町工場ぶっちゃけ対談 vol.4

こんにちは!会いに行ける町工場社長、栗原です!

すっかり秋も深まってきましたね!空気もひんやり、寒い!って感じる日も多くなりました。風邪をひかないように気を付けないとね!

さて、先日、埼玉中小企業家同友会・東彩地区例会にゲストとして参加させていただく機会がありましたので、少しだけご報告を。と、その前に、中小企業家同友会とは?ということなんですが、ごく簡単に言うと、中小企業経営者の学びの場として、日本全国に広がる組織なんです。その中で、埼玉の草加、八潮、三郷、吉川を中心に活動するのが東彩地区の皆さんということになります。

この日の例会は、同じ地域で同業ということで、私自身もとても懇意にさせてもらっている、潤製作所の小野社長の「発表」から始まりました。会社の成り立ちから今日に至る経緯は、私自身のそれと重なることも多かったのですが、彼の方が数段(?)ドラマチックだったようです。なにしろ、自らを「日向徹」になぞらえるほど…(わかる人にはわかる)

テーマは、会社と地域とのつながりということで、様々な地域活動に会社ぐるみで参加することによって、結果として、人と人とのつながりができ、それが会社の活力にもなっているという報告でした。

その後、グループでのディスカッションを経て例会は終了。もちろん、そのあとの懇親会にもしっかりと参加させてもらって、またまた、素敵な出会いを得ることができました!同友会・東彩地区のメンバーの皆さん、ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

例により、前置きが長くなりましたが、今回は、好評いただいています(ほんとか?)、町工場ぶっちゃけ対談の第4弾となります。ただし、今回のお相手は、町工場ではなく、インダストリアルデザイナーとして活躍されている、ファクタスデザインの鉢呂文秀社長です。じつは、鉢呂さん、デザイナーでありながら、オフィスには加工機を設置して、日夜、ものづくりにも励んでしまう、マルチなクリエイターなんですよね!

今回も進行役をダイレクトメールサービス「たより」の後藤天美さんにお願いしました。

では、対談、スタート!

(ここから、聞き手・執筆は後藤さん)

やってきました!「会いに行ける町工場社長栗原さん」とのものづくり対談、第4弾。今回は阿佐ヶ谷のいいカンジ~な、商店街の街並みにオシャレに佇む?有限会社ファクタスデザインのハチロ社長にお会いしに行ってきました。商店街に面したオフィスのドアを静かにあけると、そこは、ものづくりの夢が詰まったおしゃれで素敵な空間が広がっていたのです。

通されたのは、デザイン関連やものづくりの本と、レトロなおもちゃの置物で四方を囲まれたテーブル席。作業の手を止めて、ハチロ社長がテーブルについてくれました。

ー恒例の質問、と言っちゃなんですが、栗原社長との出会いをお聞かせください。

栗原:ビッグサイトでやった展示会、だったかなぁ。

鉢呂:2005年の産業交流展ですね。

栗原:2005年だったっけ。そうそう、デザイン事務所が機械金属のブースに出展してるのが興味深かったんだよね。

鉢呂:あの頃は、まだ『デザイン』しかやってなかったから。こんなデザインやってますよ、っていうカンジで出展したんですよ。

栗原:めずらし~~って、声掛けたんだっけ。あれ、じゃぁipodのデザインってそのあと?

鉢呂:2006年、調べておきましたよ(笑)。

栗原:それ、俺が製品づくり手伝ったよね。すごかったよね、反響が。雑誌やらなんやら、ハチロさんがバンバン、メディアに取材されてて。

鉢呂:プレスリリースで仕掛けて、無名なのに注文が入ったんですよ。あ、これ、いけるんじゃないかと。その頃はまだ、オリジナルカバーという存在がなかったし、それが金属製ということもあって、話題に上がったんですよね。ipodナノのケースも、栗原さんにお願いしたじゃないですか。

栗原:え?そうだっけ?忘れちゃったよ(;^ω^)雑誌に記事が載ってたもんなぁ。iPhoneがモデルチェンジするたび、ケースもどんどん進化してたよね。

鉢呂:iPhoneだけじゃなくて、エクスペリアもやってたんですよ。こっちは、まったく売れなかったけど(笑)

ーデザインというのは、プロダクトデザインのことなんですか?

栗原:ハチロさんはさ、もともと腕時計のデザイナーなんだよね。

鉢呂:世に出る腕時計の500~600種類はデザインしたかも。

ー腕時計、、すごい。。他にはどんなデザインのお仕事を?

鉢呂:機械のデザインですね。川越の町のイメージをした『ボトル』をデザインしたり、最近では『電子タバコ』ですね。あと、面白いのは、『マネキンの顔』かな。

栗原:マネキンの顔???

鉢呂:美容師さんが練習する、あのマネキンの顔ですよ。表情や化粧のカンジとか、デザインするんです

栗原:めっちゃリアルな、顔をデザインするのね、へ~~~。

ーデザイン、なんでもありですね??

鉢呂:まぁ、アタッシュケースだったり、フィギアだったり、メーカーさんとの兼ね合いで、言えるもの、言えないもの、色々あるんですが。。

栗原:MAKERS LINKの相談会で、企画があがったものをキャラクターデザインと設計したって話もあったね。こんなのつくりたい、が、ココなら製品になっちゃうよ!という一例を作ったんだっけ。

デザイナーが自分でデザインして、計算して、モノづくりしちゃう

ーあの、、デザイン会社なのに、奥から機械の音がバンバンするのは??

鉢呂:まぁ、しょうがないです(笑)

栗原:ハチロさんはさ、つくっちゃうんだよ(笑)デザイナーなのに(笑)

ーものづくりの機械が奥で稼働してるわけですね??それって、すごく、すごいことじゃないですか??

栗原:そうなんだよね、デザイナーが自分でデザインして、計算して、モノづくりしちゃうって、強いんだよ。

鉢呂:デザイナーと作り手との葛藤と闘いながら、ですけどね(笑)せっかく良いモノのデザインができたのに、実際つくれない。これが多いんですよ。

栗原:でも、デザイナーがつくるってまでには、普通はいかないでしょ(笑)ハチロさんは先駆者なんだけど、後を追ってくる人が誰もいないんだよね(;^ω^)

鉢呂:(笑)そんなことはないんですけどね。デザインの発注を受けてモノが完成してかえってくる、これは強みかな、と。

栗原:それは、大手にはなかなか難しいよね、確かに。

鉢呂:3Dプリンターのあるオフィスに通って、出力して、ってそんな時代もあったかな。あ、栗原さん、今は金属版のいい3Dプリンターがあるんですよ。5面、6面加工できちゃうような。精度はよくないけど、それ用にモデリングすれば、仕上がりもっとよくなるんじゃないかな。

栗原:そんなの出てるの?高いでしょー。

鉢呂:それが、3千万くらい。

栗原:へーー、思ったより、高くないね。

・・・3千万のどこが高くないんだか(笑)と思いつつ、3Dプリンターのコアな四方山話がしばらく続く・・・

ー会社の中に、たくさんのおもちゃがあるのは??

鉢呂:フィギュアのモデリングをやってるので。

栗原:そんなこともやってるの??

鉢呂:フィギュアは儲かるんですよ。フィギュア市場が、ですよ。僕じゃないですけど(笑)

栗原:フィギュアの世界って、ものづくりの世界とは違うの?

鉢呂:うーーん、最新情報のリサーチの世界ですね。新しいモノを産み出して、どんどん送り出す、みたいな。企画をもとに、デザイン、ものづくりまでやって、お客様に喜んでもらえることがうれしいけど、考えたものを形にするのは、なかなか難しいですよ。

栗原:フィギュアに限ったことじゃないけど、ハチロさんの仕事って『量産』はできないよね。

鉢呂:そうですねぇ。

栗原:ヒット商品というのは、何万と世に送り出して、売れて、初めてヒットだからね。

鉢呂:だから、うちからはヒット商品は出ません(笑)

栗原:ハチロさんのオリジナル商品を量産できないかな??って、考えるんだよね。でも、コストが合わないだろう、とか、方法が見当たらないもんだよね。

鉢呂:色々やってはみるんですけどね、結局は、ね、なんです。

栗原:やり方を変えると、新しい課題も出てくるからね。

鉢呂:うちは、基本はデザイン事務所なので。「この人」に喜んでもらえるモノをデザインし、つくりたいと。いろんなことを変えていかないと量産はできないので、対局なんですよね。クライアントの商品は、クライアントの想いをカタチに。オリジナル商品はワクワクドキドキ!!を、手に取ることで届けたい。楽しくなる、をモットーに。これがファクタスデザインなので。

これから

ーこれから、どんなものをデザインしていきたいですか?

鉢呂:腕時計って、世の中に星の数ほどあるじゃないですか。その中で『新しいモノ』を産み出すって、なかなか難しい。ジュエリーの世界もそう。僕はスマホカバーのジャンルをつくりだした、かっこよく言えば開拓者、ですけど。文具も電子タバコも、新しいジャンルで開拓、となると、なかなか問題があるわけで。。

栗原:新しい、市場に出ていないもの、世の中にないものをデザインしていきたいんだね

鉢呂:常に新しい情報のリサーチが必要ですよね。次は、こんなのがくるかなぁ、とか。

栗原:どうなんだろう、デザインといってもハチロさんの場合は、機能するインターフェースの何かってカンジもするけど。

-機能する??インターフェース??

栗原:たとえば、iPhoneの中身を考えたら、カタチになるものがたくさんあるでしょ。

鉢呂:そうなんですよ。だから、使う『人』それぞれの年代や性別や生活シチュエーションにあわせた、何か、です(笑)

栗原:あ、なんだか10年前にも一緒に話した気がする。

鉢呂:変わらないですよ。僕が今後やりたいのは、インターフェースデザイン。形状じゃなく、機能のデザインですね。

栗原:機械加工では、ムリなものだねぇ(笑)

鉢呂:デスクトップパソコンって、見た目のデザイン的にはほとんど変わらないじゃないですか。でも、中身は進化し続けているし、仕事以外ではデスクトップという存在が必要ではなくなってきた。これは、何年か前では考えられなかったことですよ。これからも時代はどんどん進化する、こういう流れを踏まえて、僕は、デザインを通して社会貢献をしていきたいし、『会社と社会』を明るくする仕事をしていきたいと思っています。

企画、デザイン、モデリングから製造まで可能なインダストリアルデザイン事務所、ファクタスデザインさん。デザインの世界と機械加工が混ざり合う、不思議な空間の中で、穏やかなハチロ社長との対談は、『デザイン』の世界の奥深さの一端を、垣間見せていただけたように感じました。私の中の「デザイン」の世界の、なんとちっぽけだったことか。。

栗原社長、ハチロ社長、ありがとうございました。栗原社長の「ものづくり対談旅」次は、いずこへ。。

※ファクタスデザインさんが手掛けるオリジナル製品は、ファクトロンオンラインショップでお買い求めいただけます。

http://factron.net/

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