【製造業】ブランド力が売上に直結する理由

今回はUSJを復活させたマーケター(森岡氏)の著書である「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力」を参考しにして、製造業のブランド力向上について考えてみました。BtoBもBtoCも根本的な考えは同じだと思いますので、参考にしてみてください。

1.製造業がブランド力を上げる最大のメリット

ブランド力を上げる最大のメリットは「利益」の増加にあります。ブランド力を上げていくことで、

  1. ほしい仕事の問い合わせが来るようになる。
  2. 問い合わせが増加し、利益率の良い仕事を選べるようになる。
  3. 結果として、利益が増加する。

という流れができてくるようになります。これは感覚的な話ではなく、統計的に算出することがほぼ可能であると森岡氏は断言しています。森岡氏曰く、企業の利益はの3つのパラメーター、

  1. 認知率:どれだけ知られているか
  2. 配荷率:どれだけ手に入れやすいか
  3. プレファレンス:ブランド価値、製品パフォーマンス、価格の3つで決まるブランドに対する相対的な好意度

で支配されています。

特に大切なパラメーター「プレファレンス」であり、プレファレンスこそがブランド力になります。ちなみに、ブランド価値はブランドがすでに持っている価値であり、ブランド力を構成する一つの要素になります。

プレファレンスを伸ばすことで消費者から選ばれる確率が高まり、利益が向上します。

2.プレファレンスが重要な理由は?

消費者は商品を購入の際に、頭の中にある購入候補の中から商品を選択する傾向が強くなります。この候補のことをマーケティング用語で「エボークト・セット」といいます。つまり、購入されるためには消費者のエボークト・セットに入る必要があるのです。エボークト・セットは3〜5個あり、その中でも好みの差により、選ばれる確率が変わってきます。

その確率を決める大要素が「プレファレンス」になります。

プレファレンスを上げることで、エボークト・セットに入ることができ、さらにその中でも上位の位置を獲得することで購入回数が増えます。これをBtoBに置き換えると、発注側が図面を見て、それ加工できる企業を何社か思い浮かべ、その中から発注先を決める流れになります。要は、プレファレンスを上げることに経営資源を注力していけば、自ずと問い合わせが増えていくというわけです。

3.プレファレンスを増加させるためできること

では、実際にプレファレンスを上げる方法についてです。プレファレンスは消費者のブランドに対する相対的な好意度で、簡単に言えば好きか嫌いかです。BtoCでは

  • ブランド価値
  • 製品パフォーマンス
  • 価格

で決まります。ただし、製造業のようなBtoBでは、発注側の指定した製品を作ることは当たり前ですので、プレファレンスは

  • ブランド価値
  • 企業パフォーマンス
  • 価格

に置き換えられます。では、それぞれについて確認していきます。

・ブランド価値

ブランド価値はプレファレンスを高める上で重要な指標ですが、そもそもブランド価値を持っている企業は少ないため、あまり気にする必要はありません。

・企業パフォーマンス

企業パフォーマンスはプレファレンスを上げるために、自社で努力できる内容として最も重要な要素になります。図面通りのものを作ることが当たり前の世界ですので、他社と差別化するためには企業パフォーマンスを高めるしかありません。例えば、短納期、安心できる品質管理、不具合発生時の迅速な対応などです。BtoBでも、結局は人対人になるため、人情味のある対応は発注者側の心に残るわけです。

・価格

価格を下げればプレファレンスは上がります。だた単に価格を下げると利益も減ってしまうため、価格を下げると同時に効率良く加工できる体制づくりが必要になります。価格を決めるのは発注側なので、価格を上げられるだけの企業パフォーマンスを実感してもらうことも大切です。

4.認知率と配荷率について

これまでプレファレンスの説明をしてきましたが、それ以外にも認知率、配荷率を上げることも大切です。認知は展示会、web広告、雑誌掲載、セミナー、FAX、メールなど、費用をかけることで制御可能です。配荷は送料、輸送時間などの問題もあり、自社のみで制御することは難しい要素になります。

まとめ

利益を上げるためには、プレファレンスを上げるための努力をすることが一番大切です。その中でも企業パフォーマンスを上げること、加工時間の短縮で価格を下げることが、利益を出すための近道です。さらに興味のある方はぜひ森岡氏の「確率思考の戦略論」を読んで見てください。

関連記事一覧