町工場ぶっちゃけ対談 vol.7

こんにちは!会いに行ける町工場社長、栗原です!

まずは、大事なお知らせから。前回のブログでも告知しましたが…。平成30年4月13日、大安吉日、合同会社メイカーズリンクを設立いたしました!コミュニティ運営・ものづくりサポート・イベント事業を三本柱に、事業展開していくことになります。どうぞ、皆様、よろしくお願いいたします!

さて、今回は久しぶりに人気シリーズ(?)「町工場ぶっちゃけ対談」をお送りいたします。今回も進行役をダイレクトメールサービス「たより」の後藤天美さんにお願いしました。

【執筆者紹介】栗原 稔
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栗原 稔
会社名:株式会社栗原精機/合同会社メイカーズリンク
役職:代表取締役/代表社員
執筆テーマ:コミュニティが創る、新しいものづくり・製造業の未来
【経歴】
医療機器メーカーで設計製造部門に従事したのち、家業である金属加切削加工業の株式会社栗原精機に入社。平成15年に代表取締役社長に就任。製造業のプロから趣味のハンドメイド作家まで、ものづくりに興味関心のある人たちが集う「ものづくりコミュニティ・MAKERS LINK」を主宰する。
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町工場といえば、もうおなじみのあの方

ゲストは、町工場といえば、もうおなじみのあの方…、満を持しての登場です!ではでは、お楽しみください!

(ここから、聞き手・執筆は後藤天美さん)

2018年最初の対談を華やかに飾ってくれたのは、声優、司会、歌手としても幅広く活躍されている羽田詩織さん。町工場親善大使としての顔も持つ、今や町工場の社長さんのアイドル的存在!キラキラ笑顔に、おばちゃんだって思わず顔もニヤけちゃいますよねぇ。

対談場所は、前回に引き続き「ものづくりの街」2k540にある、IRONCAFe。鋳造プロダクトに囲まれたギャラリーカフェは、変わらず雰囲気が素敵です。

まずは、詩織さんに栞のプレゼント...おやじギャグか(笑)。ご存知、栗原productsレザーカッターを駆使したあの「和紙の切り絵」の栞デス。女性に人気のこの栞で、詩織さんのココロをつかむなんて、栗原さんやる~~~(*^_^*)

というわけで、毎度のことながら、なんとなくの雑談から対談がスタート!

羽田:この切り絵の栞、以前買ったことがあります。たしか、池袋サンシャインで展示会があったとき!

栗原:あ、そうでした、思い出した。としまものづくりメッセです。2014年の春頃だったかなぁ。あの展示会、物販もできるってことで、一度だけ出展したんですよね。

天美:じゃあ、お二人の出会いは、そこなんですね?

羽田:そうだと思うなぁ。そのころ、ちょうど町工場さんが大好きになり始めたところで、展示会に行けば、きっと素敵なものに出逢えるって思って出かけたんです。そこで初めてお目にかかりましたよね??

栗原:だんだん思い出してきたけど(笑)、たしか、落合さん(※1)からファクショナリーの製品も預かっていて...羽田さん、落合さんに会いに来たんだよね?そういえば(笑)

羽田:はい!金属の削り出しの定規を見て、感激しましたーー!

天美:羽田さん、でもそもそも、声優さんなのに、なんでそんなに町工場が好きになってしまったんですか?

栗原:製造業の家庭に育ったわけでもないんだよね?

羽田:きっかけは『全日本製造業コマ大戦』でしたね。埼玉でキャラクターグッズの打ち合わせの際に、革製品をつくっていらっしゃる、八潮の中村さん(通称:Jさん)(※2)とお会いしまして

天美:Jさん??

栗原:へーーー。意外な人の名前がココで出てきたなぁ

羽田:天美さん、中村さんご存知なんですか??びっくり(笑)その中村さんのお誘いで同友会(中小企業家同友会)っていうところの集まりに出かけて。そこで、緑川さん(通称:おかしら)(※3)とも出会ったんです。

天美:おかしらーーーーー

羽田:緑川さんもご存じなんですか?お二人とも有名人なんですねぇ。

栗原:まぁ、同友会つながりなんだよね(笑)。あぁ、それでコマ大戦につながっていったわけなんだね。

羽田:日本橋三越劇場で発足式のイベントがあるから、司会をやってって、お誘いいただきました。これがきかっけで、ものづくり界の皆さんと、たくさん知り合うことができたんです。

栗原:偶然っていう面もあるけれど、羽田さんの行動力が生んだ必然って思えるね。検索してみると、このイベントは2013年4月に行われてるんだよね。自分がMAKERS LINKを立ち上げたのもほぼ同時期だから、ちょっと運命的なモノを感じてしまいます(笑)

声優という仕事と製造業という仕事

天美:出会いもタイミングも、すべてが必然なんですねー。いいなぁ、そういう出会い。。あ、でも、羽田さんは本業は声優ですよね。いつ頃から、声優の仕事をしたいって思ってたんですか?

羽田:子供のころから憧れていましたー!

天美:あーー、うちの娘も言ってた時期あるなぁ。

羽田:ふふ。そういうの聞くとうれしいですね。私は両親との約束で、大学は行って。在学中にアルバイトしながら養成所に行ってました。大学卒業時に事務所に所属できてなかったので、そのまま就職してOLもやりながら、養成所に通ってましたね。とりあえずお金稼ごうと思って(笑)。

栗原:そうなんだ、どうもアイドルや声優になっているコたちって、どこか危ういカンジを受けるんだけど(^_^;)。羽田さんはちゃんと経験を積んだ大人ってわけだ!

羽田:単純に保険かけてただけですよ(笑)専門学校を卒業しただけで、事務所に所属しただけで『はい、私声優です』って言っても、実際には仕事は来ません。基礎的な技術は当たり前として、そこからは個人の力。セルフプロデュースをして、自分でアピールできないと。待っててもお仕事の方から来てくれない。

天美:うわーーー。大変な世界なんだねぇ。。。

栗原:なんか、製造業も同じだなぁ。自分には技術(技能)があるってだけで満足しちゃって、本当にそれを活かした仕事(社会に貢献できているって意味でだけど)が、できているんだろうかって、思うことあるな。

羽田:う~ん。町工場の皆さんは、まだまだ何かを誰かに伝えるってことが、苦手なのかな?と感じることが多いです。

栗原:BtoBの世界に甘んじているケース大ですね。

羽田:どんな世界だって、最後のお客様はC(個人)ですからね!

天美:伝えるって、本当に難しいですよね。どうやって自分から情報を発信したらよいかも、実はよくわかっていないというか(笑)。伝えてるつもりで、伝わってない、みたいな。

栗原:そういうことも含めてね。やっぱり、自ら発信する力が必要だって思うわけですよ。自分はSNSを使ってコミュニティをつくって、それを実践しているつもりなんだけど。コマ大戦の緑川さんや、隅田の浜野さん(※4)や、下町ボブスレーの皆さんや、他にも各地にたくさんの人がいて、いろんな活動がされていますよね。

羽田:私が初めて工場に足を踏み入れたのは、メタルDIY(※5)という、工場の屋根裏に空いている機械を置いて、一般人向けに金属加工ができるスペースを設けた、横浜の関東精密さんでした。もう、常識をぶち壊されましたーーー!知らないことだらけ!ビッグショック!いつも身近にある、あれもこれも、こんなふうにつくられていたんだ!すごい!!って。

栗原:いわゆる普通の人と、我々のようなものづくりを生業にしてる者って、ずいぶん違うんですよね。本当はすごくつながりがあるのに。

羽田:私には、製造業の言語を翻訳して、一般の方々に伝えることができるのかなって思ってます。町工場さんに行って知った感動を、もっともっと、たくさんの人に伝えたいなって。もう使命なのかもしれない(笑)

えんにち!

栗原:それで羽田さん自身も動き出すわけだ。えんにち!

天美:えんにち!って、お祭りみたいですね。なんか楽しそう。

羽田:そうなんです(*^_^*)。町工場さんを身近に感じてもらうには?、すごさを伝える為には?と考え抜いて、えんにち!のスタイルになりました。製造業は一社で完結しません。その製造過程を疑似体験して欲しくて、他ブースの作品や素材の持ち込みをOKにしています!そして、金属も樹脂も、法人も個人も関係なく出展できて、交流が生まれる。地域の活性化も目指せるでしょうし、逆に地域も関係なく、ボーダーレスなモノづくりを体験できる!「町工場たいけん!」を目指してます!ここでも会場をご提供くださっているニットーの藤澤さんほか、もう名前を挙げきれないほどの町工場の皆さんにご協力いただいていて。本当に感謝しています。

栗原:えんにち!にも参加させていただきましたけど。すごーく楽しかったし、いい経験ができました。一般の人、お子さんやそのご家族と、自分のつくったモノを通して会話が弾んだり、直接製品を買ってもらったり。

町工場やものづくりの話になると、ますます瞳がキラキラして、たくさんの想いをたくさんの笑顔で語ってくれた羽田さん。アイドル、ではなく、一人の「人」としての魅力を存分にうかがい知ることができ、もう私も、すっかりファンになってしまいました。

羽田:何も知らない向こう岸の人を、こっちの製造業の世界へ連れてくる。こんなに面白いんだよ!見てみて!って。私がお話しする「声」を通して、その架け橋になれたら良いなと思ってます。えんにち!には、そのチャレンジの1つ。少しずつでも、ふつうの人と町工場の皆さんとの距離を縮めていけたらうれしいです!

あ、しまった、色紙がない。。とっても失礼ですが、ノートにサインを、なんてお願いも、キラキラ笑顔で応えてくれました。

羽田さんの今後の声優としてのご活躍、また、ものづくり親善大使として、町工場の皆さんの想いがたくさん響くよう、応援してます!!

栗原さんも、羽田さんとのツーショット写真、いつもよりも、表情がとっても柔らかいようにしみじみと思いつつ。。。にやけてるワケではないですよね(笑)次の対談、どこかな、誰かな。お楽しみにしてくださいね!

というわけで、異色対談(?)、いかがでしたか?いつも明るく元気な町工場親善大使、羽田詩織さん!実は、じっくりとお話しするのはこれが初めてでした。ここには書けない裏話もたくさんしてくれましたよ。ほんと楽しい時間でした。

※1 落合孝明さん プロダクトブランド ファクショナリー
※2 中村忠裕さん ジェイクラフトマン
※3 緑川賢司さん 全日本製造業コマ対戦
※4 浜野慶一さん 株式会社浜野製作所
※5 杉田 勇さん メタルDIY

対談の中でも話題となっていた「えんにち!」ですが、次回は、4月28日(土)、横浜市の(株)ニットーの駐車場にて​開催されます。羽田詩織さんに会いに、皆さん、ぜひ、お出かけください!詳しくは、えんにち!ホームページで。

さらに告知は続きます。

今回の対談にも使わせていただいたIRONCAFeでは、今年4月からイベントが目白押しです!

現在開催中の「Spring has come ~バネが来た~」に続き、5/10から「Iron Week “Press”」、5/17から「Iron Week “Sessaku”」、5/24から「NEJI week」など、金属加工をテーマとした展示やグッズ販売、さらにトークショーなどが行われます。

ちなみに、”SESSAKU(切削)”は、私、栗原がメインパーソナリティーを務めさせていただきます。よかったら、足を運んでみてください!詳しくは、IRONCAFe(アイアンカフェ)のFacebookをご覧ください。

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栗原 稔
会社名:株式会社栗原精機/合同会社メイカーズリンク
役職:代表取締役/代表社員
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【経歴】
医療機器メーカーで設計製造部門に従事したのち、家業である金属加切削加工業の株式会社栗原精機に入社。平成15年に代表取締役社長に就任。製造業のプロから趣味のハンドメイド作家まで、ものづくりに興味関心のある人たちが集う「ものづくりコミュニティ・MAKERS LINK」を主宰する。
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