売り込む技術と「信頼、共感、倫理」の関係
このブログは「日本で生産(つく)って海外に販売(うる)!」を目指して、実践と情報を発信することで、国内で「ものづくり」を続ける中小製造業の海外販路開拓を応援します!
こんにちは、株式会社日本クロス圧延の岡です。
弊社は小規模な金属材料のメーカーです。国内での流通量が減少する中、海外に材料を販売しようと考え、自社製品を「R&D Materials」というブランディングをし、そして実際に海外にプロモーションしながら経験したノウハウやダメだったことなどを発信していきます。
特に本章では「加工技術」を売り込むには?というテーマでコラムを書かせていただいています。
いつもブログを読んでいただいてありがとうございます。このところ内容が脱線気味でしたが、今回は海外販路開拓について考えていきましょう!
この記事の目次
エトス、パトス、ロゴスについて
たぶん聞いたことあると思うけど、エトス、パトス、ロゴスとは、古代ギリシアのえらい哲学者(名前は忘れた)が人を説得する方法として説いた内容で、人間の性質をうまく利用した宣伝広告の基本となる考え方で、いつも必ず頭の隅っこにおいてからプロモーションを考えていく必要があります。
さらっと説明すると、
エトス(話す側の人格的信頼性)
すごい良いこと言ってても、話す側に人格や信頼性がないと信用してもらえない、残念ながらいくら正論を言っても自身が好かれていなければ、あいては聞いてくれないのです。
ものすごい!画期的な企画でも、ビジネスは人間同士が行うものだから、内容に対して論理的には賛同できても、あんたが言うから信用できない...なんてね(笑)
パトス(相手の感情に働きかける)
「それわかる!」とお互いの共感によって心情的に納得させることです。
自分の価値観ではなく、相手の価値観と同調してモノゴトを考えることで、あいてが「わー同じだー!」と信用してしまうのです。価値観が近い人って、なんか親近感あるでしょ?
ECサイトのレビューとかがちかいかもね、自分が欲しいものを買った人のレビューは信用してしまう傾向になるのです。
ロゴス(論理的な表現や証拠)
「なるほどー」と証拠と突き付けて納得させること、「ロゴス」は理論であり、プレゼンには論理的なエビデンスが必要です。いいことばかり言っても信用は得られない、証拠がないと相手は信用しないものです。若いうちによくありげな「熱い思い」だけでは足りないのです。健康食品なら治験データとか、その筋の権威的教授のハンコとかね(笑)
バランスが大切
というわけで、ものを売り込む(他人を信用させる)には「信頼、共感、倫理」の三要素のバランスが大切で、なるべく偏ってはいけないのです。そして常にエトス、パトス、ロゴスを頭に入れながら、展示会やネットの広告などを見て、どの要素が強いかを発見するのもまた面白いものです。
文章に人格を練りこむことが必要です。
とりあえず簡単に三要素の基本を説明しましたが、これから私の斜めに偏った考えで対処法を考えていきます。
まず「エトス」人格的信頼...って、「人格」を私が語っていいのかどうかは置いといて、従来型の小売店のような対面で物を売り込む時代から、ECでのプロモーションに大きく変わりましたね、だから文章や写真にエトス(人格的信頼)を練りこむ必要があります。
このブログを私が書き続けているのも、エトスを文章に落とし込む練習のためともいえます。よくネットで広告を見て思いませんか?
スマートできれいすぎて文章に「人格」がないのです。あるいは書き手をイメージできないケースが多いと思います。もちろん「人格」を入れすぎればブログのような読み物になってしまいますが、なくてもエトスが得られない...つまりバランスの問題。だからコラム型プロモーションのような「ステマ系」にはエトスの要素を練りこめるから効果があるのだと思います。
次回も「エトス」について掘り下げていきます。
さいごに
最近考えるのですが、ITの発達で、ポケモンGOとか何かが流行ると、「わーっ」とみんな一斉にそっちにいってしまう現象があるよね。だからあえて「逆張り」しようと思えば、けっこう簡単な世の中になるかもね、なんてことを考えていました。
人工知能やIoTなど、世の中とあえて逆に進むことで、勝機があるのでは?
日本の中小製造業の海外販路開拓に少しでもお役に立てればと思いブログを書かせていただきました。何かの参考になれば幸いです。
次回もまたよろしくお願いいたします。