「製造業・エンジニアのための技術ライティングセミナー」開催レポート

テクノポートの菊地です。2020年4月28日に、「技術ライティング事業」のライター陣による「製造業・エンジニアのための技術ライティングセミナー」を開催しました。

技術ライティングを導入したいという企業の方から、技術ライターとして活躍していきたいという個人の方まで、本当にたくさんのご参加を賜りました。日程が合わず…という方もいらしたので、今回は簡単にはなりますが、セミナーレポートをお送りします。

技術ライティング事業紹介

技術ライティング事業とは、製造業の現場経験や工業に関しての知見を持つライターによる技術系企業のためのコンテンツ制作サービスです。過去のモノカクの記事でも紹介されていますので、こちらもご参照ください。

発注者向けの専門的な内容から、学生向けの採用コンテンツまで、用途とターゲットに応じて正しくわかりやすく書きあげられるのが、技術系ライターの強みです。テクノポートがもつ製造業におけるデジタルマーケティングのノウハウと掛け合わせることで、マーケティング戦略からコンテンツ制作まで一気通貫での支援が可能となりました。

講師紹介

馬場吉成

機械設計技術者と特許技術者を合計で16年経験。東京都在住。ライター歴約10年。製造業向け記事、テクノロジー全般を執筆。工業、製造業、最新のテクノロジーについて、元エンジニアで製造の現場を直接知るライターとして、正しい知識と情報で、専門の方から一般の人まで分かりやすく執筆することが得意。

メディア執筆実績:fabcross for エンジニア、リコー 3Dプリンタージャーナル、デイリーポータルZ、他

石川玲子

工学部機械工学科を卒業後、自動車業界や家電業界で機構設計系のエンジニアとして勤務。第二子出産を機にフリーライターとして独立し、工業系に特化したライターとして活動中。

執筆実績:リコー(展示会出展記事)、協和電装(採用ページ)、ミスミグループ、他

書籍執筆実績:図解 ヤバすぎるほど面白い物理の話(宝島社)

第1部 技術ライティングとは

第1部は馬場さんによる「技術ライティング」の説明と必要性についてです。「技術ライティングで製造業を盛り上げます」という熱い想いのもと、国内の(特に中小規模の)製造業が、いかに自社のアピールができていないか、どうしてアピールをする必要があるのか、製造業のアピールの難しさなどについて馬場さんの経験も踏まえて説明がありました。

技術ライティングは、感動を生むような文章ではなく、技術者や就職活動中の学生といったそのコンテンツの読み手のレベルに合わせて専門的な文章を書く技術です。そのためには、基本的な工業的な知識や技術への理解が不可欠です。世に数多くいるライターでは対応ができないからこそ、「技術系ライター」の需要は高まっています。

セミナーに参加できなかった方は、こちらで馬場さんの熱い想いを語っていますので、ご一読頂けたらと思います。

第2部 製造業エンジニアのためのライティング講座

続いて第2部。石川さんによる具体的なライティングのノウハウについてです。講座の内容は大きく分けると、文章を書く上で必要な「目線」「準備」「ルール」の3点です。

文章を書く上で必要な「目線」

文章は「目の前にいない」「知らない人」に「理解してもらう」ためのものだと、石川さんは話し始めます。つまり、「察してもらうことが前提」であったり、「仲間内だけに通じる言い回し」であったり、「意味がない言葉」は文章として通用しないということです。

《例》

  • 情報を省略して表記する
    「港区のショールーム」→「東京都港区〇〇にあるショールーム」
  • 仲間内だけに通じる言い回し
    「リャンテ」→「両面テープ」
  • 意味がない言葉
    「地域と未来に貢献する」→「利益のうち〇%を地元で青少年の育成を行う団体に寄付する」

書き手である自分がわかることは当たり前ですが、「他者目線」をもって書くことが必要です。

文章を書く上で必要な「準備」

「文章を書くのは料理に似ている」と準備の話が始まります。

《文章を書く》ー《料理をする》

  • 対象を確認する:家族4人に
  • 何を書くか決める:カレーを作る
  • 材料をそろえる:カレーの食材を揃える
  • 作業を行う(文章を書く):調理する
  • 提供する(公開するためにチェックを行う):異物の混入がないかを確認し、皿に盛る

特に技術ライティングの場合は、「誰」がターゲットになるのかを抑えることが重要です。同じテーマ(材料)であってもターゲットによって事業や技術に対しての理解度が大きく異なり、理解してもらうための書き方が変わってくるからです。また、何を書くかを明確にして絞ることも準備に欠かせません。あれもこれもと一つの記事に詰め込むんでしまうと、話題が広がりすぎてしまい、伝えたいことが曖昧になってしまいます。

そして、書く内容を決めたら、必要な材料(情報)を揃えます。この準備ができて、やっと「書く」というステップへ進むことができます。

文章を書く上で必要な「ルール」

3分割

文章を書くときの構成やつくりには、様々なものがありますが今回は「3分割」という考え方が紹介されました。

《例》

文章を書くことが苦手な人に多いのが「解釈」だけを取り上げてしまうケースなのだそうです。

これでは、そもそも何の話なのか、だからどうなのか、など話の前後が見えず伝えたいことがわかりません。書き手の意見である「解釈」が突然現れている為です。では、この解釈に至った「事実」と、解釈を受けての「行動(判断)」はなんだったのでしょうか。

3点が揃うことで伝えたいことが、理路整然となり、わかりやすく書き表すことができるようになります。

文章を整える基礎

  1. 短く言い切る(一文を長くせず「。」で区切る)
  2. 語尾をそろえる(「だ、である」または「です、ます」)
  3. 主語は文章のはじめに出す
  4. 修飾語と被修飾語はくっつける
  5. 同じ単語を連用しない
  6. 箇条書きや表も活用し、シンプルに表現する

小学校の時に習ったような覚えがある6つのポイント。この6つを満たすだけでもかなり読みやすく、読み違いの少ない文章になるのではないでしょうか。

各種法令・モラル

公に出す文章なので、各種法令に抵触しないことや社会性をもつことも欠かせません。

《例》

  • 薬事法(NG例:医薬品ではないのに「血圧が下がる」)
  • 景品表示法(NG例:通常価格なのに「特価」)
  • 特定商取引法(NG例:ステルスマーケティング)
  • 著作権法(NG例:コピペ、写真流用、他社ロゴの使用)
  • 雇用機会均等法(NG例:18歳~25歳の男性募集)

法に触れていなくても、差別的な表現やモラル・社会性に欠ける表現は、炎上リスクや企業イメージの低下に繋がります。読み手の主観による部分もありますが、世の中の価値観は急速に変化し、多様化しているので細心の注意を払うとともにアンテナを高く張っていく必要があります。

もっと詳しく知りたいという方は、石川さんの記事をお読みいただけたらと思います。

簡単にはなりますが、2020年4月28日に開催した「製造業・エンジニアのための技術ライティングセミナー」についてご紹介をしました。ありがたいことにご好評を頂けたので、今後も内容を変えつつ、継続してセミナーを開催する予定です。当事業やセミナー開催については、Webページ並びにご登録(ライター希望の方はこちら)いただければメールマガジンにて、随時お知らせ致します。

ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。

技術系ライティングサービスをはじめました

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