インターネットは「攻める手段」であると同時に「攻め込まれる部分」である理由

中小企業専門の弁理士の亀山です。よくある相談事例の1つに、「見知らぬ会社から警告書を受け取ったときの対応」があります。今回は、その点について説明します。

警告書ってどんなもの?

警告書に記載されている内容次の3点です。

  1. 貴社事業において商標ABCを使用する行為は、弊社保有の商標権(登録商標ABC)を侵害している。
  2. このため、貴社事業において、商標ABCの使用を直ちに停止せよ。
  3. さらに、商標ABCを無断使用していた分の使用料(〇〇万円)を弊社へ支払え。

警告書は、内容証明郵便で届く場合が多いです。

なぜ、警告書がウチに届くの?

自社HPやランディングページは、通常、PRやマーケティング目的で制作される場合が多いです。しかし、商標権侵害の発見は、このようなページがきっかけになる場合がほとんどです。なぜならば、インターネット検索は、無料で手軽にできる調査ツールだからです。すなわち、「インターネットは、攻める手段であると同時に、相手から攻撃される入口にもなる」といえます。

また、意外と知られていないのが、ポータルサイトへの掲載ページです。ときどき、自社の情報が勝手にポータルサイトに掲載されている場合もあります。一度、自社の社名や商品名でインターネット検索してみるのもよいかもしれません。

警告書をもらったときにはどうすればよい?

商標権の警告書をもらった場合、なんでも相手の言い分を聞く必要はありません。相手の言い分のうち妥当性の低いものについては、法律に基づいて反論しましょう、すなわち、自社HPやランディングページ。

具体的には、次のようなポイントを検討します。

  1. 相手企業の商標権の範囲の把握はどのあたりまでか?
  2. 自社行為が、相手企業の商標権を侵害しているか否か?
  3. 相手企業の商標権はどこまで有効性であるのか?

さらに、相手企業による警告書発動が、「自社ブランドの保護の一環で行っているのか?」あるいは、「(自社ブランドの保護目的ではなく)単なる金銭の請求目当てであるのか?」を検討します。

いずれの検討も、専門知識が必要なため、お近くの専門家にご相談したほうが良いです。

警告書を無視するとどうなるの?

相手方の主張が正しいにも関わらず、警告書を無視して侵害行為を継続した場合には、刑事罰の対象になる可能性があります。商標権侵害の場合における刑事罰は、以下の通りです(意匠権や特許権の場合も同様です)。

  • 個人の場合:10年以下の懲役または1000万円以下の罰金(両方が科される場合もあります。)
  • 法人の場合:法人に対して3億円の罰金。代表者等には、個人と同じペナルティが課されます。

よって、専門家に相談せずに、警告書を無視することは勧めできません。

まとめ

  1. 商標権侵害は、インターネット検索から見つかる場合が多い。
  2. インターネット検索で見つかるページは、自社サイトHPやランディングページなどPR・拡販目的のものが多い。
  3. 警告書を放置すると刑事罰の恐れがある。
  4. 警告書に記載の相手方の主張は、いつも妥当とは限らない。
  5. 自社が正当であるならば、自社の妥当性を法律上から検討する必要がある。

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