知っておいて損はない!文章に関する法律とマナー

元エンジニア。工業系エンジニアライターの石川です。製造業に強いライターとして、さまざまなメーカーのコンテンツ作りに関わっています。今回は、ホームページやSNSなどに文章を掲載するときに注意すべき、文章のルールについて解説していきます。

他の人の文を勝手に使用しない!文章にも守るべき法律がある

外に向かって出す文章を作る際、守らなければならない法律があります。例えば次のようなものです。

  • 著作権法
  • 薬事法
  • 景品表示法
  • 特定商取引法
  • 雇用機会均等法

著作権法

著作権法は、ホームページなどを作成する際に最も大切な法律です。著作権法とは、文章や写真、イラストなどの「作った人の権利」を守る法律です。文章などの創作物には、作った人の権利があるため、他者が制作者の了承を得ずに勝手に使用してはいけません。ですから、例えば他社のホームぺージに用いられていた文章を「コピペ」で用いたり、書籍の文章をそのまま掲載すると、著作権の侵害にあたります。とはいえ、文献やJISの一部など、正確性を保つために原文を用いたいケースもあります。その場合には「引用」と明記し、引用元を併せて記載しましょう。

意図的ではなくても、著作権を侵害してしまうケースもあります。特に文章に添える写真やイラストなど、無料の画像素材をインターネット上で探す際に、リスクが高くなります。例えば「歯車 イラスト フリー」などのキーワードで検索しても、見つかった画像が本当にフリー素材である保証はないからです。本来ならば有償で配布されているものが、無償サイトに転載されているケースがあるためです。少々手間ですが、有償サイトから購入するか、独自に作成するのが安全です。

薬事法

薬事法は、心や体に対する表現を行う際に注意が必要です。医薬品として認可されていないものを「効果がある」と表記するのは禁止されています。例えば機械の騒音を減少させた場合「作業者のストレスが軽減した」とは表記できますが、それにより「血圧が下がった」と書いてはいけません。

景品表示法

景品表示法では、通常価格のものを「今だけの特価」とするような、不正に購買心理に働きかける記載が禁止されます。またSNSなどで通常の投稿を装って広告を投稿させるような「ステルスマーケティング」も景品表示法の違反に該当します。

特定商取引法

特定商取引法では、特に通販を行う場合に守らなければならない事項が決められています。

雇用機会均等法

求人広告でも注意が必要です。「35歳以下の男性」のように、年齢や性別を限定するのは、雇用機会均等法の違反になります。

文章を書く際に最も重要なのは著作権法ですが、文章の目的や内容によっては他の法律も適用されます。必要に応じて法律の概要をチェックしてから文章を作成しましょう。

古い言葉は、現在の価値観で見直せ!文章のマナー

外に向けて出す文章では、法律には反していなくてもマナーが求められます。マナー違反になりやすいのは次のようなケースです。

  • 差別的なニュアンスを含む
  • 他社、他業種を貶める
  • 威圧的、脅迫的な表現
  • 男女問題や宗教、人種などのデリケートな表現

差別的なニュアンスを含む

例えば「めくら作業」という言葉があります。見えない場所に設けられたネジを手探りで締めるような作業を指す言葉でした。しかし「めくら」は「目の見えない人」を意味しており差別的なニュアンスが含まれる言葉として、現在は公には使用されない言葉です。他にも「ばか穴」など、製造業の現場で古くから使われていた言葉には、現在の価値観にはそぐわない言葉も少なくありません。文章を書く際には、仲間内だけに通じる言葉は避けますが、このような言葉にも注意をしましょう。

他社、他業種を貶める

また自社製品の良さを表現する際などに、比較対象として他社製品を貶めるのもマナー違反です。具体的な社名を挙げ「〇社の製品は当社の製品に比べて耐久性が低い」などと書くケースです。事実に反すれば名誉棄損になります。真実だったとしても、相手の会社やその関係者が見たら、良い気分にはなりません。性能の比較を掲載する際などは、試験の方法や結果を明確にし、他社の社名や製品名などは「A社」などのように伏せるようにしましょう。

威圧的、脅迫的な表現

他にも「当社の製品を使わないと、こんな悪いことが起こりますよ」というように、脅すようなニュアンスも近年では嫌がられる傾向が強くなっています。

マナーに関わる部分は法律と異なり、発信側と受け手側の認識の違いによって思わぬ問題になる可能性があります。外に出す文章は、必ずしもターゲットのみが受け取るものではありません。世の中の動きなどに注意を払い、リスクがありそうな表現は避けるようにしましょう。

知ることはリスク回避になる

著作権を侵していれば訴訟に繋がる可能性があります。自社のサイトに他社のサイトや書籍と同じ文章が掲載されていた場合、それを発見してしまったユーザーからの信用は大きく下がるでしょう。また、薬事法などに反した文章を掲載した場合、行政指導などのペナルティが課せられる可能性もあります。法律に違反していなくともSNS投稿などをきっかけに批判が殺到し、炎上につながるケースもあります。このように、ルールやマナーに反した文章には、非常に大きなリスクが潜んでいるのです。

法律や世の中の常識は時間とともに変化していきます。「以前はこれで大丈夫だった」と安心せず、最新の情報を仕入れる習慣をつけておくといいでしょう。文章に関するルールやマナーを知っておくと、広告代理店やライターと打ち合わせをする際にもスムーズにやりとりができるようになります。自社の情報を外に発信したいと考えているならば、知っておいて損はないでしょう。

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