中小製造業の装置販売と「アフターケア」の問題
このブログは「日本で生産(つく)って海外に販売(うる)!」を目指して、実践と情報を発信することで、国内で「ものづくり」を続ける中小製造業の海外販路開拓を応援します!
こんにちは、株式会社日本クロス圧延の岡です。
弊社は小規模な金属材料のメーカーです。国内での流通量が減少する中、海外に材料を販売しようと考え、自社製品を「R&D Materials」というブランディングをし、そして実際に海外にプロモーションしながら経験したノウハウやダメだったことなどを発信していきます。
特に本章では「加工技術」を売り込むには?というテーマでコラムを書かせていただいています。
この記事の目次
海外販路開拓とアフターサービスのこと
前回からの続きになりますが、精密シャーリングマシンの海外プロモーションの依頼を受けて「どんな感じでプロモーションしようかなあ」なんて考えてるときが一番楽しいのですが、考えているだけでは何も進まないので、とりあえずテストマーケティングを実施することにしました。
方法は手っ取り早くAlibabaに無料登録して「なんか反応がないかなー」なんて軽い感じで製品を登録してみましたが、わかってはいましたが1週間やそこらでは何も反応がなかったのであきらめて、弊社の海外代理店に「こんなの取り扱うのだけど売れる?」って相談してみたところ、ぜひ取り扱いたいという前向きな反応と、やっぱりというかノープランの部分である「アフターサービス」について質問されました。
結局そこなんだよね、弊社の代理店は商社なのでアフターサービスの保証がない装置なんて、怖くて取り扱えないのです。装置を売ってしまったら最後、故障もすれば、調整や消耗品の供給責任など様々なアフターサービスを数年は対応しなくてはなりません。それこそ売り逃げなんてしたら今まで築きあげてきた顧客との信用があっというまに崩壊してしまいます。
いきなり壁にぶち当たった感じですね、アフターサービスの問題を解決できなくては、装置を海外に販売することは不可能なのです。
我々は海外に代理店を開拓することは比較的簡単にできますが、アフターサービスを任せることができるようなメーカーと提携するのって考えるだけで頭が痛いのですが、なんとかしないといけない問題ですね。
最終的にはOEMしかないのか?
販路開拓したい国でうちの製品より性能が劣る(笑)シャーリングメーカーをネットで検索して、OEMを持ちかけるのが、とりあえず手っ取り早いということは過去の経験からわかってはいるのですが、ほかにも方法が無いのだろうか?なんて考えているのです、どうせ売るならOEMではなくて、自社の会社名やブランドで販売したいのです...ん?そういえばブランドの名称と装置の名前をまだ考えていませんでした(笑)
ということでOEMではなくて自社ブランドで売りたいのですが、今後の課題ですね。
「ちょうどいいキカイ」プロジェクト
話は変わりますが、ワタクシ「ちょうどいいキカイ」というブランドで、ちょうどいい機械を製造販売するプロジェクトを進めています。オーバースペックでもなく、性能も価格も大きさも「ちょうどいい」機械をプロデュースし、日本国内で展開していきます。
「ちょうどいいキカイ」では、やりたいことを手書きの落書きのような絵でもいいので、そこからでも形にしてしまうことを目指しています。そこに専門的な知識など必要なくて、「こんな装置作れない?」くらいでちょうどいいのです(笑)
ちなみにこのシャーリングマシンも「ちょうどいいキカイ」ブランドで今後国内に販売展開していく機械のひとつです。
そして今後、この「ちょうどいいキカイ」のようなブランドを海外にも展開していきたいと考えています。
さいごに
いつものことですが基本的にトライ&エラーで進めているので、急に方向転換することがあるのですが、もう数回このシャーリングマシンの海外プロモーションにお付き合い頂ければと思います。どうなることやら(笑)
日本の中小製造業の海外販路開拓に少しでもお役に立てればと思いブログを書かせていただきました。何かの参考になれば幸いです。
次回もまたよろしくお願いいたします。