部材メーカーのコンテンツマーケティング活用事例

フリーランス・マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。

今回は、ここ数年で多くの企業に浸透しつつある「コンテンツマーケティング」を取り上げます。コンテンツマーケティングは、客観的視点で読み手に価値を届けるものですが、業界や事業形態、企業の目的によって、いろいろな見せ方や提供スタイルがあります。

この記事では、部材メーカーにフォーカスして活用事例とともに紹介します。

部材メーカーのコンテンツマーケティング


コンテンツマーケティングは、ターゲットユーザーの興味関心がある情報をコンテンツとして提供するマーケティング手法です。ユーザーは、既に企業の顧客になっている「既存顧客」と、現在顧客ではないが将来顧客になり得る「潜在顧客」の2種類に大きく分けられます。

潜在顧客の中には、企業の存在を全く知らないユーザーもいるでしょう。「どの段階のユーザーにどう働きかけたいのか」は、マーケティングを実施する企業の目的によって変わります。しかし基本的には、ユーザーの認知から育成、購買、顧客となった後のカスタマーサポートまで、ユーザーのカスタマージャーニーに沿ってコンテンツを提供します。

部材メーカーの場合、主な顧客は機器メーカーとなり、購買関係者や開発エンジニアをターゲットユーザーとするところが多いです。こうした人たちをターゲットとするのにはいろいろな目的がありますが、大きく大別すると3つ挙げられます。1つ目はターゲットに知ってもらうこと(認知喚起やブランディング)、2つ目は新たな商談機会を得るために見込み顧客を育成(ナーチャリング)すること、3つ目は既存顧客への顧客満足度を上げるカスタマーサポートです。

コンテンツの内容としては、技術開発に役立つ知識・ノウハウや選定ポイント、試作開発する上で必要なツールの情報などです。このほか、顧客からの問い合わせに基づいたFAQの延長コンテンツを盛り込んでいるところもあります。

これらの情報は、広く一般に公開できない内容も少なくありません。そのため、入口には広く認知喚起を促す基礎的なコンテンツを設置し、ノウハウやツール情報などは登録者を限定して提供しているところが多いです。

コンテンツマーケティングでは、通常、コンテンツの中に購買プロセスの各フェーズにいるターゲットが求める「トリガー」となる記事や動画を用意します。そこには、必ず次に行動してほしいフックコンテンツが設置されています。

多くの部材メーカーでは、ホワイトペーパーや動画、セミナーへの参加、問い合わせをフックコンテンツとしていることが一般的です。また、顧客の声を拾うためにアンケートやプレゼントキャンペーンなどを実施することもあります。取得した情報をコンテンツに反映させることで、ユーザー参加型の仕組みづくりにつなげられるのです。

部材メーカーの活用事例

ここでは、部材メーカーのコンテンツマーケティング活用事例を5つご紹介します。

1. 株式会社村田製作所

引用:https://my.murata.com/ja/home

電子部品メーカー大手の村田製作所では、技術者向けの会員制ポータルサイトを提供しています。登録者限定のコンテンツで、コーポレートサイトに来訪したユーザーを対象に、より付加価値の高いサポートコンテンツを提供する形をとっています。

具体的には、技術者同士で情報交換できる掲示板や、製品や設計支援ツールのお試しができるものです。顧客満足度を上げるカスタマーサポートに重点を置いた内容になっていると考えられるでしょう。

2.ローム株式会社

引用:https://techweb.rohm.co.jp/

電源や半導体などの電子部品を扱うロームでは、電源・電子回路に関するエンジニア向けの情報を提供しています。電源回路の基礎知識や技術トレンド、仕様書の読み方など、開発設計現場の方に必要な情報が詰まったコンテンツです。技術資料、動画、セミナーで登録を促す仕組みになっています。

本サイトはドメインパワーも比較的強く、同社が力を入れている電源、パワー半導体周りのキーワードでは検索上位に表示されています。検索経由でしっかりと流入を稼げていると推測できます。

3.パナック株式会社

引用:http://www.plasticfilm-labo.com/

パナック株式会社は、プラスチックフィルムの加工及び販売を行う企業です。同社の手掛けるプラスチックフィルムは、使われる用途がかなり幅広いため、法人個人問わず広く一般に向けてフィルムの「知って得する」情報を発信しています。

シンプルでわかりやすい言葉が使われており、業務に直接関係ない(知識がない)個人にも伝わりやすいメッセージとなっています。ユーザーからのニーズを拾い、ユーザーと企業をつなぐ「あるといいな/あります」コンテンツを提供しています。

4.山洋電気株式会社

引用:https://techcompass.sanyodenki.com/jp/index.html

山洋電気は、冷却ファンやモータ、電源装置の開発製造企業です。同社は、エンジニア向けに、課題解決のヒントが見つかる事例や教育用コンテンツを掲載しています。また同社の歴史など、会社を知ってもらうブランディング用と思われるコンテンツも発信しています。

フックコンテンツとしては、記事の延長上の事例集のダウンロードや録画ウェビナーがあり、資料のダウンロードやメルマガ、問い合わせへと促しています。

5.ハードロック工業株式会社

引用:https://navi.hardlock.co.jp/

ハードロック工業は、ゆるみ止めねじの開発・製造及び販売を行う企業です。2020年10月よりエンジニア向けの技術情報サイト「ねじ締結技術ナビ」を公開しています。ねじがゆるむ原理や、ゆるみを把握するための評価方法、取り付け方法など、ねじのゆるみと締結に特化した専門技術情報や採用事例が豊富に掲載されています。

工数削減、安全性向上、コストダウンなどのキーワードタグで細かく分類され、エンジニアの目的別に探しやすくなっています。また、評価試験はビジュアルで確認できるよう動画を提供しているのも特徴です。

まとめ

部材メーカーのコンテンツマーケティングは、ブランディング、認知から商談化、既存顧客へのサポートまで幅広い目的で行われています。顧客からの問い合わせに基づいた事例解決型のコンテンツや学習コンテンツが充実しており、ユーザーと企業の接点を深める工夫が随所に施されています。

サイトが複雑化しやすく、運用が難しい側面もありますが、目的を絞ってわかりやすい構成にすることで工数を削減でき、読者にとってもわかりやすい訴求になるでしょう。

テクノポートでは部材メーカーへのコンテンツマーケティング支援をしています。オウンドメディアの運営やWEBサイトの企画制作を検討されている方は、お気軽にお問合せください。

コンテンツマーケティングに関する記事はこちらにまとまっていますのでご参照ください。

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