【商標登録】取得も大切ですが、取得後の3年以降は「もっと大切」

中小企業専門の弁理士の亀山です。よくある相談事例の1つに、「自社が取得した商標登録が取消されてしまう」があります。どんな場合に、商標登録が取り消されてしまうのでしょうか?

商標登録が取り消されてしまう理由

商標登録が消滅してしまう理由として、主なものは以下の4つです。

  1. 異議申し立て
  2. 無効審判
  3. 取消審判
  4. 存続期間満了(更新手続き忘れ)

この中で、頻度が高いものが、3.取消審判の中の「不使用取消審判」です。弊所でも、年に1~2回は相談を受けます。

※その他の理由の詳細は、過去の記事「折角の商標登録が消滅してしまう場合」をお読みください。

不使用取消審判はなぜおこる?

不使用取消審判はどのような時に起こるのでしょうか?例えば、このような場合です。

ある会社が新商品のために商品名を考案します。登録商標をしようと思い、弁理士さんに先行調査を依頼したところ、「他社商標権の存在により、その商品名が登録商標を受けることができない」旨を弁理士さんから知らされます。

このようなケースでは、

  • 名称変更
  • 当該登録商標の取り消し

を検討しますが、ほとんどの場合には前者となります。

しかし、「どうしてもこの名前でなければ困る!」という場合には、後者を検討し、使用調査の結果「相手は商標を使用していなさそうだ(取り消しの可能性が高そうだ)」との結論が出た場合には、不使用取消審判を請求される場合が多いです。

どんなときに取り消されるの?

簡単に言うと、以下の1~3がすべて満たされた場合に、対象となる指定商品(指定役務)の範囲において取消となります。

  1.  商標権者やライセンシーが、登録商標を使用していない
  2.  登録商標を使用していない時期は、直近3年の間である
  3.  登録商標の使用は、指定商品(指定役務)についてのものではない

取消を受けないためには、どうすればよい?

不使用取消審判により登録商標の取り消しから免れるためには以下が必要です。

  1.  登録商標した商標と、実際に使用している商標との関係
  2.  指定商品・指定役務と、実際に使用している商品・役務との関係
  3.  上記1.~2.について使用した日付を立証できる記録

3.の記録の例としては、

  1. 商品・役務についてのチラシ・HP・カタログ
  2. i.が配布された日付

等の組み合わせが多いですが、過去の取り消し例を見てみると、「ii. i.が配布された日付」の証明で苦労されているケースが多いです。つまり、日頃からの取引書類の整理・日付の記録が必要となります。

さらに、不使用取消審判を請求されないためには、自社では、継続して、登録商標を使用しています!という事実をインターネット上で掲載しておくことが良いです。使用事実をインターネット上で掲載しておけば、不使用取消審判の前に行う使用調査において、不使用取消審判を請求しても認められる可能性は低いだろう、と相手側の弁理士さんが考えるためです。

まとめ

  1. 折角の商標登録も取り消される可能性がある。
  2. 商標の取消理由で多いのは不使用取消審判である。
  3. 不使用取消審判の対策(その1)自社の商標登録の使用は、インターネット上で公開しておく。
  4. 不使用取消審判の対策(その2)商標権の内容を把握したうえで普段の取引書類の整理・記録が必要。

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