アフターコロナの製造業(サプライヤー)の営業活動について

テクノポートの井上です。以前、製造業の営業活動について紹介しましたが、コロナ禍以降、営業活動は大きく変わろうとしています。今回は、コロナ禍以降、どのような営業活動が有効になるのかを考察し紹介します。

製造業(サプライヤー)の営業の難しい点

自社製品を持つ企業と比べサプライヤー企業の営業は難しいと言われており、その理由は大きく3つ考えられます。

自社製品ではないため差別化が難しい

決まっている図面を正確に作るのがサプライヤーの役目です。

QCD(クオリティ・コスト・デリバリー)の中で、差別化を提案するケースが多くなります。安定した品質や期日内納品は差別化しづらいため、コストで既存の発注先を上回る魅力を出す提案になり、消耗戦ビジネスになりがちです。

もちろんVA・VE提案のように仕様変更の提案が理想ですが、製品の利用用途などの情報を得るには事前に関係構築が必要になります。

営業のタイミングが難しい

製造業界では基本的な発注先は決まっています。既存の発注先に不具合や不満がない限り、新たな発注先に切り替えることはなかなかありません。常により安く、早くて品質が良い発注先を探していますが、切り替え時にはさまざまなリスクもあるため慎重になります。

そのため、サプライヤー側が新規でアプローチをかけても、タイミングが合わず「機会があれば」で終わってしまうことが非常に多いでしょう。

口コミ・紹介で広めるのが難しい

他の業界と異なり、製造業界は口コミでの紹介が難しい傾向にあります。例えば美味しいラーメン屋さんがあって、そのラーメンの美味しさに感動したとします。みんなに知ってもらいたいと、知り合いに教えることも多いのではないでしょうか?

しかし、製造業の場合は同様にはいきません。旋盤加工で安くて技術の高い会社があったとして、多くの仕事がその会社に入ってしまうと、自社の仕事を受けてもらえなくなる可能性が出てきます。そのため、できれば情報は隠しておきたく、良い会社は自社で囲いこむ傾向があります。

営業手法の種類

現状、考えられる営業手法と特徴について紹介します。

営業手法 メリット デメリット
紹介営業
  • 自社の業務を理解してもらっているため話が早い
  • 長年行ってきた手法のため広がりが持てない
  • 業種が偏る
飛び込み営業、テレアポなど
  • 発注者の話が直接聞ける、タイミングが合えば話が早い
  • 労力が相当かかる(時間、人)
  • 発注のタイミングを捉えづらい
  • 足元を見られやすい
専門雑誌・新聞などへの広告宣伝
  • 業種を絞って見てもらうことができる
  • コストがそれなりにかかる
展示会出展
  • 発注者の話が直接聞ける
  • 具体的商談にもなりやすい
  • 顧客情報を収集できる
  • 費用がかかる
  • 人員の動員が必要
オンライン展示会・商談会
  • 通常の出展より低コスト
  • 顧客情報を収集できる
  • PR手法として確立できていないため効果が不明瞭
Web広告
  • ニーズのある企業にピンポイントで知ってもらえる
  • 効果を上げ続けるためには継続した投資が必要
Webサイト活用
(SEO対策)
  • ニーズのある企業も含め幅広く知ってもらえる
  • Webでの競合も増えてきたため、反響を出すためにはそれなりの対策が必要
SNSマーケティング
  • つながりのない人にも広く知ってもらえる
  • 低コスト
  • 業界的に口コミが広がりづらい
  • 継続した発信のできるリソース(人・情報)が不足しがち
メールマーケティング
  • 継続的な顧客接点ができる。認知度向上に効果的
  • 低コスト
  • 継続した発信ができるリソース(人・情報)が不足しがち

Webを活用した営業手法が以前と比べ増加傾向にあります。コロナ禍以降、直接の面談を避ける企業も増えており、従来の営業手法ができないと仰る会社も非常に多いのが現状です。そのため、非接触というキーワードでの営業手法に注力する企業が増えています。

製造業(サプライヤー)の営業活動のポイント

営業活動

サプライヤーの営業活動が難しいポイントを踏まえ考慮した上で、これからの営業活動に必要なことは、「いかにニーズの生まれるタイミングを正確に捉えられるか」と言えます。

営業活動はタイミングが最重要課題

どんなに良い提案ができていもタイミングを逃せば、失注や長期検討で忘れられる可能性が高まります。逆にタイミングさえきっちり押さえていれば、検討候補に入り受注に至るケースが高まります。新規で取引が決まった際に「なぜ弊社に?」という質問をしてみると、「タイミングが良かった」と聞くことは多いかと思います。当然ですが、存在するすべての企業を精査して発注先を決めるわけではありません。

それほどタイミングが重要となるわけですが、それが生じる場面は、既存の発注先での不具合、不満、技術的な対応不可、廃業、キャパオーバーなどさまざまです。

タイミングを掴むには

では、どうすればそのタイミングを掴むことができるのでしょう?タイミングとはニーズが顕在化するタイミングです。しかし、「欲しい」「必要とする」タイミングは今ではない企業がほとんどです。

潜在的ニーズのある企業の顕在化するタイミングを捉えることが課題となります。そのタイミングを捉えるために必要な流れは以下の通りです。

  1. 潜在的なニーズのある企業に対し、自社を知ってもらう
  2. 定期的なアプローチにより、ニーズの掘り起こし、自社の認知度向上を行う
  3. ニーズが顕在化したときに相談をもらう

顕在的なニーズのある企業だけを探そうとすると、すぐに営業先は枯渇してしまいます。さまざまな営業活動にて潜在的なお客様となり得る情報を収集し、その情報をうまく活用し、中長期的なお客様につなげることが重要です。

サプライヤーの場合、自社が欲しいと思うタイミングで都合よく仕事が生まれるわけではありません。お客様が欲しい思えるように想起させ、タイミングがきたときに声をかけてもらう仕組みを作ることがサプライヤーの形態にも合ったやり方と言えます。

デジタルマーケティングという手法

上記のタイミングを効率よく掴むための手法がデジタルマーケティングと言われるものです。デジタルマーケティングとは、わかりやすく言うと情報の蓄積と活用によって顧客を獲得する方法です。さまざまなチャネル(Webサイト、展示会、Eメール、SNSなど)を通して得られるデータを活用することで、売れる仕組みを作ります。デジタルマーケティングの具体的な進め方については別記事で紹介しています。「デジタルマーケティングの進め方」

デジタルマーケティング

名刺交換で終わった企業、単発のお仕事で終わった企業、値段が合わず失注となった企業など、さまざまな顧客接点が作れている中、一度で終わってしまっているケースが多くあります。その情報をどう活用するかで今後の売上は大きく変わってきます。営業として、もちろん目先の商談、受注は最優先です。しかし、同様に中長期的な観点での情報収集とその活用を視野に入れ、仕事を獲得できる仕組みを作ることも重要です。

様々な営業活動により獲得したリードとの関係性を深めることで顧客化していくデジタルマーケティング。「モノカク」を運営するテクノポート株式会社では、技術系企業専門の「デジタルマーケティング」を導入・定着化していくための支援を行っています。ぜひ、参考にしてみてください。

デジタルマーケティング導入をお考えの方へ

オンラインとオフラインのマーケティング活動により獲得したリードとの関係性を深めることで顧客化していくデジタルマーケティング。「モノカク」を運営するテクノポート株式会社では、技術系企業専門の「デジタルマーケティング」を導入・定着化していくための支援を行っています。

関連記事一覧