「ものづくりビジネスセミナー 製造業のためのライティング 」開催レポート

テクノポートの廣常です。2020年9月3日に、大阪産業創造館にて弊社「技術ライティング事業」による「ものづくりビジネスセミナー 製造業のためのライティング 自社の製品・技術を文章でわかりやすく伝えよう」が開催されました。

昨今では新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、Webでの情報収集がさらに活発化しています。膨大な情報が溢れているWeb上において自社の製品・技術を効果的にアピールするために、今こそ問われているのが文章を書く(ライティング)能力です。

そこで、製造業に特化したライティングのコツをお伝えする場として当セミナーが開催されました。ライティングを課題とされている企業など多くの方が参加され、ありがたいことに会場は満席となりました。今回はその様子をレポートとしてお送りします。

技術ライティング事業とは

弊社テクノポートでは、2020年4月より新サービス「技術ライティング事業」を展開しています。技術ライティング事業とは、製造業の現場経験や工業に関する知見を持つライターによる、技術系企業のためのコンテンツ制作サービスです。過去のモノカクの記事でも紹介されていますので、こちらもご参照ください。

発注者向けの専門的な内容から、学生向けの採用コンテンツまで、用途とターゲットに応じて正しくわかりやすく書きあげられるのが、技術系ライターの強みです。テクノポートがもつ、製造業専門のデジタルマーケティングのノウハウと掛け合わせることで、マーケティング戦略からコンテンツ制作まで一気通貫での支援が可能となりました。

講師紹介

石川玲子


工学部機械工学科を卒業後、自動車業界や家電業界で機構設計系のエンジニアとして勤務。第二子出産を機にフリーライターとして独立し、工業系に特化したライターとして活動中。

執筆実績:リコー(展示会出展記事)、協和電装(採用ページ)、ミスミグループ、他
書籍執筆実績:図解 ヤバすぎるほど面白い物理の話(宝島社)

セミナーの様子

14時から約2時間にわたり、石川さんによる技術ライティングセミナーが行われました。セミナーの内容は大きく「書く前に意識すべきこと」「書くための準備」「実際に書く際のポイント」と段階的な構造になっており、合間には新製品のPR文章を作成するなどの実践的なワークも行われました。

書く前に意識すべきこと

まず、文章を書く上で最も大切なことは「他者目線」に立つこと、つまり他者(世間一般)に理解してもらえるような文章を書くという意識をもつことが重要だと石川さんは述べます。

以下に、「他者目線」に立って修正した文章の例を挙げます。

ここから分かるように、「専門用語や仲間内しか通じない言葉、省略された語を避けること」「伝えたいこと(製品の強み・どんな価値が提供できるか 等)を整理し、具体的に記載すること」が他者に理解してもらう上で重要となってきます。

書くための準備

上記のことを意識した上で、文章を書く準備に入ります。

まずはじめに、

  • 誰にどんな目的で読んでもらうのか(企業か個人か、発注先の探索か求人応募なのか 等)
  • 書く内容(製品紹介、サービス紹介、研究開発史 等)

を決めます。そうすることで、「文章の型」と「文章中に盛り込むべき情報」が自ずと決まる、と石川さんは述べます。セミナーでは型と情報の組み合わせがいくつか紹介されましたが、以下にその一例を挙げます。

例) 書く内容が「製品紹介」の場合

このように情報を型に沿って並べていくことで、誰でも分かりやすい文章を書くことができます。
また、伝わりやすい文構成として「3分割」という考え方も紹介されました。興味のある方はこちらをご覧ください。

実際に書く際のポイント

準備段階を経て、ようやく書く作業へと入っていきます。

文章を整える基礎として、以下の6つのポイントが挙げられました。

1.短く言い切る(一文を長くせず「。」で区切る)
2.語尾をそろえる(「だ、である」または「です、ます」)
3.主語は文章のはじめに出す
4.修飾語と被修飾語はくっつける
5.同じ単語を連用しない
6.箇条書きや表も活用し、シンプルに表現する

これらの項目を全て同時に意識しながら文章を書こうとすると難しいかもしれません。文章を書き始める際、2〜5までの項目は一度置いておき、書き終えて読み返す時に確認されることをおすすめします。

また、公開前に今一度確認すべき項目として文章のマナーや法律に関しても触れられていました。学んだその瞬間から活用できる実践的なテクニックが多く、参加者の方も頷きながら積極的にメモを取られている様子が見受けられました。

セミナー終盤、石川さんはライティング能力を鍛える手段として「他人の文章を批判的に見て、文章の粗さや分かりにくい部分を探す。そしてなぜそう感じたのか、自身で言語化すると良い」と述べられました。 当セミナーで挙げられていたポイントを一つの指標として、他人の文章の良い点・改善点を探してみたり、試しに短い文章を書いてみたりすることから始められてはいかがでしょうか。

Q&A

セミナー中には参加者の方からの具体的な質問も多く寄せられました。以下にいくつかの質問と石川さんの回答を掲載いたします。

文章量について

Q. ブログ記事などを書く際、文字数のボリュームはどれくらいが良いか。

A.1000文字〜3000文字の間に収めるのがベスト。

  • 1000文字程度:読者にさらっと読んでほしい場合
  • 3000文字程度:読者に深く読んでほしい場合 (電車での一駅分、とイメージ)

これ以上はなかなか読まれず、重たい印象を与えてしまう。また、1000文字が厳しい場合は最低限500文字は超えないと軽い印象となる。

Q. 記事の文章量が多くなり過ぎてしまう場合どうすればいいか。

A.文章量が多くなる要因と対策方法として以下を薦める。

要因1:書きたい内容に関して熱が入りすぎてしまい、余計な文章・表現が多い。
対策:一通り記事を書いたのち、一晩置いてから推敲する。これが難しい場合はせめて一度別の作業をした後に取り組むなど頭を冷やしてから行う。 重複している表現がないかどうか等の見直しを。

要因2:1つの記事にテーマを複数盛り込んでいる。
対策:1記事1テーマが基本。別記事に分けるなどの対策を。

Q. 逆に文章が思いつかない場合は?

A.文章は自分の中に素材が集まっていないと書けない。業界や製品知識、自分の考えなど情報量不足を疑い、そこを増やしてみることから始めてはどうか。

キャッチコピーについて

Q. キャッチコピーはどのように考えたら良いか。

A.以下の方法を紹介する。

  • 文章の見出しとしてつける場合
    先に本文を書き、その後に全体の内容を鑑みて、「文章の要約」となる見出しを考える。
  • 製品につける場合
    単語(その製品の特徴を表す言葉、売りにしていきたい部分等)を思いつく限り単語カードに書き、机に全て並べる。そこからピンとくる組み合わせを探す。あまりにも曖昧な表現は製品の魅力が通じなくなるため、実態が伝わるような具体的な表現を。

ライティングについてさらに興味を持たれた方は、石川さんの記事もお読みいただけたらと思います。

以上、2020年9月3日に開催した「ものづくりビジネスセミナー 製造業のためのライティング 自社の製品・技術を文章でわかりやすく伝えよう」のご紹介でした。技術ライティング事業では、今後も継続してセミナーを開催する予定です。当事業やセミナー開催については、Webページ並びにご登録(ライター希望の方はこちら)いただければメールにて、随時お知らせ致します。
ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。

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