コンテンツマーケティングを始める時に気をつけたいこと

こんにちは。ものづくり経革広場の渡部です。このメディアでも何回か取り上げていますが、近年コンテンツマーケティングという言葉と手法がよく使われるようになってきました。ただ、言葉が独り歩きして、誤解している人も多いのではないかと思いますので、再度背景や、定義について確認したいと思います。

【執筆者紹介】渡部 仁志
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渡部 仁志
会社名:テクノポート株式会社
役職:コンサルティング課 課長、モノカク 編集長、上級ウェブ解析士
執筆テーマ:ホームページの制作に役立つ記事や、Webに関する最新情報など
【経歴】
ホームページの制作ディレクションなど、コンテンツ制作の仕事を担う。上級ウェブ解析士の資格を活かし、アクセス解析からクライアントのホームページの改善も得意とし、このモノカクの編集長も兼ねる。
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コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングに関しては、Content Marketing Instituteサイトに下記の様に定義されています。

Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.

コンテンツマーケティングは価値があり、目的との関連性が高く、一貫性を持ったコンテンツの作成と配信に重点を置いたマーケティング手法であり、明確に定義された視聴者を引き付けて保持し、最終的には収益性の高い顧客行動を促します。

※引用 https://contentmarketinginstitute.com/what-is-content-marketing/

わかったようなわからないような文面ですが、要するに「ターゲットユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成、配信して、自社へ引き付けるマーケティング手法」という風に捉えて頂けたらと思います。

コンテンツマーケティング≠オウンドメディア

実は意外と勘違いされている方も多いのではないでしょうか?実は私も最近まで混同していました。コンテンツマーケティングをする上で、自社サイトとは別のオウンドメディアを作ることが多いだけで、必ずしもイコールの関係ではありません。コンテンツマーケティングがマーケティングの「手法」であるのに対し、その「手段」としてオウンドメディアがあるという関係です。

上記の定義から言えば、目的もよくわからずただ情報を垂れ流すオウンドメディアや、アクセスを集めて広告収入を得るようなまとめサイトはコンテンツマーケティングとは言いません。

広告の時代からコンテンツマーケティングの時代へ

ユーザーにコンテンツを配信して、自社に引き付けるのであれば、TVCMや新聞、雑誌などの広告とも混同しそうですが、最も違う点は「ユーザーにとって価値がある」という点です。企業側から発信される広告がユーザーにとって価値がないという訳ではありませんが、広告の効果がこの10年で効果は大幅に低下しているのは事実です。

理由は主に下記の3つです。

1、デジタルメディア(PCやスマホ)の普及

特に若年層では顕著で、TVや新聞よりもPCやスマホで情報収集をする事が増えています。同じような広告を出したとしても以前よりも多くの人の目に触れなくなりました。

2、マスコミの信用力の低下

これはここ数年の話で、あまり多くは語りませんが、メディアそのものの信用力の低下も要因の一つと思います。

3、SNSの浸透

皆さんも少なくとも一つはSNSのアカウントを持っているのではないでしょうか?SNSが広く一般に普及したことで、生活者同士の情報の共有する様になり、作られた情報は価値を失いました。企業がわでいわゆる「作られた情報」にはリアルさがないと消費者が気づき始めているからです。

コンテンツマーケティングによって実現できる効果

ではコンテンツマーケティングで実現できる効果とは何でしょうか?いろいろな波及効果も期待できますが、具体的には下記の様な効果が考えられます。

  • 新しい気持ち、欲求を芽生えさせる
  • ブランドや商品の価値、メッセージに気づいてもらう
  • ブランドや商品への興味、期待を高める
  • 購買欲求の喚起/購入前の納得感を高める
  • 購入後の満足感を高める
  • ファンとの関係を深める

目的によって、戦略の立て方がガラッと変わりますが、単に広告を出して知名度や購入を促すといった効果以外にも効果を期待できることがポイントです。

コンテンツマーケティングを始める前に

そのような効果が期待できるのであれば自社でも始めてみようと思ったそこのあなた。ちょっとストップです。まずは始める前に下記4つの質問を自問してみてください。

1、実現したい目的は何なのか??

コンテンツマーケティングを始める上で果たしたい目的は何ですか?ここがぶれてしまうと、発信していくコンテンツのネタが切れてしまうだけではなく、運営がただただ重荷になっていくだけです。

2、今やっていることだけでは実現できないのか(代替ではなく)??

現状やっている他のマーケティング手法だけでは実現できないことなのか考えてみてください。重要なのは単純に既存施策と比較するのではなく、プラスオンする気持ちで考えてください。

3、続けていけるだけの規模、可能性はあるか??

始めたとして、継続していくだけ機会規模が充分かどうかやターゲットのニーズがあるかどうか、時間や資金を投じるだけの価値があるのかどうかです。

4、自社で想定されるリスクはクリアできるか??

具体的には、継続していくだけの人員や、費用の面で確保できる資源はありますでしょうか?また、社内規定などで実際は発信できなかったとはならないでしょうか?

スモールスタートといって「とりあえず」始める事はしない

スモールスタートだからといって「何となく」「とりあえず」始めるのは危険なので避けてください。労力の無駄になる可能性が高いです。どんなに小さくスタートするとしても上記を一旦戦略に落とし込んだ上で、戦略のゴールに向かってPDCAを回していくことが大前提となります。戦略の立て方や評価の仕方についてはまた別の機会にお話できたらと思います。

技術の効果的な情報発信手法である「コンテンツマーケティング」については、下記記事に詳しく書かれていますので、こちらもご参照下さい。
コンテンツマーケティングの進め方(BtoB製造業・メーカー向け)

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渡部 仁志
会社名:テクノポート株式会社
役職:コンサルティング課 課長、モノカク 編集長、上級ウェブ解析士
執筆テーマ:ホームページの制作に役立つ記事や、Webに関する最新情報など
【経歴】
ホームページの制作ディレクションなど、コンテンツ制作の仕事を担う。上級ウェブ解析士の資格を活かし、アクセス解析からクライアントのホームページの改善も得意とし、このモノカクの編集長も兼ねる。
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