大阪の皆さんの前で、MAKERS LINKのお話を

こんにちは!会いに行ける町工場社長、栗原です!いま、ほんとにいい季節ですね!味覚の秋、読書の秋、仕事の秋?(苦笑)自分にとっては、そうですね、10月、11月は、イベント目白押しの秋って感じでしょうか!この原稿を書いてる今週も、スケジュールは満杯です。

【執筆者紹介】栗原 稔
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栗原 稔
会社名:株式会社栗原精機/合同会社メイカーズリンク
役職:代表取締役/代表社員
執筆テーマ:コミュニティが創る、新しいものづくり・製造業の未来
【経歴】
医療機器メーカーで設計製造部門に従事したのち、家業である金属加切削加工業の株式会社栗原精機に入社。平成15年に代表取締役社長に就任。製造業のプロから趣味のハンドメイド作家まで、ものづくりに興味関心のある人たちが集う「ものづくりコミュニティ・MAKERS LINK」を主宰する。
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というわけで、まずは、告知から。

前回もお知らせしましたが、10月24日から26日の3日間は、チームCOOL MILLINGSとして、渋谷ヒカリエで開催される、ファッション業界の展示会「PLAG IN/異業種20社によるコ・クリエイション企画展」に出展します!はたしてどんな結果になるか…。

詳しい情報を下記から入手して、ぜひ、お越しくださいませ。→PLUG IN公式ページ
異業種20社によるコ・クリエイション企画展 Link to Creative

続いて、川口市産品フェア出展のお知らせ。栗原の地元、埼玉県川口市で、10月26日から28日まで開催されます。こちらは、市民の皆さんに川口の産業について広く知ってもらおうという主旨のイベントですが、土日にはたくさんの楽しい催しも企画されていますし、飲食のお店もたくさん出展します。うち(栗原精機)は、i-waza(いいわざ)ブランド認定を受けた企業として、出展。ブースは、特設大型テント内になります。切削加工のアクセサリーやレーザーカッターで作った切り絵栞などを販売しますので、ぜひ、遊びに来てください。もちろん、市外の方も大歓迎です!

川口市産品フェア2018

最近の活動

最近、自分の記事は、告知やお知らせがやたら多くて、ちょっと恐縮なんですが。それも、MAKERS LINKの活動について、話を聞きたいということで、いろいろな方、いろいろなところからお声掛けいただけているという証なのかな?とも思っていまして、ほんとうにありがたいことです。先日も、大阪の大阪産業創造館(サンソウカン)さんの「ものづくりビジネスセミナー」に登壇させていただきましたので、今回の記事はそのときのレポートとしてお届けしたいと思います。

新幹線で大阪へ出向いたのは、10月11日(木曜日)、まったく土地勘のないところで、若干の不安を抱えつつ、新大阪から地下鉄に乗り栄筋本町へ。地上に出てみると、高層ビルが立ち並ぶオフィス街、ん?東京とぜんぜん変わらいない。スマホのマップを頼りに歩き始めると、ほどなく目的地に到着。

会場に着くと、お招きいただいた産創館の志岐さんが待っていてくれました。実は志岐さんとはこの日が初対面。お声掛けいただいてからFacebookでつながったりして、すでにお友達感覚で違和感なくお土産交換など(笑)

しかし、パソコンの準備など整え、参加者の皆さんが集まりだすと、うまく話せるか不安になってきました。何しろ、場所は大阪です!どこかにお笑いのネタとか仕込んでおかないと…、なんて余計なことまで考えてしまうのですが、むしろ、すべった時の反応のほうが怖いか、とか、なんか妙な緊張感が高まって、たぶん顔に出ていたと思います。お話しさせてもらったのは「つながりで、ものづくりの可能性を大きく拡大!メイカーズリンクの革命に学ぶ」というテーマでした。

まずは、自己紹介で自社で加工している製品の紹介と、これまでの変遷を。それに絡めて、最初の切り口として「日本のものづくりを取り巻く現状」についてお話しさせてもらいました。とはいっても、自分自身は経済のことやら景気の動向について専門知識があるわけではないので、自身が体験してきた「景気の波にのまれる様」を包み隠さず披露しました。

実際、自分の周りでも、リーマンショックのころには、同業の町工場は廃業が相次いで、ずいぶんと淘汰されてしまった印象があります。その後、生き残ったところも、中国をはじめとする海外勢の台頭に苦しめられたり、IT、IoT、AIなどの発達に取り残されて脱落していったりと、なかなか厳しい現実と日々向き合っている状況があります。

話の中では、金属加工の職人として50年、3年前に他界した自分の父親のエピソードもはさんでみました。会社の経営には頓着せずに、ずっと機械に向かい続けた父親でしたが、やっぱり、仕事が好きだったろうし、それが生き甲斐でもあったと思います。

二代目社長となった自分も、その血を間違いなく継いでいて、ものづくりにかける情熱は負けていないと自負していますが、さて、父親ほどに、その仕事に没頭して生き甲斐と感じられる域に達しているかというと、違うんですね、どこか。

それは、お客様、得意先との関係性であったり、技術が進歩するにつれて、逆に腕を発揮する機会が減っていたり、どこか、面白みに欠ける?達成感が薄い?工場の中の空気もなんとなくぎくしゃくした雰囲気が漂っているような。うーん…

「ものづくりは、本来、もっと楽しい仕事じゃなかったのか?」

これが、キーワードです。次に、MAKERS LINK発足の経緯についてお話ししました。実は、ここのブログ記事を初めて書かせていただいたときの内容がまさしくそれなので、よかったら、こちらをご参考までに。きっかけは、2012年の年末に出会った「MAKERS」という本。製造業、ものづくりの世界に革命がおこる、おこっていると書いてあり、悶々とした自分の思いは、もしかしたら、この革命で晴れる日が来るのかもしれない。いてもたってもいられずに行動に移した結果が、MAKERS LINKだってことなんですけどね。

工場の現場で、失われつつある、大事な要素、つまり、楽しいはずの仕事。それが、不思議なもので、ネットやSNSの世界に改めて築かれていく。MAKERS LINKもその一翼を、もしかしたら、担えるのかもって、そんな考えを持つようになったんですね。MAKERS LINKから発信していく情報やアイデアがつながりを生んで、そのつながりが、またさらに新しいものづくりのかたちを生み出していく。これこそが、ものづくりのだいご味だし、面白さだし、やりがいだと思います。

ものづくりの世界に、わくわく、楽しい、夢を取り戻したい!

まだまだ未熟者の自分ですけど、人さまの前で、こうやってお話しする機会をいただくことで、これまでやってきたことの振り返りとこれから目指していく先を明確にすることができて、ほんとうにありがたいです。

おおむね、こんな内容で約1時間半、しゃべらせていただいたんですが、セミナーおわりで、進行役の志岐さんが、参加にみなさんにアンケートのお願いをする際に、きょうはちょっと笑いが少なかったという意見が多そうですが…、と言われた言葉が胸に突き刺さったまま、産創館をあとにすることになりました。余談ですが、その日の夜、MAKER LINK仲間に「これぞ!大阪」を満喫させていただいて、大満足しましたよ~!

大阪、ちょっと怖かったけど、大好きになりました(笑)

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栗原 稔
会社名:株式会社栗原精機/合同会社メイカーズリンク
役職:代表取締役/代表社員
執筆テーマ:コミュニティが創る、新しいものづくり・製造業の未来
【経歴】
医療機器メーカーで設計製造部門に従事したのち、家業である金属加切削加工業の株式会社栗原精機に入社。平成15年に代表取締役社長に就任。製造業のプロから趣味のハンドメイド作家まで、ものづくりに興味関心のある人たちが集う「ものづくりコミュニティ・MAKERS LINK」を主宰する。
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