2017年、ものづくりコミュニティ・MAKERS LINKは、どこへ向かうのか(その3)

こんにちは!会いに行ける町工場社長、栗原です!
今月もイベント、展示会とあちこちに出没してきましたので、その報告から。

まずは、9月3日(日)、世田谷ものづくり学校で開催された「MAKE NETWORK PARTY」。これを主宰するMAKE NETWORK JAPANさんからお声かけいただき、MAKERS LINKが共催させていただきました。こちらからの持ち込み企画は、落合孝明さんの特別セミナー「小さな会社がブランドを創るまで~協業によるものづくり」。これを目当てのなかなか濃いぃ皆さまにもお集まりいただきました!

 

また、名物企画のアイデアソンも、やっぱり盛り上がりました。MAKERS LINK賞を受賞のチームには商品化に向けサポートさせていただきます!

 

続いて、9月6~8日の三日間、東京ビッグサイトで開催のギフトショー。川口商工会議所ブースの一角をお借りして「商品」を出品してきました。なにせ、はじめてのことでしたので、勝手がわからず苦労しましたが、いくつか夢のあるお話もいただきました。いつか、あのときの出展がきっかけでヒット商品が生まれた!なんて事例になったら…。

 

【執筆者紹介】栗原 稔
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栗原 稔
会社名:株式会社栗原精機/合同会社メイカーズリンク
役職:代表取締役/代表社員
執筆テーマ:コミュニティが創る、新しいものづくり・製造業の未来
【経歴】
医療機器メーカーで設計製造部門に従事したのち、家業である金属加切削加工業の株式会社栗原精機に入社。平成15年に代表取締役社長に就任。製造業のプロから趣味のハンドメイド作家まで、ものづくりに興味関心のある人たちが集う「ものづくりコミュニティ・MAKERS LINK」を主宰する。
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オンラインミーティング

いつものように前置きが長くなりましたが。今回は、MAKERS LINKの二人のスタッフと私とで行っているオンラインミーティングの様子を包み隠さず(?)、皆さんにお見せしちゃおうと思います。これからやっていくこと、やってみたいこと、自由に語り合っているので、近い将来のMAKERS LINK像が露わになってしまうかも?

9月某日、それぞれのPCに向かっていたのは、次の3名。
栗原稔(MAKERS LINKを立ち上げた張本人であり主宰者、以下、栗原)
川村裕一(MAKERS LINKスタッフとして、コミュニティ運営など総合的な仕事を担当、以下、川村)
松丸伸之(MAKERS LINKスタッフとして、主にWEB関連の業務を担当、以下、松丸)

ではでは、Facebookメッセンジャーを介しての打ち合わせを開始…

栗原:ここのところ、イベント続きでしたね。いろいろとお疲れ様です。ここらで、ちょっとひと息ついて、MAKERS LINKの今後、事業化計画も含めて、ざっくばらんに話を進めたいと思いますので、よろしく!

川村:今のところ、MAKERS LINKには資金がないので、元手が要らないというのが最初に始める事の絶対条件だと思います。なので、先日おこなった町工場見学ツアーのマッチングサイトみたいなものが良いかなぁと考えています。

栗原:自分としては、受注案件を適切なところへ依頼するシステムみたいなものが、ぜひ、ほしい!(けっこう切実)あとは、製品開発の後押しをする、MAKERS BANKの構想は実現したいです。それと、物販イベントは、ぜひ、やりたい。

松丸:個人的には、過去にも開催したスペシャルアウトレットのような物販イベントがやりたいですね。MAKERS LINKの2大柱として、機械要素技術展とスペシャルアウトレットと、したいです。あと、具体性のあるものではないのですが、「クリエイターさん(会社、町工場含む)などが、MAKERS LINKに所属していると得する」と思えるような何かを提供したいです。そうすれば、もっと参加者も増えると思います。

栗原:得をするかあ?例えば、展示会の共同出展に参加すれば、単独の場合の1/4くらいの費用で済む、みたいなことはあるけど…。たぶん、松丸さんのイメージは、ちょっと違いそうですね?

松丸:それも一つの得なので入ります。それがクリエイターさんとか個人的な人たちにも得が欲しい感じですね。最初は少なくてよいので、どんどん増やしていって、「MAKERS LINKへの所属特典」みたいな形でホームページに公表したいです。

栗原:物販イベントは、即、売上につながるから、お得が分かりやすいね(^^)

松丸:物販イベントの場合は、売上はお得とするのは難しい(絶対もうかるわけではない)と思うので、「安く参加できますよー」みたいな参加権を得としたいですね。

栗原:お得と感じるのは、あくまで、参加者自身ですからね。そう感じられる仕掛けってことですかね?まあ、どんな事業もそうかな(^_^;)実は、昨日は、今や、著名デザイナーとも言える、西村さんとサシ飲みでした(^_^;)MAKERS LINKのコピーやロゴをデザインしてくれた人ね。やっぱり、データベースの活用をって、けっこう力説されました。松丸さんのいうところの「得」に近いかもしれないですが、データベースに登録することで、何か得られる部分が明確になっていれば…

お金はないけど参加人数はいる

川村:今のMAKERS LINKって、お金はないけど参加人数はいるのでこの参加者を、「ファンにする」「人数自体を増やす」という2点が重要だと思います。ファンにするというのは、色々なイベントを通じて参加者から中の人(運営者より)になってもらい、強く巻き込むことで組織への所属感がでて愛着を持ってもらうという事です。自分の所属するグループだという意識が強くなれば、例えば自分が参加しないイベントでも投稿をシェアして参加を呼びかけようとか、協力的な行動をとってもらえる人が増えると思います。

滑り出しの現段階で、お金がない、一人ひとりが使える時間が少ない(皆本業がある)という条件で、唯一アドバンテージが強いのが人数がいるという事なので、運営の労力(時間)をなるべく使わず出来ることから始めるのが良いと思っています。なので、前回私がおこなった工場見学マッチングサイト案はAirbnbやSpaceMarketのようにホームページ運営でマッチングだけを担当して、現地でのホスティングなどは当事者同士で行うという仕組みにすれば元手のお金もいらずスタッフの労力もほとんど使わず人が沢山いるという利点を最大限生かせると思っています。

栗原:工場見学マッチングは、添乗員なしのパッケージ旅行みたいな感じ?もう何回か、やってみてノウハウを貯めたいね。

川村:そうです!試験的であるコトを断ってやってみましょうか!

栗原:キーワードは、元手をかけないで…。現状では、このポイントは外せないね(^_^;)逆に、有料のコンテンツを作って、ある程度コストのかかるサービスを展開するというのもあるかな?先々の展開にはなるけど。

川村:元手かけない&常時対応を求められない事業というのが絶対条件ですね。展示会イベントのようなその時間だけスタッフが必ずいて対応できる仕事は確実ですが、工場見学マッチングサイトの場合は、複数同時で別の場所で開催されたりする&スタッフが対応できない時間に開催される可能性があるので若干危ないかもしれません。ただアプリやサイトはスタッフが稼働していない時間も収益が見込めるので元手なし、時間なしの制限下では向いている気もします。

栗原:アプリやサイトで稼ぐ、は、具体的に何かできそう?思いつくのは物販くらい…

川村:物販も販売の場をminneのように提供するだけならありかもしれませんが、商品遅れや不良などのクレーム対応がセットなので若干危うい気もします。機械要素技術展などの展示会ノウハウを集めて電子書籍で売るとか、有料会員ならないと閲覧出来ないメーリングリストでしか手に入らない価値あるコンテンツを用意するとか。

松丸:サイトで稼ぐは、いろいろありますねー。広告、有料メールマガジンとかとか。物販はやりたいと思っていて、最初はMAKERS LINK産のものとかでも、クレーム対応とかすればいいと思っていて(規模は小さく)。徐々に、amazonのマーケットプレイスみたいにできたらなぁと思っています。それと、スペシャルアウトレットを紐づけて、そこでも買えるようにみたいにすれば結構いいかなと。自分たちで一回物販やってみて、あまりにもつらいならやめればいいんじゃないかなーと思ってます。

栗原:amazonのマーケットプレイスみたいにってのは、具体的にどんなことを指してるの?自分がイメージする、MAKERS LINKの物販は、セレクトショップ的なものです。メンバーが手がけている商品をMAKERS LINKのサイトで販売して、ちょっとだけ、手数料いただくの。アウトレットのようなイベントは、販売サイトとうまく連係させて、盛り上げたいですね。あとは、有料会員の仕組みは、よく考えて立ち上げたいです。有料会員だからこその差別化?実利に直結するサービス提供ができるか…

松丸:有料会員の件は、自分もちゃんと考えて立ち上げたいです。amazonみたいに有料と無料でちゃんと利益がありそうな違いとかを目指すといいのかなとか思ってます。物販は、栗原さんの考えているのとほとんど同じだと思います。場の提供とその手数料(例:3%)ですね。もちろんMAKERS LINKメンバーにならないと利用できません。

栗原:だんだん、見えてきたかも(^^)

川村:先日参加させてもらった、MAKE NETWORK PARTYは面白かったですね。運営にも興味を持ちました。普通のイベントより参加費は高いし、人数もそれなりに多いです。運営スタッフの人数もそこそこ多いのがまたミソだと思います。なぜなら参加者の巻き込みが発生するからです。自分の運営するイベントだからより多くの人に参加してもらおうとどんどん巻き込む。自発的に宣伝することになるので、ボランティアスタッフが多いととても有利です。

スポンサーも楽しく参加している感じで、しかもPRにもなるのでたくさん集まるのでしょうね。参加者もモノづくりに関連する企業の宣伝はむしろ楽しく感じるので上手くマッチングしているイベントだと思います。

栗原:MAKERS LINKとして見習う?参考とする?ところはどこでしょう?話を聞くと、運営にはまあま苦労しているみたいですけど。苦労している分、面白いイベントになっているのかな?と思います。MAKERS LINKももう少し苦労を重ねないと、かなあ?(^_^;)
見てると、けっこう、体力勝負的なところもありますね?季節ごとって、たいへんだよね?そのへんは、やっぱり、若さで乗り切っている(^^)

川村:こないだ少し一緒にやった所感ですと、もっと効率よくできるところもありそうでしたね。しなくてもよい苦労もけっこうしていそうな…

栗原:でも、そこが、実は好感度を呼んでいるのかもね。それが好きなのか、性に合ってる感じかな?一体感を生んでいるのも、自分たちで作り上げてるっていう、そこね。

川村:いずれにしても運営の方の色が強く出ている団体だと思いました。

栗原:だね(^^)

川村:MAKERS LINKとしては、スペシャルアウトレット単体のイベントとしての訴求力が弱ければ、あのようなパーティの中の一つの催しとして開催するのが良いんじゃないかな?と思います。

栗原:ああ、それは、考えてた。まあ、一度は、アウトレットは、小規模でも開催してみるところから始めないとね。

川村:単独イベントで始めるとどうしても、最初は人が集まらないのでやるなら今回のようにどこかの団体と共催か大きなイベントの中で始めたいですね。スペシャルアウトレット、とても魅力的なイベントだと思うのですが、寂しいものだと参加者の方も次もやろう!って盛り上がるモチベーションが上がらないかもしれないですし。

栗原:バランスをどうとるかってことですね。

少し、話が現実的なところに及んできた感じですが、今日のところは、「夢みたいな話を自由に語る」にとどめておきたいと思います。今後、一つ一つの夢を、プランに昇華させて、さらに、実現に向けた計画を立てていきましょう!ここからが勝負ですね。引き続き、よろしくお願いします!

という感じで、ミーティングは終了。

是非MAKERS LINKのfacebookのグループページへ

ものづくりコミュニティ・MAKERS LINKは、参加者が1000人を超えてからも、少しずつ増えています。Facebookのグループページも相変わらずですが、投稿がけっこうあって、にぎやかです。まだ、見たことないよって方は、ぜひ、この機会に覗いてみてください!


https://www.facebook.com/groups/makerslink/

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栗原 稔
会社名:株式会社栗原精機/合同会社メイカーズリンク
役職:代表取締役/代表社員
執筆テーマ:コミュニティが創る、新しいものづくり・製造業の未来
【経歴】
医療機器メーカーで設計製造部門に従事したのち、家業である金属加切削加工業の株式会社栗原精機に入社。平成15年に代表取締役社長に就任。製造業のプロから趣味のハンドメイド作家まで、ものづくりに興味関心のある人たちが集う「ものづくりコミュニティ・MAKERS LINK」を主宰する。
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