サプライヤー企業向けWebマーケティング手法(表面処理編)

テクノポートの井上です。製造業と一口に言っても、業態によってWebマーケティング手法は大きく異なります。今回は表面処理業者のWebマーケティングについて紹介します。

Webマーケティングの基本的な考え方

サプライヤー企業にとってのWebマーケティングとは「Webを活用し、新規の引き合いを継続的に獲得する仕組みを作ること」です。

戦略立案でブレない軸を作る

Webマーケティングを企画するにあたり、言うまでもなく非常に重要なのは戦略です。戦略を立てることによって、ターゲットとする顧客に対して何を訴求すればよいか、そのために必要な要素を決めることができます。

例えば、Webサイトの制作途中で社内の意見が割れたときでも、戦略に立ち戻ることで目的を共有でき、ブレない軸で制作を遂行できます。

  • ターゲット
  • ターゲットのニーズ
  • 提供技術
  • 提供価値
  • 競合優位性
  • 想定検索キーワード(戦術)

戦略立案のための3C分析について

戦略を立てるためには、Webの要素も取り入れた3C分析を行います。市場(顧客)、競合、自社を分析することで、ターゲットとする市場、顧客の設定、自社の強みや競合に勝ち得る優位性を見出します。

表面処理業者のWebマーケティング例

具体的な表面処理業者の例を挙げ、Webマーケティング企画の流れを紹介します。

会社名:テクノポートめっき(仮想の会社です)
従業員数:30名
業種:電気めっき及び無電解めっき

めっきマーケティング

主な流れ

ユーザーの想定 ①金属加工業者

ユーザーのニーズ

  • 自社で加工した製品の表面処理をお願いしたい
  • できれば近場でお願いしたい
  • 短納期対応や、場合によっては持込みによる当日対応をしてほしい
  • 依頼先の稼働状況などで納期が変わるため、できれば依頼先を複数社確保したい
  • 新しい表面処理技術というよりも一般的な表面処理を求めている

新規依頼の背景

  • 表面処理をお願いする会社は決まっている
  • 表面処理業者の稼働状況や品質コストによって対応可能な会社を数社使い分けている
  • 新規依頼に関するハードルは低め
  • 図面があり表面処理の仕様は決まっているため、決まった会社でなければいけないということは少ない(製品の仕上がりや対応に多少の差はある)

結論

近場で対応力のある会社を探しているケースが非常に多い。

ユーザーの想定 ②メーカー

ユーザーのニーズ

  • 現状の表面処理手法の代替、もしくは新規で新しい表面処理方法を探している
  • 良いものであれば積極的に試作テストしたい
  • 地域は問わない

背景

  • 機能性、短納期化、低コスト化、高品質化などの観点で常に新しい手法を模索
  • 表面処理にとらわれず、幅広い視点で要望を満たす手法を探している
  • 機能面に関する技術的なアドバイスが欲しい

結論

少しでも良くなるものであれば積極的に技術を取り入れたい。

進むべき方向性の模索

上記の2つのユーザーを想定した際に、自社がどちらに向けてPRをしたいか、自社に合っているかを考え、それに対しての施作を立てます。どちらもということであれば、それぞれコンテンツページを分けるのが得策です。

1.地域を絞り、利便性を訴求

ターゲット:金属加工業者(切削加工・板金加工業者など)
ニーズ:近場の利便性
提供価値:特急対応、当日対応も可能な利便性
提供技術:主に一般的なめっき各種
競合優位性:地域
想定検索キーワード:各種めっきワード+地域(県など)

2.試作・研究開発にターゲットを絞り、機能性や用途を訴求

ターゲット:研究開発部門
ニーズ:機能性の課題解決
提供価値:機能性めっき技術の提供/めっきに関する専門知識/機能性に関する専門知識
提供技術:機能性めっき
競合優位性:機能性性めっきの独自性
想定検索キーワード:「機能性+めっき」「材質+めっき」「製品+めっき」など

自社の事業の細分化

表面処理業者の事業はとても多くの細分化の切り口があります。

表面処理マーケティング

Web上での市場調査、競合分析

前段階で出てきた「強み」関連するキーワードで、キーワードプランナー、Google検索を利用し、競合、需要調査を行います。

具体的な利用方法については下記ブログにて紹介していますので、あわせて読んでみてください。

モノカク記事「サプライヤー企業のWebマーケティングにおける顧客ターゲットの絞り方」

Webサイト戦略の策定

ここでは例として研究開発者をターゲットとした際の施策を3つ紹介します。

①めっき業界での認知度の向上(ブランディング)

主要めっきキーワードで対策を行い業界内での認知度を向上、ニーズが顕在化しているユーザーへアプローチ
(亜鉛メッキ、クロームメッキ、金メッキ、アルマイトなど)

②得意×需要のある領域での集客

数多く存在する特徴すべてをPRするのは難しいため、優先度を決め、優先度の高いもので訴求力を高める
選定基準:優位性が出せそうな領域、他社があまり行っていない領域、成長しそうな市場など

③めっきという手段決定前の段階のユーザーへ訴求

潜在的な顧客となり得る「めっき」という手段を選定する前のユーザーへアプローチ
(例)防錆したいユーザーへの訴求
めっきは手法の一つで、ユーザーはさまざまな手法から決定している。自社の領域だけでなく、他の業界も含めたフラットな情報提供を行うことで、防錆に関する知見がある会社という印象づけを行う。

  • 防錆をする際にめっき以外の表面処理手法にどんなものがあるのか?
    (塗装、有機ライニング、めっき、溶射、スパッタ・真空蒸着、化成処理 など)
  • そもそも防錆にはどのような手段があるのか?
    (被覆防食・耐食材料・環境制御 など)

まとめ

表面処理業者の場合、ユーザー分析からターゲットを絞り、戦略を立てる流れがおすすめです。

  • 地域特化戦略
  • 機能性特化戦略

機能性をウリにする場合の主な施策

1.網羅的なめっき技術
2.個別用途での技術
3.機能性でくくった幅広い情報提供

以上、サプライヤー企業向けWebマーケティング手法(表面処理業者編)について紹介しました。参考にしていただければ幸いです。

Webマーケティングでお困りの方へ

「モノカク」を運営するテクノポートでは「技術をマーケティングする」という事業理念のもと、新規顧客獲得や技術の用途開発を目的としたWebマーケティングの支援を行っております。サービスの詳細は下記よりサービスサイトをご覧ください。

関連記事一覧