場合は、このような情報源を調べていくことで、製品を表す適当なキーワードが見つかります。

一方、後者のような場合、ピンポイントで特定の製品のみを表すキーワードを見つけられないことがあります。そのような場合は、掛け合わせキーワードを中心に選定する、広告見出し、説明文にて意味が一意に伝わるように工夫することで、無駄なクリックを抑えられます。

ポイント2. 地域別のデータを活用する

国内のGoogle広告でも同様ですが、特に海外では地域別のデータをうまく活用し、広告運用を行うことが重要です。

例えば、以下はアメリカ全土に向けて広告配信を行った際の、広告のクリック数の分布を示したヒートマップです。(円の大きさがクリック数の多さに比例しています)

こちらのヒートマップからわかるように、1つの広告を配信した場合でも、地域によってクリック数にはばらつきが生じます。また今回の例は「クリック数」でしたが、これは「広告のクリック率」「コンバージョン数(引き合いの数)」「コンバージョン率(引き合いの獲得率)」「クリック単価」「コンバージョン単価」などの指標にも、同じように州によってばらつきが生じます。

この要因について仮説を立て、検証を重ねることで、より広告の費用対効果を高められます。

例えば、ある州において広告のクリック数は多いものの、コンバージョン率が低い(=コンバージョン単価が高い)場合、その州において何かしら顧客が問い合わせをしにくい要因があるのではないかと予想します。(例:アメリカの中でもカリフォルニアにのみ販売拠点があり、ニューヨークに居住するユーザーからはコンバージョン率が低い、など)

このようにデータから予想した仮説をもとに、広告の配信設定を調整し、実施に効果が改善されるかを確かめます。この場合、コンバージョン率が低い州において、一時的に配信地域から除外し、全体のコンバージョン単価が改善するかどうか確かめる、といったイメージです。

ポイント3. 初期設定時のキーワードは具体性が高いものに絞りこむ

リスティング広告出稿の初期に設定するキーワードは、なるべく具体性が高いキーワードに限定しましょう。

ここで言う「具体性が高いキーワード」とは、検索キーワードの中でも検索者が求める製品(サービス)の具体性が高く、かつ貴社の提供する製品(サービス)への関連性が高いキーワードのことを指します。(重要度の高いキーワード、という解釈でも構いません)

リスティング広告初期設定時は、なるべくいろいろなキーワードでクリックしてほしい(広告の出稿機会を逃したくない)という理由から、さまざまなキーワードを入札してしまいがちですが、初期はあえて具体性の高いキーワードに絞って運用することをおすすめします。

なぜなら初期に(関連性が低いものも含めた)大量のキーワードを入札すると、関連性の低いキーワードばかりでクリックが発生するなど、キーワードごとのクリック数に偏りが生じやすいためです。

前者については、一般的に入札に使用するキーワード数が多ければ多いほど、関連性の低いキーワードでのクリックが発生しやすくなります。すなわち、無駄クリック(引き合いにつながる可能性が低いクリック)が増加し、広告の費用対効果が悪化しやすい状態であると言えます。

後者については、大量のキーワードの中である一部のキーワードがほぼ全てのクリックを獲得し、結果的に他のキーワードでの広告出稿機会が失われる可能性があります。これは広告出稿前の状態では、各キーワードの平均クリック単価が読みづらく、準備した予算から各キーワードにどれだけクリックが発生するのか予想が立てづらいことが関係しています。

このような状況を回避するために、広告運用初期段階ではなるべく具体性の高いキーワードのみを入札することをおすすめします。上記の設定で、予想よりクリックが集まらない場合(予算が消化できない場合)の対策は以下のとおりです。

クリックが集まらない場合(予算が消化できない場合)

  1. キーワードのマッチタイプを拡張する:設定したキーワードのマッチタイプを拡張し、広告のインプレッション数を増やす
  2. 広告文の追加:広告文を追加しCTRを増やす

上記でもまだ予算が消化されない場合、はじめてキーワードの追加を行いましょう。なお、キーワードのマッチタイプ拡張や、キーワードの追加を行った際は、随時「検索語句」レポートを確認し、除外キーワードの設定も同時進行で行いましょう。

ポイント4. 運用初期は「クリック数の最大化」+「上限クリック単価」でクリックを集める

リスティング広告を出稿してみると「平均クリック単価が思ったよりも高く、クリック数が想定よりも少ない」という現象がよく発生します。このような状態を回避するためには、広告運用初期段階においては、自動入札戦略は「クリック数の最大化」に設定し「上限クリック単価」を合わせて設定することをおすすめします。

自動入札戦略とは、Google広告においてキーワードを入札する際に、機械学習を用いて入札を自動化する際に取る戦略のことを指します。(参照:自動入札戦略とは)この自動入札戦略には、以下の2つの設定がよく用いられます。(正確な定義はGoogle公式の説明を参照ください)

  1. クリック数の最大化:予算内でクリック数を最大化できるように入札単価が自動的に調整される入札戦略
  2. コンバージョン数の最大化:予算内でコンバージョン数を最大化できるように入札単価が自動的に調整される入札戦略

この中でも広告運用初期段階(1〜3ヶ月目)においては、「クリック数の最大化」を自動入札戦略として設定することをおすすめします。

理由は2つあります。1つ目は、クリック数を増やし広告アカウントにデータを蓄積させることです。2つ目は、集めたデータをもとに広告をブラッシュアップすることです。

まず1つ目の理由については、Google広告アカウント上にデータを蓄積することで、機械学習の精度を向上させることが狙いです。機械学習という入札戦略は、最適化するために一定量のデータが必要であり、その分のデータを早く集めるために「クリック数の最大化」を適用するというイメージです。

特にニッチな製品や技術に関するキーワードを入札する場合、Google広告側がすでに保有するデータがないことも考えられます。そのような場合でも、中長期的に広告の費用対効果を高める目的で、「クリック数の最大化」を適用する作戦は有効だと考えます。

2つ目の理由については、広告を改善するために必要なデータを早いスパンで集めることが目的です。特に一定期間内にある程度の成果が必要な場合、運用初期段階はユーザーの反応を集めることに集中し、集めたデータをもとになるべく早く広告を改善することで、成果の出る状態に早く近づくことができます。

具体的には、広告文の改善、キーワードの選定(マッチタイプの変更を含む)、除外キーワードの設定を中心に、広告に発生している無駄を排除します。これらの作業が一通り完了した状態で「コンバージョン数の最大化」を適用することで、効率の良い広告運用が可能となります。

また、見出しに記載した「上限クリック単価(1クリックあたりの最大の入札金額)」を合わせて設定することで、平均クリック単価が極端に高騰する可能性がなくなるため、より高い確率でクリックを集めることができます。この上限クリック単価は、低めの金額から設定し、様子を見ながら徐々に上げていき、ちょうど良い金額を見つける形がおすすめです。特に海外向けのリスティング広告の場合、クリック単価が読みにくい場合は、設定しておくとよいでしょう。

ポイント5. 自動入札戦略の適用後はすぐに変更しない

Google広告においてキーワードを入札を機械学習を用いて自動化する「自動入札戦略」というものが存在します。(参照:自動入札戦略とは

この自動入札戦略は、適用後にすぐに効果を発揮するものではなく、適用後に一定の学習期間(約2週間)を経て徐々に精度が高まっていく、という特徴があります。したがって、一度自動入札戦略を適用してから大幅にクリック単価などの数値が上下した場合でも、まずは慌てることなく落ち着いて様子を見る必要があります。

特に海外向けのGoogle広告においては、国内のそれよりもクリック単価が高くなりやすく、自動入札の適用後に急激に単価が上昇してしまうケースがあります。このような場合でも、慌てて戦略を変える前に、まず今が学習期間なのかどうか、ということを冷静に考える必要があります。

クリック単価については、国内よりも競合が多く、物価が高い国(例:アメリカ、ヨーロッパ)に対して広告配信を行う場合、特に高くなる傾向があります。

ポイント6. 「検索パートナー」への出稿状況を確認する

特に海外のリスティング広告運用においては、「検索パートナー」への出稿状況をこまめに確認しましょう。

検索パートナー」とは、YouTubeなどのGoogleのサイトに加えて、Google以外の多数のウェブサイトのことを指します。この設定をすることで、Googleのみでなく、Google以外の媒体へも合わせて広告を出稿することができます。(参照:検索パートナー – Google広告ヘルプ

国内のGoogleリスティング広告において、特別な事情がない限り、検索パートナーへの広告出稿は問題になることはありません。実際に検索パートナーからコンバージョンが発生するケースもあり、Googleのみに広告を出稿するよりも費用対効果がよくなる場合もあります。

一方、海外にリスティング広告を出稿する場合、検索パートナーへの広告出稿は注意が必要です。なぜなら、海外の検索パートナーを設定することで、検索パートナー内のボットからのクリックが急増する可能性があるためです。

特に、これまで広告出稿をしたことがない複数の国と地域に対して同時に広告出稿を行う場合、それらの国の検索パートナーの中には、ボットからのクリックが大量に発生する媒体が含まれている可能性があります。そのような場合、その媒体からのクリックにより予算の大部分が消化されてしまう可能性があります。

このような状況を避けるためにも、海外向けのリスティング広告運用初期段階においては、検索パートナーからのクリックには常に目を光らせておくことをおすすめします。その際、異常な値(例:クリック率の急増、クリック数の急増)が検索パートナー内で見受けられた場合は、速やかに検索パートナーへの配信をoffにすることをおすすめします。(設定は以下の画面から可能です)

ポイント7. 出稿地域に合わせてタイムゾーンを設定する

海外向けのGoogle広告において、ある特定の国向けに配信スケジュール(例:月曜〜金曜、午前8時〜午後8時)を指定して出稿を行う場合、アカウントのタイムゾーンをその国に合わせて設定しておくと便利です。

なぜなら日本をタイムゾーンに設定してしまうと、その国との時差を考慮し配信時間を設定しなければならないためです。加えて、取得したデータを配信時間別に分析する場合、日本時間を基準に取得したデータを、現地時間に手動で変換する必要があります。

なおGoogle広告のタイムゾーン設定は、アカウント設定時に一度のみ行い、後からの変更ができないため、上記のような出稿方法を検討している場合は、慎重に設定を行いましょう。複数の国と地域へ配信を行う場合は、日本に設定しておけば問題ありません。

次に数ある広告媒体の中でも、個人的にGoogle広告が優れていると思う点を紹介します。

ポイント8. 言語別で広告の費用対効果を比較する

英語を母国語としない国に向けて、広告を配信する場合、現地語(例:タイ語)と英語で広告出稿を行うという選択肢が考えられます。私個人としては、両者にそれぞれメリットがあるため、判断が難しい場合は、両言語で一定期間広告を出稿し、費用対効果と検索キーワードのデータを定期的に確認することをおすすめします。

参考までに、私がこれまで広告運用を行ってきた中で感じた、現地語と英語での広告出稿のメリットを紹介します。

現地語で広告を出稿するメリット

  • クリック単価(CPC)が安くなる(特に日本よりも物価が安い国と地域の場合、クリック単価が抑えられる)
  • 現地語しか使用しないローカル企業、ユーザーをWebサイトへ集客できる
  • コンバージョン率が上がりやすい(現地語の方が問い合わせが楽にある可能性あり)

英語で広告を出稿するメリット

  • 現地のグローバル企業、外資系企業をWebサイトへ集客できる
  • (現地語に比べて)広告設定、調整がやりやすい

この辺りの判断は出稿側の独断ではなく、実際の運用結果をもとに定量的に比較することをおすすめします。

ポイント9. エンゲージメント率のデータを活用する

Googleで広告出稿を行うメリットの一つに、GoogleAnalyticsと連携してデータを分析できるというメリットがあります。
その中でも「エンゲージメント率」という指標は、広告の検索キーワードの取捨選択を判断する上で、重要なデータになります。

以下の表は、Google広告の検索クエリごとのエンゲージメント率を調べたものです。

engagement_rate

上記の表を見ると、7行目の検索クエリから発生したセッションのエンゲージメント率が、ほかの検索クエリのそれよりも低いことがわかります。全ての検索クエリでランディングページが同じである場合、このエンゲージメント率の差は、検索クエリの差と言えます。

したがって、7行目の検索クエリを使って広告をクリックしたユーザーが求めているページと、実際に表示されたページに乖離があることが予想されます。このような場合、当該の検索クエリを除外設定することで、よりエンゲージメント率の高いキーワードで集客を強化することができます。この改善が、結果的に広告の費用対効果の改善につながります。

ポイント10. デバイス別のデータを活用する

国内向けの広告配信では、企業をターゲットとする場合、デスクトップデバイスへの配信が一般的です。(特定のターゲットや業界を除き、スマートフォンからコンバージョンに至るケースが少ないため)

一方、海外向けの広告配信の場合、これらの前提が通用しない場合があります。例えば、ベトナム向けの広告配信を例にすると、ベトナムではスマートフォンがビジネス用に使用されていると言われています。(参照:77 percent of Vietnamese employees use smart phones to work

また実際にベトナム語で検索した際に出てくるWebサイトを見てみると、どのWebサイトでもスマホでの閲覧を前提として、各種SNSのリンクがわかりやすい位置に設置されています。すなわちベトナム向けに広告配信を行う場合は、スマホ向けに最適化されたランディングページを使用し、スマホ向けに広告配信を行うという選択肢も考慮する必要があります。

この辺りの示唆は、実際に現地の言葉で検索した結果や、ネット上で収集できるデータ(例:Desktop vs Mobile vs Tablet Market Share Worldwide)である程度の調査は可能であるため、先入観を持たず、一度調べてみることをおすすめします。

AD operation_banner

Google広告を選ぶメリット

1. 機械学習の精度の高さ

定量的にどこがどう優れているという議論はできませんが、やはりGoogle広告の機械学習の精度は、年々高まっていると感じます。

特に記事後半でも解説する「自動入札戦略」を適用し、一定の期間運用を続けることで、管理者側で細かくチェックをすることなく高い水準でコンバージョンを獲得してくれる印象があります。

この機械学習の精度の高さは、Googleに所属するエンジニアの技術力の高さはもちろん、世界中のGoogleユーザー、Google広告運用者から膨大なデータを集めれることが大きく関係していると考えます。(データ量が多ければ多いほど、学習のスピードも精度も高まるため)

また一昔前まで、無駄クリックが増えることで嫌煙されがちであった「部分一致」によるキーワード入札も、現在では自動入札戦略と組み合わせて使用することで効果が出やすいキーワードとGoogle公式でも推奨されています。

部分一致キーワードでスマート自動入札キャンペーンを促進する

部分一致キーワードは、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化、目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果など、スマート自動入札戦略と組み合わせて使用すると効果的です。

最適化を促進するためにマッチタイプで分割する必要はありません。検索語句ごとにオークションの入札単価が設定され、検索語句の有効性に合わせて入札単価が調整されます。部分一致キーワードを適用すると、機械学習による学習速度が高まるため、成長目標達成に役立つさらに多くのオークションを特定できます。部分一致キーワードの詳細

引用元:スマート自動入札について

2. 圧倒的なシェア

全世界における圧倒的なシェアもGoogleの大きな強みと言えます。

以下のグラフは、2023年4月における世界の検索エンジンのシェアを示したグラフです。

Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share

一目見てわかるように、Googleのシェアは圧倒的です。すなわち、Google広告を使用することで、Googleを使用する世界中のユーザーに対して広告を配信できます。

また利用者が多いということは、その分他の広告媒体よりデータが集まりやすいと言えます。例えば、自社の製品に対して興味関心のあるユーザに絞って広告を配信を行いたい場合、Google広告を利用することで、競合他社の広告配信結果などのGoogle内に溜まったデータを利用し、短い学習期間で精緻なターゲティングを行えます。

3. 高度な測定・分析が可能

広告の配信結果として得られるデータの観点からも、Google広告は優れていると言えます。

例えば、以下の「オークション分析」という機能を利用することで、自社が出稿している広告が、競合の広告に対してどれだけの認知(インプレッション)を獲得できているか、というデータを確認できます。(これはYahoo!広告では利用できないデータです)

このデータを活用することで、競合他社の広告と比較した際に、自社の広告の配信状況を客観的に把握できます。

例えば、広告の配信を始めたが思ったよりもクリックが集まらない時に、現在インプレッションを多く獲得している競合の広告の見出し、ディスクリプション、ページの内容を確認し、広告の品質スコアを改善する際の参考として活用できます。

まとめ

今回の記事では、海外向けのGoogle広告配信における戦略とポイントを解説しました。

Google広告を利用した海外向けのリスティング広告は、国内のそれとはまた違ったポイントがあることが伝われば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

弊社(テクノポート株式会社)では、製造業向けに「海外リスティング広告運用代行」サービスを行なっております。
壁打ち相談会(30分)」も実施していますので、お気軽ににお声がけいただければ嬉しく思います。

【2024年最新】調査レポートのご案内
BtoB企業の
海外向けマーケティングに関する
実態調査
資料イメージ

【調査期間】 2024年1月22日〜1月23日
レポートの詳細はこちら


この記事の執筆者
稲垣 達也
【経歴】
テクノポート株式会社「海外Webマーケティング」サービスの責任者
名古屋工業大学大学院 電気機械工学専攻 博士前期課程卒業
同大学 機械工学科卒業

【保有資格】
TOEIC L&R:990/990、英検一級:合格、TOEFL iBT:108/120
稲垣 達也 が執筆した他の記事をみる

関連記事