【入社直後】社員が辞めないために企業ができること

こんにちは。ものづくり経革広場の永井です。

今回は入社直後に社員が辞めないように、企業としてできることについてまとめました。

中小製造業にとっては、新卒採用も中途採用も難しくなってきています。そのような状況の中で費用と時間をかけてやっと採用できた社員が、1ヶ月も経たない間に辞めてしまっては意味がありません。「社員がすぐに辞めてしまう問題」を解決するために、改めて採用と入社後の対応について確認したいと思います。

【執筆者紹介】永井 満
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永井 満
テクノポート株式会社 東海地方責任者

大手メーカーで設計開発を経験しているWebマーケター。クライアントの技術を理解した上でWebサイト戦略を立てることを得意としてます。

【経歴】
日本大学大学院航空宇宙工学専攻
ボッシュ株式会社でディーゼルエンジンのポンプ設計を担当

【寄稿実績】
伝え方が悪いと逆効果! Webで自社技術に興味を持ってもらうための戦術
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1.採用を見直す

会社に合う合わないには、個人の問題もあります。まずは、自社に合わない人や長期で働いてくれないようは人を採用しないことが大切です。

1−1.会社のことをきちんと知ってもらっているか確認する

短期で退職してしまう理由として、最も多いものが「入社前後のギャップ」です。「入ってみて、働いてみて、やっぱり違う」と感じた方は比較的早く辞めていきます。

特に製造業の場合、はじめのうちは「単調な仕事」が多かったり、面白くない仕事もあります。

  • 設計ができると思っていたのに、製造しかやらせてもらえない。
  • マシニングを使いたかったのに、汎用しかやらせてもらえない。
  • 残業は少ないと言っていたのに、残業続きだ。

など、経験を積まないと任せられない仕事や繁忙期には残業が多くなったりと、求職者が想定していない場合もあります。企業見学や工場見学だけではわからないこともありますので、中途採用の場合、はじめの1週間はインターンやアルバイトという形で働いてもらう方が良いでしょう。

働く環境や社内の雰囲気は実際に働いてみてはじめてわかるものです。会社の内情をきちんと知ってもらうことが、辞めいない採用の第一歩です。

1−2.転職回数と目的を見極める

転職歴が多い人は、やはり転職する可能性が高いです。もちろん転職回数で採用を決めるのは良くありませんので、これまでの転職の目的をしっかりと確認し、自社の志望動機を偽りなく知ることが大切です。求職者側も自分をよく見てもらうために、ある程度納得のいく理由を話してきますが、その本質をきちんと聞くことが大切です。

例えば、「人間関係が原因で」と答えた場合は、上司が悪かったのか、それとも本人が悪く、上司が指導していただけなのかを知る必要があります。そうでなければ、入社後に少し叱っただけで、辞めてしまうかもしれません。もちろん、「会社が倒産した」、「給料を改善したい」、「キャリアアップをしたい」といった明確な転職理由であれば、御社がその希望を叶えられるかどうかが重要になります。

採用の段階で、どれだけお互いの目的をマッチングさせられるかが大切です。

1-3.社内の人や第三者に相談する

採用は1人で決めずに、複数人の意見を聞くことも大切です。実際、新入社員の先輩や上司となる人の意見や、女性の意見を取り入れてみるのも良いと思います。中小製造業の場合、面談回数を少なくするために、社長面談のみで終わるところもありますが、その半面、現場の雰囲気が伝わらずに入社前後でのギャップを生む可能性もあります。

面談回数を少なくすることは問題ありませんが、誰かと一緒に面談をして意見を聞いた方が良い場合もあります。もしくは、全く別の第三者に相談してみても良いかもしれません。経営者はやはり人を見る目に長けていますので、的確なアドバイスをいただけるはずです。

2.入社後の接し方について

入社後はできるだけ早めに自社に対して「ホーム感」をもってもらえるようにする必要があります。はじめのうちは緊張し、仕事もできないため、新入社員は不安を感じています。

新入社員は常に不安を抱えたままですと、「この会社に居づらい」、「自分は会社に合っていない」、「会社に行きたくない」と思ってきます。そうならないように、企業として出来ることを紹介します。

2−1.歓迎会を行う

できるだけ早めに歓迎会を行いましょう。居酒屋ではなく、食事だけでもランチでも大丈夫です。仕事をする前に関係者の顔を知ってもらうことも大切ですし、新入社員も一度話した事があれば質問もしやすくなります。

1人でも多く気軽に相談できる人が増えれば、新入社員もホーム感を持ちやすくなります。

2−2.仕事の悩みを聞く

定期的に声をかけて、仕事の悩みを聞いてあげてください。入ったばかりのときは、仕事内容も把握できていないため、相談したい悩みも多くあります。他の社員が忙しくしているときは、自分からはなかなか相談できない場合もありますので、積極的に声をかけてあげてください。

2−3.感謝する

一言でも良いので、感謝の気持ちを伝えてください。「ありがとう」「助かるよ」「さすがだね」という本当にたった一言が嬉しく感じるものです。先輩の役に立っている、会社の役に立っていると思えることで、「これからもがんばろう」という気持ちになります。

はじめの方は意識的に多めに使っていってください!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

入社直後に辞める人を無くすためには

  • 辞めそうな人を採用しないこと
  • 早めにホーム感を持ってもらうこと

が大切です。些細なことで御社の人材は変わります。特に、感謝の一言はすぐにでも始められますので、取り組んでみてください。

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永井 満
テクノポート株式会社 東海地方責任者

大手メーカーで設計開発を経験しているWebマーケター。クライアントの技術を理解した上でWebサイト戦略を立てることを得意としてます。

【経歴】
日本大学大学院航空宇宙工学専攻
ボッシュ株式会社でディーゼルエンジンのポンプ設計を担当

【寄稿実績】
伝え方が悪いと逆効果! Webで自社技術に興味を持ってもらうための戦術
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