製造業でコンテンツマーケティングは可能なのか?3つの事例をもとに考える

テクノポートの徳山です。自社のWebサイトで企業側の技術・製品を一方的にPRするのではなく、ユーザに対し役立つ情報を提供することで、アクセスを獲得するとともにユーザの支持を得る手法として「コンテンツマーケティング」が注目されています。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、読者にとって価値あるコンテンツの制作・発信をとおして見込み顧客のニーズを育成、購買を経て、最終的にはファンとして定着させることをめざす一連のマーケティング手法です。(byイノーバ社)

「コンテンツマーケティング」が注目されることとなった背景として、検索エンジン(=Google)のアルゴリズムの進化が挙げられます。検索エンジンで検索した際に、企業側がPRしたい情報だけでなく、ユーザにとって有益な情報を検索結果上位に表示される傾向が強くなっています。例えば「金型」と検索した際に上位表示されるWebサイトはWikipediaや金型の種類などを説明した工業会のWebページです(2019年10月ごろ検索した結果)。

「金型」の検索結果

「金型」と検索するユーザは、金型業者を探している人だけでなく、金型という言葉の意味を調べている方や、金型の工法について学びたいと考えている人など、様々です。それらの検索意図に対し、検索エンジンはユーザの多数が求めているであろう情報を掲載しているWebサイトを検索結果ページの上位に持ってきます。逆を言えば「金型」というキーワードでアクセスを獲得したい場合は、ユーザの検索意図を想定し、それに見合う情報を自社のWebサイトに掲載すれば良いということになります。

コンテンツマーケティングの具体事例

具体的な事例として、眼鏡をネットショップで販売している「オーマイグラス」をご紹介します。こちらのサイトではネットショップとは別に様々なブランドの眼鏡の紹介や眼鏡に関してのHow toをブログで情報発信しています。

ブログを読んだ潜在的な見込顧客が徐々にファンとなり、中長期的にネットショップの顧客へ育てていくという手法で、コンテンツマーケティングの先駆け的な事例として様々なメディアで紹介されています。

モノカクの目的もコンテンツマーケティング

いま皆様に読んでいただいている、この「モノカク」もコンテンツマーケティングを目的としたメディアです。製造業の皆様に役立つコンテンツを情報提供していくことで足を運んでいただき、その中からWebマーケティングにお困りの方から問合せをしていただくことで弊社の本業に繋げています。

お陰様で最近ではモノカク経由で弊社ホームページからお問合せをいただく機会が増えてきました。世の中には新規顧客獲得をテレアポなどの手法で行っているWeb会社も多いようですが、他社様のWebマーケティングを支援する会社なので自社の顧客開拓もWebで行わなければ矛盾が生じますよね(笑)

製造業のコンテンツマーケティング活用事例

製造業でコンテンツマーケティングを活用法している3社を紹介していきたいと思います。メーカーでの活用事例は増えてきましたが、受託加工業での事例はまだまだ少ないので、3社目のJMCさんの事例などは貴重です。

株式会社村田製作所

村田製作所のコンテンツマーケティング

村田製作所のWebサイトでは、自社の製品紹介だけでなく、アプリケーション事例や技術用語の解説など、豊富なコンテンツを掲載しています。自社製品と技術の周知に加え、カタログダウンロードによるリードの獲得を達成しているものと見受けられます。

Tech Web(株式会社ローム)

ロームのコンテンツマーケティング

Tech Webは株式会社ロームが運営する「電源設計技術者のための技術情報サイト」です。電源設計に関する技術情報を提供することにより、何か技術的に困ったことがあった際に閲覧するWebサイトとして多くの技術者に利用されています。

株式会社JMC

JMCのコンテンツマーケティング

株式会社JMCの3Dプリンター出力サービスの特設サイトでは、自社のサービス紹介だけでなく、3Dプリンタの仕組みや活用法を解説するコラム記事を数多く掲載しています。

製造業のコンテンツマーケティングにおける注意点

定期更新できるよう事前準備はしっかりと

製造業をはじめとした技術系企業がコンテンツマーケティングを実施する際に「執筆する記事の専門性が高く定期更新が難しい」ということがネックとなりがちです。一般消費者向けのWebサイトなど専門性の低い分野であれば記事を社外ライターから調達するという手段が利用できますが、製造業の場合はそう簡単にはいきません。記事を社内で執筆することができれば問題ありませんが、社外のリソースを活用する場合は専門性の高いライターを探しておく必要があります。

技術ノウハウの流出と隣り合わせ

事例で挙げた会社もそうですが、かなり踏み込んだ技術情報をコンテンツとして情報発信しています。このような情報は顧客だけでなく、競合他社にも常に見られているであろうことは念頭に置かなければなりません。

IT業界であれば技術革新のスピードが早いことから、技術ノウハウを自社内で抱え込むよりもどんどん情報発信することで顧客獲得に繋げる、といった行動はごく当たり前のことですが、製造業の場合はそうでないことも多いと思います。情報発信の方法や内容に関しては慎重に吟味した上で行う必要がありそうです。

商売に結びつくようなストーリーを描く

良質なコンテンツを増産する体制を作ることができれば、よほどテーマが悪くない限り検索エンジンにからの流入が増え、広告を使わずともたくさんのアクセスを稼ぐことができるようになります。

しかし、アクセスだけ増えて全く問合せに繋がらなかったり、問合せは増えたけど的外れなものばかりでかえって手間が増えてしまった、という事態をよく耳にします。本業の利益につながるようなストーリーをきちんと描くことが大切です。

コンテンツマーケティングも含め、モノカクでは定期的に製造業のWebマーケティング成功事例を情報提供していきますので、今後も参考にしていただければと思います。

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