メーカーや型式だけでは不十分。製造業ホームページの設備一覧の作り方

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。前回は会社概要の書き方について記載しました。今回は「設備一覧」の書き方について考えてみたいと思います。

保有している設備を見れば、その企業の加工能力がわかるほど設備は重要になります。同業であればメーカー名や型式などの情報だけでわかりますが、メーカーの設計者は設備についての知識はありません。そのため、同業者だけではなく、未熟な設計者も理解できる設備一覧を作ることが大切です。

それでは設備一覧の役割、必要な項目についてまとめます。

設備一覧の役割

自社の生産能力を伝える

設備一覧の最大の役割は「自社の生産能力を伝えたい人に知ってもらうこと」です。伝える人の想定としては、同業者、異業種、メーカーなどが考えられます。同業者の場合は機械の種類、メーカー、型番を記入すれば大まかな生産能力がわかります。

しかし、異業種、メーカーにはそれだけの情報では伝わりません。パソコンに詳しい人には、

  • CPU:Intel Core i7
  • グラフィックボード:GeForceGTX1080

と、この様な情報だけでスペックはわかりますが、詳しくない人にはさっぱりわからない情報だと思います。設備情報に詳しくない人でもわかる様に、コアとなる追加の情報を記載する必要があります。例えばですが、弊社で設備一覧を作成する場合、各設備に対して追加の情報として下記の様な情報を記載しています。

  • マシニング → テーブルサイズ
  • 平面研磨機 → テーブルサイズ
  • 旋盤 → 主軸径、対応最大長さ
  • プレス機械 → プレス能力(t)
  • ベンダー → 対応長さ
  • CAD/CAM → 対応可能ファイル形式

こうすることで、設備のことがよくわからなくても自分の頼もうと思っているものが、この設備で出来るのかの判断がある程度できるようになります。

自社の技術力の概要を伝える

設備の紹介だけでは、自社の技術力を伝えることはできません。そのため、技術力を補足する内容を記載します。基本的にメーカーの設計者は設備についての知識はありません。しかし、加工を依頼する企業が図面通りに加工できるかの判断はします。そこで、設計者が見る情報は「公差」「幾何公差」です。似た形状の製品を加工しており、公差をクリアしていれば、加工可能という判断を行います。これらの情報は設備一覧では必須ではありませんが、あったほうが判断しやすいものになります。

設備一覧に必要な項目

1.機械の種類、ワークサイズ、台数などの基本情報の掲載

必ず掲載しないといけない情報が機械の種類ワークサイズ台数です。特に、量産対応が可能な場合は「台数」を記載してください。また付属情報として、機械メーカー、機械写真、年式もあるとよりわかりやすくなります。

機械写真:カタログに載っている画像データ場合もあります。現場が汚いから載せたくないという場合は一度機械商社等に問い合わせてくみてください。
年式:新しいと最新のマシンを使っている印象を、年式が古いと減価償却が完了しておりコストが安い印象を与えられます。特に、購買は年式を見る傾向にあります。

【設備一覧例】

名称 機械メーカー(型番) ワークサイズ 台数
マシニング オークマ(MX45VA) 400×500×400 3台
平面研磨機 岡本工作機械(PSG-65DX) 500×500×400 1台
CAD CATIA V5
三次元測定機 ミツトヨ(B-706) 700×600×450 1台

設備一覧は見やすいことも大切です。掲載情報が増える場合は、各項目ごとに分けて掲載してください。

【参考企業】
株式会社大鶴:http://www.otsuru.co.jp/machinery.html

2.公差、幾何公差の掲載

加工可能な公差を掲載することで、設計者が貴社の技術力を理解できるようになります。ただし、大きさや形状によって対応可能な公差も変わってくるため、あくまで参考値として掲載してください。また、公差を測定できるエビデンスとして、検査装置も合わせて入れることをおすすめします。

公差一覧例

公差の種類 対応可能公差(参考値) 測定機
公差 ±0.01 三次元測定機
平行度 0.05 三次元測定機
真円度 0.05 真円度測定機
同心度 0.05 真円度測定機

まとめ

設備一覧は自社の生産能力を伝える上で重要な項目です。設備一覧の更新は定期的に行い、新しい設備を導入した際は新着情報に掲載するなど、積極的にPRしてください。

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