町工場ぶっちゃけ対談 vol.3
こんにちは!会いに行ける町工場社長、栗原です!
先日、IID 世田谷ものづくり学校で開催された、MAKE NETWORK PARTYというイベントに参加してきました。ものづくり関係者の交流の場ということで、参加していたのは、若いクリエイターを中心に製造のプロや様々なものづくりに関わる人たち。
年4回行われていて、今回が11回目というMAKE NETWORK PARTYですが、以前からとっても気になっていて、念願の初参加となりました。主催、代表の加藤太一さんともお会いできて、とても有意義な一日となりました。ここで出会った素敵な方々のことは、追って、ここでも紹介できたらなって思います。MAKE NETWORK PARTYの詳しいことは、ぜひ、下記でご覧になってください。
この記事の目次
町工場ぶっちゃけ対談の第3弾
さて、では、本題に入っていきます。今回は、町工場ぶっちゃけ対談の第3弾です!お相手は、埼玉県八潮市でレーザー彫刻、レーザー加工の仕事をされている(株)ティーアンドエスラボラトリ、佐藤敦社長。
MAKERS LINKでは、メンバーから有志、6社+2グループが参加して、昨年に続き、6月21日から3日間、東京ビッグサイトで開催の機械要素技術展に出展をすることになっています。この出展に際して、実行委員会を立ち上げて準備をしてきたのですが、そこで中心的に活動をしてくださったのが、佐藤社長なんです。この丸一年、苦楽を共にした(?)仲間同士のぶっちゃけトークをお楽しみください!
今回も進行役をダイレクトメールサービス「たより」の後藤天美さんにお願いしました。
では、対談、スタート
(ここから、聞き手・執筆は後藤さん)
新時代の「ものづくり」への情熱にあふれるお二人。今回は、ものづくりネットワーク『MAKERS LINK』の今、そして未来へ思いを馳せながら、楽しいお話をお聞きしてきました。
「製造業は良いモノをつくれば売れる、は、ウソだよね」そんな衝撃的な会話から始まった今回の討論。
数ある製造業の展示会、数あるものづくりのネットワーク。
販路をどう開拓する?今、どこのものづくりネットワークにも、これがないんですよ。商社(中間業者)に頼らない、直販する力。この力を持つことが、ものづくり、製造業に必要な力になる。と、佐藤氏の力強い言葉。このフリが、後半の討論を大いに盛り上げることになります。
-そもそも、栗原さんと佐藤さん、出会いの場ってどこなんですか??
栗原:3年前の展示会、だよね。東京ビッグサイトで開催されている展示会。そこが出会いの場。
佐藤:あ、なるほど、話があるもんだ。きっかけはつくれるもんだ。と、展示会に出展する重要性は理解はしているんですよ。
-高額な出展料金と出展するための準備等の費用。そして、出展のための「時間」。ここを中小企業が1社でまかなうのは、中々の大変な労力とお聞きしたことがありますが。
佐藤:それにね、何より、1社だと展示会で埋もれてしまう。これほどの労力を要するのに、そこが本当に悔しいというか、残念な現実で。
栗原:それは俺も感じていたところで。そんな話でも共感しあって、じゃあ、来年の展示会では一緒にやりましょうって。そこで約束して、その場で3コマ申込み。1コマ50万だから、150万。この初の共同出展が昨年、2016年の機械要素技術展。MAKERS LINKとしての初の大きなイベントになったわけ。
-話がちょっとそれちゃいますが、そもそもMAKERS LINKって、なんでできたんでしょう?生みの親は、栗原さんですよね?
栗原:クリスアンダーソンのMAKERSって本があってね。(クリスアンダーソン著 MAKERS~21世紀の産業革命が始まる~)
栗原:第2、第3の産業革命、これからはネットで。町工場でも個人でもメーカーに!!って書いてあって。あ、なるほど!!これからは、コミュニティでモノをつくる時代なんだな、と。じゃあ、自分ならどうやる?どう動く?何から始める?なんて、色々考えて。フェイスブックを使って、地域をとっぱらったネットでの仲間づくりをやっちゃおう、って、動き始めたのが、ものづくりコミュニティMAKERS LINKなんだよね。
佐藤:そう、ぼくもフェイスブックを始めて、このグループを知ったんですよ。お金がかかるわけでもない、強制でもない、でもなんかモノづくりが盛り上がってるコミュニティで、ちょっと面白いなぁ、と。
栗原:みんなでものづくりの話をしたり、あるいはそこから繋がりができたり。誰でも入れる、楽しいコミュニティづくりを目指してたからね(笑)
2016年の機械要素技術展
-MAKERS LINKとして、機械要素技術展に出展したのが2016年だったんですね。出展企業は?栗原さんと佐藤さんだけ?
佐藤:まさかまさか(笑)6社集まりましたよ。他団体や行政での共同出展だと、その展示会の場で「はじめまして」が結構当たり前だったんだけど。もともとグループで繋がりもあったし、お互い、人のなりと仕事はよく理解してたんで。初だったけど結束力のあるグル-プ出展でしたね。
栗原:学生の頃の文化祭を思い出しちゃったよ。準備にエネルギー注いで、本番で体力使い果たして(笑)。楽しかったよね。
佐藤:そうでしたね。それもあるし、何より、お互いが紹介もしあえたし、販路にもつながる、そういう相乗効果が大きかったかなぁ。
栗原:人が集まる場所には、人が寄ってくる。ってことだよね。何より、MAKERS LINKのブースを見に来ました!って声かけてくれた人がたくさんいて。それがうれしかったなぁ。
-大成功だったんですね!
佐藤:いえいえ、手探りの中での共同出展だったし。いろいろと反省点はありますよ。だからね。
-??
佐藤:MAKERS LINKでは今年、2017年の展示会出展のための、実行委員会を立ち上げたわけですよ!(^^)!
-実行委員会ですか。ますます、文化祭。。(笑)
佐藤:これが結構大事でね、大企業、自治体、中国企業の出展が多い中で、どう切り込んでいくか、新しい展示会の形を模索しているわけです。
栗原:新しい試みといえば、6社の出展企業のほかに、実は+1というのがあって。3日間の出展時間や、費用がなかなか難しいというグループのおためし出展もある。こういう切り盛りは、実行委員会がないと、なかなか難しいからね。
-おもしろい。ではでは、ずばり、2017年の展示会のコンセプトは?
佐藤:カフェですよ。カフェ(*^_^*)
-かふぇ???
佐藤:そう、MAKERS LINK cafe。カフェのような雰囲気の中で、くつろぎながら商談を。みたいな(笑)
栗原さん×佐藤さん、一緒にやろうよ、から始まったMAKERS LINKの展示会。二人の思いに賛同する人が集まって、2017年も開催されます。すでに、来年、2018年の出展も視野にいれながら。。お二人がそろって言葉にしたのは、展示会出展の誘い文句とは思えない言葉。
栗原・佐藤:「遊びにきてね♪」
-はい、コーヒー飲みに。ぜひ(笑)
栗原:出展メンバーが、おもしろい!加工屋もいれば、未来形の技術屋も。そんで、グループ出展もあり。未来のMAKERS LINKの縮図のような展示会になると思います。ぜひ、たくさんの方々に、お越しいただければな、と。
佐藤:いろんな分野の人に、入ってほしいですね。MAKERS LINKのブースにきてくれれば、0から10まで、設計から加工、販売までOK。アイディアとお金を持ってきてくれれば、形にできますし(笑)。ぜひぜひ、2017年機械要素展in東京ビッグサイト 6月21日~23日。足をはこんでみてください。
MAKERS LINKの今後
-せっかくなので、最後にMAKERS LINKの今後について、お二人の話を聞かせていただきたいのですが。
栗原:自由でお金もかからない、でも面白いネタに溢れてる。だけに、人はどんどん集まってきているんだけどね。その反面ね…。
(お金がかからないから「お金を扱わない」でも、商売の話をしているのに、それはどうかな、という思いを抱えているという栗原さん。)
佐藤:お金を払ってもいいから、もっと専門的なアドバイスを。商売に直結した場がほしい、との声もあがっているのも、事実なんですよね。。
-なるほど、、確実に商売につなげたい、商売のための専門的なアドバイスがほしい、なんて気持ちも、ありますしね。
栗原:そう。なので、色々考えました。今のMAKERS LINKの良いトコロ、自由な雰囲気は残しつつ。お金にまつわること、つまりファンド。資金調達や経営の相談部門なんかもね、立ち上げようかなと。
―え~~、じゃあ、これからお金がかかるようになるんでしょうか???
栗原:そうじゃなくてね、関わる人も、お金も、名前も別にして、新しいMAKERS LINKをつくっていこうかな、と。
佐藤:具体的には、メーカーズバンク(ファンド)、メーカーズイベント運営(販路開拓)と、MAKERS LINK(フェイスブックコミュニティサイト)みたいな、ですよね。
栗原:そう、1社ではどうにもならない。でも専門職の強みを生かしつつ、その先の展開を一緒に考えることができるような、MAKERS LINKの3本柱ね。
-自分の状況や状態にあわせて、自分で自由に選択できるってことですね
佐藤:そう。経営は常に一定ではないから。そんな中で、自分のペースで参加できるコミュニティって、これから必要なんじゃないかと。これからのものづくりグループは、淘汰されていくと思うんですよね。そんな中で、MAKERS LINKも進化しなければ。
栗原:うん。MAKERS LINKの根底にあるものっていうのは、『コミュニティの場の提供』ここはずっと変わらずにいたいね。メンバー同士の潤滑油のような存在であれば…
MAKERS LINKの将来を熱く語る夜は更け…
関わり方はそれぞれ、自分の目的にあった参加ができる。だからといって、ただ参加するだけではなく、「GIVE&TAKE」の精神で自分の情報も提供しよう!仲間の情報も提供しよう!享受しあおう!その意識が強ければ強い程、MAKERS LINKを、そして自分の事業もより、楽しんでいけるのかな、と。
2018年のMAKERS LINKでは、その3本柱の事例なども発表されるとかどうとか。。
ますます加速するMAKERS LINKに参加して、一緒に楽しみましょう。そう、私もMAKERS LINKの一員なのでした(笑)