電子化による効率化以外の効果

元メカエンジニアの工業製造業系ライターの馬場です。製造業に関連する気になるニュース、製品、技術などを取り上げていきます。今回は手続きの電子化と事業継続計画についてです。

電子化の大きな波

ここ数年で色々なものの電子化が進んでいます。身近なところだと、2019年10月1日からの消費税増税におけるキャッシュレス消費者還元事業。開始直後は、駆け込み登録申請で手続きが遅れ、開始までに機械が届かないとか、登録が間に合わないなんて事が多発していました。最近は、小さい店でも対象店舗であるポスターを店頭に貼っているところが増えてきて、ようやく広まってきたと言う感じがします。

店側が負担するカードなどのキャッシュレス決済手数料は海外と比べるとかなり割高なので、こんな少額で使うのはお店に悪いかなと思いつつも、やはり釣銭のやりとりなどなく便利。しかも、もともとのカード支払い時のポイントの他に、さらに5%返ってくるとなると結構大きい。最近は、外出しても現金を出すことが週に1回あるかないかという状況です。他にも、身近なところの話として、「デジタル手続き法案」が令和元年5月31日公布されています。

デジタル手続法

正式名称は「情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律」と、やたらに長い名前のこの法律。

いずれは、役所にマイナンバーカードなどを持って行けば、あっちの窓口に行ってこの書類をもらってきて、向こうの窓口でこの書類を提出してといった、よくある手続きの煩雑さが無くなるとか。色々書いて提出したのにもかかわらず、しばらく経ったらまた同じことを書いた書類を出すことになるといった事も無くなります。そして、いずれかは、引っ越しの時などに役所で住民票を変更したら、電気やガス、電話、ネットといったインフラ関係の手続きも全部行われているようになるかもしれないというものです。

日本は遅れていると言われていますが、徐々に電子化、デジタル化が進んでいるようです。

企業に求められる電子化

先の2つの話は個人に係る話ですが、法人でも電子化の波がかなり大きくきています。例えば、2020年4月から一定の法人が行う法人税などの申告の電子申告が義務化されます。社会保険、労働保険関係も4月から電子申請が義務化されます。

大法人の電子申告の義務化の概要について – e-Tax – 国税庁

厚生労働省 2020年4月から特定の法人について電子申請が義務化されます

制度の詳細は国税庁、厚生労働省のサイトに掲載されてますのでそちらをご覧ください。一定の法人とは、資本金額が1億円を超えるとありますが、いずれかは全ての法人にまで広がる事も無いとは言い切れません。

パソコン導入によるペーパーレス化の弊害

製造業に限った話ではないですが、事務処理の電子化は早急に進めるべき案件といえます。ただ、一昔前、OA化によるペーパーレスといってパソコン導入を進めた時代がありました。結果、ペーパーレスどころか、逆に必要のない書類までプリントアウトして紙の書類を増やし、保管に困るという事態が起きています。もちろん、帳簿の情報など、法令上紙で残さないといけないものもあります。しかし、事務処理の電子化と共に、その書類は本当に紙として出力する必要があるのか、その書類自体を作成する必要があるのか考えることも重要になっています。

帳簿の電子化

ちなみに、申請や所定のソフトを使う事などで帳簿も電子化できます。保管場所に困るとか、そういった経費を削減したいという製造業の方は、電子帳簿化が有効だと思います。法令ができても、まだ申請する会社は多くないようです。

電子帳簿保存法関係|国税庁

近年自然災害が増えているので、紙情報の電子化はBCP(事業継続計画)的にも考えた方がいいかもしれません。帳簿、図面、技術データ類が電子化してあれば、何かあった時も復旧が早くなります。また、電子化の際にはバックアップも忘れずに。できればクラウドにもバックアップするといいです。災害とハードディスクのクラッシュは忘れた頃にやってくる。対策大事です。

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