町工場で働いている事を誇りを持つ -有限会社中里スプリング製作所-

こんにちは、ものづくり経革広場の渡部です。先月末にフェイスブックに写真をアップしたので、ご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、有限会社中里スプリング製作所に訪問し、代表取締役の中里良一様にインタビューさせて頂きました。

以前に「嫌な取引先は切ってよい」という書籍を読んで記事にしたり、講演を聞いて記事にしたりと、実は何回か登場している中里社長ですが、今回、直接お話を聞かせて頂きました。

中里スプリングの「中里」様からお電話

実は今、採用に関するノウハウを提供するオウンドメディアの記事も書いております。その中で「採用に成功している中小企業」の取材の第3回目という事で、お話をお聞きしてきました。

第1回 自社の魅力を磨くことが採用への近道 ー株式会社浜野製作所ー

第2回 中小企業ならではの地元採用 ー株式会社シミズプレスー

一度直接お話をお聞きしたいと思っていたのですが、何の人脈もないので、ホームページの問合せフォームから「採用に関する取材をしたい」と入れておきました。全国で講演をする事の多い社長ですので、返信が無くても仕方ないなと思っていた矢先。外出先の私に伝言が

「群馬の中里スプリングの中里様から、渡部様宛にお電話がありました。」

確かあの会社には同じ姓の人はいないはず・・・。という事は社長直々に電話してくれたのか?早速折り返しの電話をさせて頂き、今回の取材となりました。中里社長の器の大きさに感謝です。

採用に関する取材だったのですが、それ以外の事もいろいろとお話頂きましたので、こちらでご紹介ができたらと思います。

(後から聞いたら、株式会社シミズプレスの清水社長とは知り合いだとの事。清水社長に紹介をお願いすればよかった・・・。)

いきなり規格外の打ち合わせスペース

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社長室はこちらです。と通された建物の1階。今まで訪問した会社の中で、棚にいくつか自社製品を展示しているところはありましたが、フロア全体にここまで豪快に自社で作ったオブジェを展示しているところは初めてでした。

中里社長「こんにちは。今日は遠いところを、わざわざありがとうね。」

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社長室、兼、打ち合わせスペースには人の大きさぐらいある、クマのぬいぐるみが。

渡部「このぬいぐるみには、御社の製品が使われているんですか?」

中里社長「いや、これは僕の好みで買って置いてるだけ。」

渡部「・・・」

気持ちの豊かさを持って仕事をしよう

ー1階もそうですが、ここのスペースもすごい事になってますね。

うちは試作の前段階の「0号試作」、図面も無い状態から企画する仕事も多いから、こういったスペースにしておいた方が、楽しい発想が出てくるんです。町工場の打ち合わせスペースって殺風景なところや、打ち合わせスペースのすぐ隣に、営業のデスクが並んでる様なところもあるけど、そういうところだと良い発想もなかなか出てこないと思わない?

ー確かにどこで誰が聞いてるかわからないですしね。

そうだよね。だからうちは、この建物には僕しかいない。だから、何を話しても大丈夫(笑)。開放的なスペースで気持ちの豊かさを持って仕事をしないと、楽しい仕事はできないよ。

突き抜けた「バカ」を目指す

ーこのスペースにはどんな人が来られるんですか?

すごく頭の良い人がたくさん来てくれる。東京都庁の人とか、大きなコンサル会社の偉い人とか。うちなんかよりも凄い会社はたくさんあるのにね。でも、それはうちが突き抜けた「バカ」を目指している結果だと思います。

ーめ、目指しているんですか?

そうです。そうすることで、反対側の頭の良い人が自然と寄って来てくれると思って。本で言ったら表紙と裏表紙。これはセットだから。中途半端だと本の中の1ページになっちゃうから、他に埋もれてしまう。目立つには反対側でも突き抜けないと意味が無い。ごめんね、変な会社で。

ー・・・。

名を捨てて実を取る

でも、夢会議(※)もある様に、うちの会社に来た人の夢は叶えてもらうようにしてる。うちでは入社して10年のうちに、自分のお金で家を建ててもらうから、地方の町工場でも一家の主として、ちゃんと一人立ちできるって事なんです。有名な一流と呼ばれる様な会社に入った人でも、10年、20年先はどうなるかわからない。働いてはいるけど、疲れきっている人なんかもいるよね。

※毎月一度開催される、社員同士が自分の「夢」を語り合う会議。

ー一流と言われる企業に入っても、その中での落差はありますね。

その時に比べてみて、胸を張れる様にしてあげたい。

「名を捨てて実を取る」という勝ち戦をさせてあげるのが、中小の町工場の役目だと思ってます。

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ー本日は貴重なお時間をありがとうございました。

 

有限会社中里スプリング製作所様の社員の定員は28名。いつも定員に3人ぐらい余裕を持っているそうです。社員の数が限られているからこそ、本当の意味での社員一人一人の幸せを考えることができるし、会社経営も社員の事を考えてできるんだと感じました。

同じ規模の町工場は日本中にたくさんあると思います。自社で働いている事に誇りを持って働いている社員が一人でも多い事を節に願うばかりです。

採用についてのお話はこちらから

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