半導体業界の構造と好調な要因について

一昨年より半導体業界が忙しいという話をお客様からよく伺います。半導体業界の市場規模も下記の表を見て頂くとわかるように年々拡大傾向です。半導体業界とはどういう業界か?また、なぜ好調なのか?調査しました。

EE Times Japan 記事参照

半導体とは

ご存知の方も多いと思いますが、まずは半導体がどういうものかについてご説明します。物質は電気の通りやすさで、銅のように電気をよく通す「導体」と、ガラスや紙のように電気を通さない「絶縁体」、その中間の性質を持つシリコンなどの「半導体」に分けられます。つまり、「半導体」とは条件によって電気を通したり通さなかったりする物質のことを言います。その特殊な性質が活用され、電子部品材料に利用されています。半導体で作られる電子回路自体を半導体と呼ぶことも増えているようです。

利用用途

半導体はどのような場面で使われているのでしょうか?半導体はPC、ゲーム機、TV、スマートフォン、自動車、家電製品まで幅広い用途で利用されており、情報を記憶する、数値を計算する役目を担っています。

業界構造

一言で半導体業界といっても、様々なメーカーが存在しています。

半導体業界は、設計だけを行う企業、製造だけを行う企業、製造装置を作る企業、検査装置を作る企業、材料を作り供給する企業、これらの複数を1社で行う企業などが互いに関係を保ちながら大きな産業界を構成してます。(Wikipediaより)

中小製造業と特に関わりが深い企業は、半導体の設計開発を行うメーカーではなく、半導体の製造装置メーカーではないでしょうか?装置部品の製造に携わっている企業も多いと思います。その半導体製造装置の多くは数年経つと陳腐化します。回路の縮小化技術を中心に新技術の開発が絶え間なく行われ、技術の世代交代するからです。そのため、一度作れば長く利用できるものではないため技術革新が起きる限り常に新しい設備需要が生まれる業界です。そのため、半導体業界の中で半導体メーカーに次ぐ規模が半導体製造装置メーカーです。

注目したい半導体製造装置メーカー

①東京エレクトロン株式会社
世界シェア90%のコータ/デベロッパをはじめ、主要設備での世界シェアが高い会社です。

②株式会社SCREENホールディングス
洗浄装置で世界シェア50%以上のトップシェアを持っています。

③株式会社ディスコ
シリコンウェハをチップに切り出すダイサ、シリコンウェハを薄く削るグラインダで世界シェア約80%の会社です。

④株式会社アドバンテスト
半導体テスタの大手で、メモリテスタに強い会社です。ちなみにテスタとは電気的な動作確認をするもので一連の半導体製造の後工程に属します。

⑤レーザーテック株式会社
シリコンウェハ上に回路を描く際の「マスク」とマスクの材料である「マスクブランクス」の検査装置の大手です。

半導体業界が好調な理由

2008年のリーマン危機後は、2010年にかけて市場が回復した後、市場規模が約3000億米ドル付近の水準を横ばい状態で推移でしたが、2016年の後半から顕著な上昇局面に入っています。

iPhoneに代表されるスマートフォンの需要拡大だけでなく、最近ではビッグデータやAI、IoTなど新しい技術が実用化され半導体が活用される分野が広まっていることが要因です。自動運転技術、ロボット化など最先端技術には半導体は欠かせないものとなってきています。これから遠くない未来に訪れるであろう「すべてのモノがインターネットにつながる世界」を考えた時に、半導体はすべての業界に関連する可能性があります。

以前のように「半導体は波のある業界」という認識は考え直す必要があるかも知れません。特に前述の半導体製造装置メーカーは最近の半導体の好況の波を受け売上が躍進しています。その半導体製造装置部品を一つのターゲット市場として顧客開拓を検討してみるのも良いかも知れません。

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